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【ベガルタ仙台×清水エスパルス】 FWエロンがついに覚醒か？中断前とは別人のような動き。 | | |　

■　J2の第25節

J2の第25節。10勝6敗8分けで勝ち点「38」。6位とプレーオフ圏内に位置するベガルタ仙台はホームのユアテックスタジアム仙台で首位の清水エスパルスと対戦した。清水は17勝6敗1分けで勝ち点「52」。2位の長崎は勝ち点「51」、3位の横浜FCは勝ち点「50」。自動昇格争いは大混戦になっている。その下の4位の岡山は勝ち点「41」。4位以下との差は大きく広がっているので3強の自動昇格争いになっている。

ホームの仙台は「4-2-2-2」。GK林彰洋。DF真瀬、實藤、菅田、高田椋。MF松井蓮、長澤和、有田恵、中島元。FW郷家、エロン。攻撃の中心であるMF中島元が左SHに回って新外国人のFWエロンが2トップの一角で起用された。FWエロンは8節の愛媛FC戦(H)以来なので17試合ぶり。約4か月ぶりの先発となった。新戦力のFW梅木翼はベンチスタートになった。MF相良とMFオナイウ情滋もベンチスタートになった。

アウェイの清水は「4-2-3-1」。GK権田。DF北爪、高橋祐、住吉ジェラニレショーン、吉田豊。MF宮本航、宇野、ルーカス・ブラガ、乾、カルリーニョス・ジュニオ。FW北川航。J1の町田から加入したボランチのMF宇野がいきなりスタメンで起用された。DF山原怜とDF原輝綺はベンチ外。夏に獲得したFWアブドゥル・アジズ・ヤクブは2試合連続でベンチスタート。高校3年生のMF西原がベンチ入りとなった。

■　2対1で勝利したベガルタ仙台

試合はいきなり動いた。前半4分にFWエロンのパスを受けたMF中島元が利き足ではない左足でコース隅にミドルシュートを決めて幸先よく仙台が先制に成功する。MF中島元は今シーズン8ゴール目となった。その後も仙台がペースを握ったが前半38分にバイタルエリアでボールを受けたボランチのMF宇野が右足でゴラッソミドルを決めて1対1の同点に追いついた。MF宇野は2023年は18試合で3ゴールを挙げている。

同点になった後の前半の残り数分は清水が攻め込んだが前半40分のFW北川航のシュートは枠を捉えることは出来ず。前半47分にFWエロンが右サイドからシュートを放ったがあまり角度が無かったので右ポストに直撃した。前半は1対1で終了した。後半開始から仙台は右SHのMF有田恵を下げてMF相良を投入。MF中島元のポジションが左SHから右SHに移った。後半の仙台の攻撃は左SHに入ったMF相良が中心になった。

後半7分に右サイドからMF中島元がクロスを上げると相手のクリアボールを拾ったMF長澤和が左足でミドルシュートを決めて2対1と勝ち越しに成功する。MF長澤和は今シーズン初ゴール。移籍後初ゴールとなった。ゴール前にいたDF高橋祐の体に当たってコースが変わったのでGK権田でもどうすることも出来なかった。2対1で勝利した仙台は大きな勝ち点「3」を獲得した。仙台の連敗は「2」でストップした。

■　この日の観衆は19,007人だった。

チケットはソールドアウト。この日の観衆は19,007人だった。「首位の清水戦」で、かつ、「久々のリーグ戦」ということもあってスタンドは異様な雰囲気だったが仙台は気持ちの入った良い試合を見せた。試合前の時点で2位の長崎との差は「13」も広がっているので「自動昇格は現実的ではない。」と言わざる得ないが1つでも上の順位でシーズンを終えて少しでも良いポジションで昇格プレーオフを戦いたい。

清水が今年も自動昇格を逃した場合、プレーオフで仙台と清水が激突することは十分に考えられる。そのときはIAIスタジアム日本平での試合になると思うが「プレーオフで対戦する可能性があること」を考えると清水に勝てた意味はなおさら大きい。前半4分に生まれたMF中島元の先制ゴールで仙台が主導権を握ることが出来た。MF長澤和の勝ち越しゴールも左足のミドルシュートだったので2つのミドルが炸裂した。

24節が行われたのは7月14日(日)だったので過密日程になることがほとんどのJ2では珍しく準備期間がふんだんに用意されていた。FW梅木翼やDF實藤など新戦力にとっては貴重な期間だったと思うが新戦力のFW梅木翼ではなくてFWエロンを先発で起用したのは驚きだった。ここまで無得点。ずっとベンチスタート or ベンチ外だった選手を大一番で抜擢したがMF中島元の先制ゴールをアシスト。いいプレーを見せた。

Jリーグに慣れてきたのか、もともと夏が得意なのか、理由は定かではないが、コンディションは上がってきた。身体の強さを生かしてしっかりと起点になった。ただ、FW郷家、MF中島元、MF有田恵はあまり良さを出せず。MF相良とMFオナイウ情滋とFW梅木翼もいるので「前の4人の最適な配置」が見つかるのはまだ少し先になるだろう。MF中島元は素晴らしい先制ゴールを決めたがその後は目立たなかった。

■　珍しく精彩を欠いたMF乾貴士

3連勝して首位を奪回した清水だったが4試合ぶりの敗戦となった。DF原輝綺とDF山原怜とMF中村亮が欠場。MF松崎快も怪我で欠場中。重要な選手が何人か抜けたこともあって難しい試合になった。久々の試合ということもあって「DF原輝綺とDF山原怜とMF中村亮が欠場した理由」は分からないがさすがの清水でもこれだけ選手が抜けるとキツイメンバー構成になる。特にDF山原怜を欠くと攻撃力はDOWNする。

痛い敗戦と言えるが新戦力のボランチのMF宇野はいきなりゴールを奪った。1週間前の7月27日(土)に行われたスタッド・ランスとの親善試合でスタメン出場。清水の一員としてプレーできたことは大きかったと思うが得意のミドルシュートを突き刺した。MF中村亮が不在だったのでMF宮本航とのWボランチになったがMF宇野とMF宮本航はゲームを作れるタイプではない。この2人のポジション争いになると思われる。

MF宇野は昨シーズンの秋以降は最終的にはJ2優勝を果たした町田でレギュラーとして活躍した。J2優勝を目指していた時期の町田のラストスパートに大きく貢献したがボール奪取力には定評がある。交換トレードのような形でMF白崎がJ1の町田にレンタル移籍したのでMF宇野にかかる期待は相当に大きい。今シーズンは町田で出番は少なかったが自身の課題である攻撃力を身に付けて清水のJ1復帰に貢献したい。

誤算だったのはMF乾が低調だった点。MF宇野のゴールの場面はその前にMF乾がボールに触っているので「MF乾のアシスト」と記録されると思うがこの場面も彼らしくないボールコントロールのミスだった。この日は「彼にしては珍しい。」と言えるほど技術的なミスが目立った。MF長澤和の勝ち越しゴールもきっかけになったのはMF乾のロスト。ボールを失わないはずのMF乾のところで失うと大ピンチになる。

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