サッカーコラム J3 Plus+　

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【Jリーグ】夏の移籍市場の個人別の評価 (18段階) (その18) ～永長鷹虎/菊地泰智/高橋大悟/アルスラン/沼田駿也～ | | |　

86人目： MF 永長鷹虎 (ザスパ群馬→テゲバジャーロ宮崎)　・・・　「A+」　

　2003/4/7 　育成型　抜群の打開力を持ったレフティ。群馬では133分のみ。　168cm/60kg

→　興国高出身でプロ3年目のアタッカー。昨オフに群馬に育成型期限付き移籍したがJ2で11試合の出場のみ。すべて途中出場で計133分のプレー時間にとどまった。同じポジションにレフティのMF佐藤亮がいることに加えて群馬がシーズン途中でシステム変更を実施。サイドアタッカー系の選手なので「3-4-2-1」になったことで出場機会を得るのはさらに難しくなった。再レンタルでJ3の宮崎に移籍となった。

J3の宮崎は残留争いに巻き込まれているが攻撃はサイドアタックが中心となる。MF阿野とMF井上怜は大きな存在感を発揮しているがMF楠大樹、MF魚里、MF大渕などは攻撃の部分で違いを出せていない。SHの選手には「サイドでボールを持ってドリブルで打開するプレー」を求められる今の宮崎のサッカーであればMF永長の良さは出しやすいはず。宮崎は「4-2-3-1」 or 「4-2-2-2」。右SHでの起用が見込まれる。

87人目： MF 菊地泰智 (サガン鳥栖→名古屋グランパス)　・・・　「B+++」　

　1999/5/7 　完全移籍　豊富な運動量とテクニック。運動量はJリーグ屈指。　160cm/60kg

→　大卒3年目のアタッカー。1年目から主力としてプレーしてきたが名古屋に電撃移籍となった。2023年は左SBでプレーしたが2022年と2024年は主にアタッカーの位置でプレーした。2022年の「90分あたりの走行距離」は驚異の12.54キロ。「走行距離の多さはJ1でもトップクラス」と言える。運動量に加えて基本的な技術も高くてアイディアもある。「3-4-2-1」を採用する名古屋ではシャドーの位置が主戦場になる。

良い選手であることは間違いないが約1年前に獲得したMF森島司でさえ、十分に良さを出せていない状況。かつてのエースのMFマテウスのような「独力で何とかしてしまうタイプのアタッカー」ではないことを考えると「MF菊地泰の良さを引き出せない可能性はまあまあ高い。」と言える。「味方と良い距離感でプレーできたときに良さを出せるタイプの選手」なので彼の良さは出しにくい環境であることは確か。

88人目： MF 高橋大悟 (町田ゼルビア→大分トリニータ)　・・・　「A+++」　

　1999/4/17 　レンタル　北九州で活躍。小柄ながら威力のある左足のシュート。　165cm/60kg

→　高卒で清水に加入したが活躍したのは北九州時代。2020年は41試合で9ゴール6アシスト、2021年は42試合で10ゴール3アシスト。北九州の攻撃の中心として躍動した。大きな経験を積んで清水にレンタル復帰したが出番に恵まれず。6試合で1ゴールにとどまった。2023年に町田に完全移籍してJ2で28試合に出場したが3ゴール1アシスト。インパクトは残せなかった。北九州以外ではまだ活躍できていない。

14位に沈む大分は24試合でわずか19得点のみ。得点力不足は深刻なので「J2で実績があって、かつ、強烈なミドルシュートを持っているレフティ」を獲得できたのは大きい。MF野村直、FW長沢駿、FW伊佐など大分の攻撃陣の年齢は高め。「活きのいいアタッカー」が欲しかったので打ってつけの存在と言える。アグレッシブなプレーで大分の良くない空気を変える働きが期待される。救世主になることが期待される。

89人目： MF トルガイ・アルスラン (メルボルン→サンフレッチェ広島)　・・・　「B+++」　

　1990/8/16 　完全移籍　豪州リーグで活躍した33歳のアタッカー。トルコ系。　180cm/77kg

→　トルコ系のドイツ人。ハンブルガーSVやフェネルバフチェやウディネーゼなどで活躍した。過去に在籍したクラブの名前は豪華。トルコとドイツの年代別代表に召集された経験も持っているので「かなりの大物」と言える。動画を見ると技術が高くて力強さもある。トルコ系のアタッカーというとテクニックがあって馬力のある選手は多いが彼も同様。狭いスペースでボールを受けてチャンスを生み出すことが出来る。

心配材料の1つは年齢。33歳というのはかなり高齢と言える。ただ、直近の2023年-2024年は豪州のメルボルンで大活躍。23試合で12ゴールを記録したという。「直近のシーズンでキャリアハイと言える成績を残していること」を考えると年齢的な衰えを心配する必要はあまりないと言える。彼のような経歴と年齢でJリーグに初挑戦する欧州出身のアタッカーはJリーグで成功しないケースが多いがどうなるか？

90人目： MF 沼田駿也 (町田ゼルビア→鹿児島ユナイテッド)　・・・　「A++」　

　1999/4/19 　レンタル　大卒1年目の2022年に山口で41試合で7G3Aの活躍。　173cm/67kg

→　J3降格を回避するために鹿児島は超・積極補強を行っているがMF米澤とMF福田望がともに全治3か月。どちらも10月初め頃まで戦列を離れることになったので「左サイドハーフの補強は急務」だったが先日のMF永井颯(東京V)に続いてMF沼田駿(町田)もレンタルで獲得した。ドリブラーのMF永井颯と比べるとMF沼田駿はスピード系。抜群のスピードを生かして左サイドからチャンスを作ることが出来る。

山口でプレーした大卒1年目の2022年は41試合で7ゴール3アシスト。センセーショナルな活躍を見せた。わずか1年で町田に完全移籍したが町田では出番に恵まれず。苦しい時期を過ごしたがポテンシャルが高い選手であることは山口時代に証明済み。鹿児島にとっては大きな補強と言える。意外と嗅覚もあってセットプレーのときは相手キーパーの近くの良い位置に入ってワンタッチでゴールを狙う場面が多い。

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