■ Jリーグがいよいよ開幕2024年のJリーグがいよいよ開幕した。2023年のJ3を制覇して2021年以来のJ2復帰を果たした愛媛FCはホームのニンジニアスタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦した。石丸監督になって3年目のシーズンとなる愛媛FCは主力の流出がほぼ無かった上でMF窪田稜(FC岐阜)などを獲得した。基本的なメンバーはあまり変わらない。対する秋田はJ2で4年目。J2での過去の成績は13位→12位→13位となる。
ホームの愛媛FCは「4-2-2-2」。GK辻。DF尾崎、森下怜、小川大、前野。MF深澤佑、石渡ネルソン、窪田稜、茂木駿。FWベン・ダンカン、松田力。2023年は「4-2-3-1」を採用するケースが多かったが開幕戦は2トップを採用。FWベン・ダンカンが起用された。ボランチはJ3でベスト11に選ばれたMF谷本がベンチスタート。185cmのMF石渡ネルソンがスタメンで起用された。C大阪からの育成型期限付き移籍になる。
対するアウェイの秋田は「4-2-2-2」。GK圍。DF村松航、喜岡、河野貴、才藤。MF藤山、諸岡、中村亮、水谷。FW小松蓮、梶谷。こちらも選手の入れ替えはあまり多くなかったが2023年のJ3で19ゴールを挙げて得点王に輝いた新・エース候補のFW小松蓮に大きな注目と期待が集まる。最終ラインはDF高田椋、DF阿部海、DF飯尾竜の3人が抜けているが新加入のDF村松航とDF喜岡がスタメン出場となった。
■ 1対0で勝利した愛媛FCが白星スタート試合の序盤はホームの愛媛FCがチャンスを作った。いい試合の入り方をしたが前半10分あたりを過ぎると秋田が持ち味であるロングボールを生かしたシンプルな攻撃でゴール前のシーンを作るようになった。前半22分にセットプレーの流れから左SBのDF才藤がシュートを放ったがゴールライン上でベテランのDF前野がスーパークリアを見せた。キーパーのGK辻は届かなかったので大ファインプレーだった。
やや劣勢の展開になった愛媛FCだったが前半29分にカウンター。右サイドにいたMF茂木駿が逆サイドに展開するとフリーでボールを受けたMF窪田稜がドリブルで仕掛けてからミドルシュートを突き刺してホームの愛媛FCが先制に成功する。FC岐阜から獲得したMF窪田稜は愛媛FCでのデビュー戦でゴールを奪った。金沢時代にJ2を経験しているがJ2でのゴールは2020年以来。J2では通算2ゴール目となった。
1点を追う秋田はロングスローやコーナーキックから何度もチャンスを作った。この試合はとにかく両チームともコーナーキックのチャンスをたくさん獲得しており、愛媛FCは10回、秋田に至っては15回もコーナーキックを獲得している。ただ、どちらもゴールに結びつけることは出来なかった。1対0で逃げ切った愛媛FCは久々のJ2の試合を勝利で飾った。敗れた秋田は何度か訪れた決定機を生かせなかった。
■ 新加入のMF窪田稜が決勝ゴール!愛媛FCはそこまで自分たちの良さを出せなかった。試合後の勝利インタビューのときに石丸監督がコメントしたとおりで「相手の土俵に上げられてしまった。」と表現できる。アクチュアル・プレイング・タイム(APT)も35分35秒と非常に短かった。ロングボールを多用する秋田が望む試合展開になったがそういう展開になったにもかかわらず、粘り強く戦って勝ち点「3」を獲得出来たことは大きな自信になるだろう。
ただ、2023年と比べてサイズのある選手をたくさん先発で起用したので「秋田対策が実った結果」と言うことも出来る。右SBのDF尾崎は186cmの長身。本職はCBになる。ボランチのMF石渡ネルソンも185cmの長身。FWベン・ダンカンも186cm。背の低い選手が起用されることが多かったポジション(右SB/ボランチ/フォワード)に長身プレーヤーを起用したことで秋田のパワーサッカーにも十分に対抗できた。
新加入のMF窪田稜はいきなり結果を残した。2023年はJ3のFC岐阜で37試合で9ゴール6アシスト。ベストイレブン級の働きを見せた。MF茂木駿のいる左サイドと比べると右サイドからチャンスを作るシーンが少なかった愛媛FCにとっては非常に大きな補強と言える。左右のサイドハーフは今シーズンの愛媛FCの大きな武器になると思うがさっそく2人の関係性からゴールが生まれた。シュートはゴラッソだった。
C大阪から育成型期限付き移籍のMF石渡ネルソンは高卒1年目。高校2年生だった2022年にJ1で1試合だけ出場しているが2023年はリーグ戦の出場機会は無し。経験を積むために愛媛FCにやって来たが開幕スタメンをゲット。185cmの高さを生かした空中戦は目立った。守備力や球際の強さや運動量が武器となる選手。「空中戦が持ち味」という選手ではないが中盤の底に長身選手がいると安心感は生まれる。
■ 15回のコーナーキックを生かせず・・・。敗れた秋田は昨シーズンは開幕から6試合負けなし。3勝3分けと好スタートを切った。J2に昇格してからの秋田は序盤戦で勝ち点を積み上げることが多かったが今シーズンは黒星スタートとなった。少なくない数のチャンスを作ったが前半22分のDF才藤のシュートなど「決めないといけないシーン」でゴールを奪えず。ストライカーのFW小松蓮を獲得したものの、ここ数年の秋田は決定力不足に苦しんでいる。
注目のFW小松蓮は2トップの一角で起用された。「補強の目玉」と言えるが秋田での初戦はほとんど存在感を発揮できなかった。FW小松蓮は183cmと高さがあってシュート技術も高いがポストプレーにも定評がある。足元でボールを受けて起点になるプレーも得意にしている選手なので「FW小松蓮の足元にボールを入れる場面」はもっと作っても良かった。武器の1つなので「彼のポストワーク」も有効に活用したい。
先のとおり、15回もコーナーキックを獲得していることを考えると「秋田のやりたいサッカーはある程度のレベルでは出来た。」と言える。ロングスローを投げ入れる場面も多かった。これだけたくさんセットプレーの機会を獲得できた点は評価できるが愛媛FCに上手く守られてしまった。攻撃のバリエーションが多彩なチームではないので相手に対応され続けたとしても同じことを繰り返しやり続けるしかない。
※ 投稿日:2024年1月21日(日) (総再生数:21,996回)※ 投稿日:2024年1月22日(月) (総再生数:9,278回)※ 投稿日:2024年1月28日(日) (総再生数:12,123回)
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