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Ｊリーグ　クラブ別大総括（１７）　大宮アルデージャ編 | | |　

大宮アルデージャの２００７年シーズンを振り返る。

■　新監督の就任

Ｊ１で３シーズン目を向かえた大宮アルディージャ。三浦監督が退任し、ロバート監督が就任したが、大幅なモデルチェンジは行わず、ゾーンで守るサッカーは継続された。しかしながら、戦術は完全には徹底されず、ほころびも目立った。

極度の得点力不足もあって、リーグ戦は低迷。ＭＦ藤本、ＦＷ桜井、ＭＦ小林大ら、テクニックのある選手は、不満をためていった。

■　佐久間監督の就任

中断明けの直前に、フロントはロバート監督を解任し、佐久間監督が就任。シーズンの再開直前の監督交代ということもあって、その選択は疑問視されたが、ひとまず成功に終わった。

チームは、広島や横浜ＦＣといった下位クラブを相手に勝利をつかみ、最終的には、１５位に滑り込んだ。ナック５スタジアムの完成と相まって、シーズン終盤は、おめでたい話題が続いた。

■　何とか果たした残留

総得点は「２４」と、Ｊ１ではワースト２位であったが、しぶとい守りで失点を最小限に抑えて、僅差の勝利をもぎ取って、残留を果たした。守備組織が万全だったわけではないが、ＤＦレアンドロを中心に、辛抱強く戦った。

ＦＷエニウトン、ＦＷサーレス、ＦＷアリソンといった外国籍フォワードがことごとく期待を裏切り、ＦＷ吉原の５ゴールがチームのトップスコアラーという苦しい事情だったが、ＦＷ若林がサブで貴重な仕事を続けて、終盤を乗り切った。

将来的な希望はもてないが、とりあえず、最低限度の目標は達成した。

■　テクニシャンを生かせなかった消極策く

中盤には、小林大、小林慶、藤本らテクニックのある選手が揃っているが、どうにもサッカーが消極的で、見せ場の少ない試合が多かった。チームには伝統があって、すべてのチームが同じサッカーを志向しなければならないというわけではないが、ゴール数も少なく、シュートチャンスも少なかった。ロバート監督も佐久間監督も、大きなモデルチェンジはできず、煮え切らないシーズンとなってしまった。

改めて述べる必要もないが、大宮アルディージャには、浦和レッズという巨大なチームが存在するため、レッズとは違った特徴を押し出さないと、新規サポーターを獲得することは出来ないし、チームの発展は見込めない。

しぶといスタイルも特徴ではあるが、更なる上を目指すためには、思い切りも必要であり、来シーズンも同じようなサッカーで残留を果たしたとしても、希望は見えない。