■ 初めてのJ1昇格なるか!?ギラヴァンツ北九州Jリーグにはたくさんの優秀な監督がいるが、今、一番ホットなのは北九州の小林伸二監督だろう。過去には大分と山形と徳島を初めてJ2からJ1に引き上げた実績を持っており、清水でも就任1年目の2016年にJ1復帰を果たしている。さらに2019年は北九州をJ3からJ2に引き上げた。「昇格請負人」と言われるが今シーズンはJ2で快進撃を見せており、19節を終えた時点で13勝4敗2分けで首位を走っている。
J2に昇格して1年目の北九州をJ1に初昇格されることが出来たら快挙達成と言える。同じように開幕から快進撃を続けてきた長崎は失速しており、磐田や新潟などJ1経験の豊富なクラブの勝ち点が伸び悩んでいることを考えると「北九州の初昇格」はあり得ない話ではなくなってきた。注目度はますます高まると思うがMF高橋大を中心とした若手主体のアグレッシブなサッカーで結果を残している点も称賛に値する。
2005年にはC大阪を率いて「初のJ1制覇まであと少し」というところまでたどり着いた。C大阪・山形・徳島あたりを率いた頃は「経験をある選手を中心に据えてどちらかというと守備を重視した堅実なサッカーで手堅く勝ち点を積み上げるタイプの監督」だったが清水を率いたときは積極的に若手を使って結果を残した。北九州ではさらに攻撃的なチームを作っているが自身も指導者として現状に満足しないタイプである。
実績のあるベテランの指導者であるにもかかわらず、常に最新のトレンドを取り入れて、自身もレベルアップしようとチャレンジしている点は素晴らしいというしかない。J2は19節を終えた段階なのでまだまだ先は長くて「このまますんなり行く。」とは思えないが北九州をJ1に引き上げるようだと「Jリーグ史上でも屈指の監督」と称えられる存在になるだろう。自身6度目の昇格達成になるがこれは大記録である。