■ 3試合を残した時点で降格が決定J1は残り3節となったが今シーズンは残留争いが熾烈を極める。17位の湘南はかなり厳しい立場に追い込まれているので、事実上、磐田と新潟と名古屋と甲府の4チームが「3つの残留の椅子」を巡って争う形になっている。直接対決も残っているので予断を許さない展開になっているが、残念ながら福岡は3試合を残した時点でJ2降格が決定した。2006年・2011年に続いて3回連続の「1年でのJ2降格」となった。
もちろん、プレーオフを制して勝ち上がってきたチームなので立場的にはJ1の中で18番目のクラブである。開幕前から「降格候補の1つ」と言われてきたが、残留できる可能性はそれなりにあった。2011年のときは開幕前から「断トツの降格候補」と言われており、苦しいシーズンになることが予想されていたが今回はそこまで低評価ではなかった。「甲府や湘南や新潟や名古屋よりも少し劣る。」という程度だった。
リオ五輪代表候補のDF亀川やMF金森を擁しており、フォワードの軸となるFWウェリントンもいる。『福岡がJ1に残留できたとしても不思議はない。』という雰囲気だったが、実際にそのとおりで結構な期間、湘南や名古屋との勝ち点差はごくわずかだった。2ndステージの12節の湘南戦(A)で勝利したときは17位に浮上。希望の光が差して来た時期もあったが14節の名古屋との直接対決で完敗。16位以下が確定した。
■ 福岡の補強ポイントというと・・・。真っ先にJ2降格が決まってしまったが、ポジティブに考えると「J1の中でどのチームよりも早く新シーズンに向けて動き出すことが出来る。」ということになる。J1の最終節は11月3日(木)に行われるので「大半のクラブより1か月早くストーブリーグに突入できる。」というアドバンテージを生かさなければいけないが就任2年目の井原監督に関しては「続投の方針」と報じられている。井原体制は継続される見込みである。
力及ばず無念のJ2降格となったチームなのでやるべきことは多いが特に重要となるオフのテーマを3つだけ挙げてみると、
・エースのFWウェリントンの引き留め。難しいのであればその代役探し。
・DF亀川やMF金森やMF邦本やDF冨安といった若手有望株の引き留め。
・最終ラインの軸となれる選手の獲得。
の3点になるだろう。FWウェリントンに関してはすでにG大阪が「オフの補強の筆頭候補に挙げている。」と報じられた。FWパトリックが長期離脱することになったがこのまま退団となる可能性が高まっており、FWウェリントンというのはのどから手が出るほど欲しい選手と言える。怪我もあって今シーズンは今一つだったが、実力的にもJ1のCFの中ではトップクラスなので退団となると戦力ダウンは必至である。