■ 就任5年目となる森保監督の去就は?森保監督が就任して5年目となるサンフレッチェ広島は「2度目の連覇」を目指したが残り3試合となった時点でCS出場の可能性が消滅した。2ndステージの中盤戦以降はホームでの取りこぼしが目立っており、2ndステージに入ってからは6勝7敗2分けと負け越している。2015年は攻守両面で隙の無い戦いを見せて日本一に輝いたので開幕前の評価は非常に高かったが期待を下回るシーズンになってしまった。
長きに渡ってチームを支えてきたベテランのMF森崎浩はすでに現役引退を表明しており、ずっとレギュラーとして活躍してきたFW佐藤寿とMF森崎和の2人も今シーズンは自身の怪我をきっかけにしてレギュラーポジションを失ってしまった。FW佐藤寿とMF森崎和についてはこのまま終わる選手ではないと思うが意図的なのか、意図的ではないのかは定かではないが、中心となる選手が入れ替わりつつある。
まず注目されるのは森保監督である。就任5年目なので結構な長期政権になっているが、川崎Fの風間監督と同じでこのくらいの年数になると指導力やチーム状態やシーズン中の結果に関わらず勇退の可能性が出てくる。現時点で去就についてはメディア等で全く報道されていないが森保監督については2020年の東京五輪の監督候補の1人に挙がっており、電撃勇退があっても不思議はない状況になっている。
■ 今オフの広島の注目ポイントと言えるのは?「日本人で屈指の名将」と言われるようになった森保監督の去就がまず最初の注目ポイントと言えるが、今オフの注目ポイントを挙げていくと以下のとおりである。
・FWピーター・ウタカを引き留めることができるのか?(あるいは引き留めないのか?)
・出場機会が激減したチームの顔であるFW佐藤寿人の動向。
・CBの有望株を獲得できるのか?
まず、攻撃の中心になったFWピーター・ウタカに関してはJ2の清水からの期限付き移籍中であるが、2016年の日刊スポーツの選手名鑑を見ると年俸は1億円。かなりの高額年俸である。清水がJ1に昇格できるのか?否か?で事情は大きく変わってくるがもともとの高額年俸に加えて今シーズンの活躍でプレーヤーとしての価値は高まっている。アシスト能力も高いので退団となると広島にとってはダメージとなる。
その一方で「来年の2月で33歳になるという年齢」や「買い取るためには相当な額のお金がかかること」や「2ndステージの中盤戦以降は思うような活躍が出来ていない点」や「1トップあるいは2シャドーの位置には有望な選手を抱えていること」などを考慮して広島側が強く慰留しない可能性もある。今シーズンの仕事ぶりは評価できるが、引き留めるためには結構なリスクを背負わなければいけないのは確かである。