■ クラブ史上最高の成績になることが確定2015年のJ2を制して「1年でのJ1復帰」を果たした大宮は残り3試合となった時点で年間成績は13勝7敗11分けで7位と好成績を残している。しかも、4位のG大阪との差は「1」のみ。すでに10位以内は確定しているので「クラブ史上最高の順位」になることは決まっているが『4位に滑り込んで(天皇杯の結果次第で)初のACL出場』という可能性も残っている。2ndステージも6勝2敗6分けで7位といい位置に付けている。
31試合で36得点/32失点なのでロースコアの試合が多くなっている。1対0でしぶとく勝ち点「3」を獲得するケースが目立つが、DF河本とDF菊地将を中心とした堅守がチームを支えており、さらには大卒ルーキーのDF山越康もスタメン起用されたときはまずまずのプレーを見せている。キーパーのGK加藤やGK塩田も好セーブでチームを救っており、渋谷監督の手堅いサッカーで昇格初年度で旋風を巻き起こした。
一方の攻撃陣は誤算も少なくなかった。FW家長とFWムルジャという2枚看板は怪我で離脱する時期があって前者は23試合、後者は24試合の出場にとどまった。特にJ2では36試合で19ゴールを挙げたエースのFWムルジャが24試合で4ゴールにとどまったのは計算外だった。実力的にはJ1の中でも上位クラスのストライカーなので『二桁ゴールは最低限のノルマ』だと思っていたが、4ゴールのみというのは驚きである。
さらに鳴り物入りで千葉から加入したMFネイツ・ペチュニクも20試合で1ゴールと低調。さらには松本山雅から獲得した10番のMF岩上も19試合で1ゴールのみ。MF岩上はボランチで起用されて開幕のFC東京戦(A)で決勝ゴールを決めるなど華々しいスタートを切ったがレギュラーポジションを確保することはできなかった。MF泉澤も思ったほどの活躍はできなかったので攻撃陣に関しては誤算がたくさんある。