- 更新日 : 2024年11月21日
競馬で儲けたら確定申告はいくらから必要?計算方法や経費はどうなる?
競馬で儲けが出た際は、確定申告が必要です。年間で50万円を超える利益がある場合は、その年の一時所得として確定申告しなければなりません。確定申告しないと、ペナルティが課せられるため注意が必要です。今回は、競馬で利益が出たときに知っておきたい確定申告の必要性や外れ馬券の扱いなどについて紹介します。
競馬で利益が出たら確定申告は必要?
競馬で得た利益は「一時所得」または「雑所得」として計上され、確定申告の対象です。競馬での利益は、一時所得と雑所得どちらにあたるかで課税範囲が大きく異なります。
一時所得とは、クイズの賞金や懸賞金といった臨時収入のことで、ギャンブルで得た利益なども、基本的に含まれます。一時所得の場合は、年間で合計50万円を超えると課税対象になり確定申告が必要です。
また通常、競馬の利益は一時所得として扱う一方で、雑所得になるケースもあります。雑所得とは、事業所得や不動産所得など他の所得に分類されない所得のことです。2017年には競馬を継続的かつ営利を目的にしていたとされ、一時所得ではなく雑所得だと認められた判例がありました。
給与所得者の場合、雑所得が20万円を超えると確定申告が必要です。個人事業主など、そもそも確定申告をする人は、金額の大きさに関わらず競馬の利益も一緒に申告が必要となります。雑所得の場合は、外れ馬券が経費として計上できるため、税額は少なくなります。
いずれの場合も、年間の合計金額になるため、何度か競馬に通って小さい払戻金が積み重なっている場合も対象です。自分がどれだけ儲けているか計算して、特定の金額を超えていないか確認しておきましょう。
一時所得の計算方法
競馬の確定申告をする際には、年間の利益が50万円を超えるかどうかを確認し、課税対象となる一時所得を計算しましょう。計算式は、以下の通りです。
(収入金額 - 収入を得るために支出した金額 - 特別控除額※) × 1 / 2
※特別控除額は最高50万円
式に記されている「収入を得るために支出した金額」は経費を指します。競馬の場合、一時所得における経費は、当たり馬券を購入するためにかかった金額のことです。
この金額を収入金額から差し引いて50万円以下になれば、確定申告は不要となります。なお、外れ馬券の購入額は、収入を得るために支出した金額の対象外になるため注意しましょう。払戻金を得た際の、一時所得の課税所得額計算例は次の通りです。
【例】年間の払戻金 300 万円、当たり馬券の購入費用 60 万円
95 万円
この場合、95万円が課税対象額となります。
外れ馬券の購入費用は経費になる?
前述の通り、一時所得の場合は競馬の外れ馬券の購入金額は、経費の対象外となります。外れ馬券を買ったことが払戻金の獲得にはつながらないため、利益を得るための経費ではないと判断されるのです。
つまり、利益が出た分の馬券購入にかかった費用のみが経費となるため、課税額が高くなってしまう可能性があります。ただし、雑所得として確定申告に計上する際は、外れ馬券も経費の対象となる点も理解しておきましょう。
競馬の利益を確定申告しなかったらどうなる?
課税対象になる競馬の利益があるにもかかわらず、確定申告をしないままでいると追徴課税のペナルティがあります。ばれないだろうとそのままにしていても、国税庁に情報が漏れている可能性があります。
具体的には、PAT(インターネット上の馬券購入サービス)の利用や、高額配当が口座に入金したシーンをSNSなどでの発信することで発覚するケースが想定されます。追徴課税は、罰金として本来納めるはずの税金に加えて課せられるため、注意が必要です。追徴課税は、以下のようなものがあります。
- 無申告加算税:税額の15%(税額が50万円を超える場合には超える部分につき20%)
- 重加算税:40%の税率。帳簿の隠蔽や改ざんといった不正行為によって未納の場合に課せられる
- 延滞税:法定納期限の翌日から完納する日までの期間に応じて課せられる
競馬で高額配当を得た場合は特に注意しよう
競馬の利益で確定申告をする際は、大多数が雑所得ではなく一時所得であると考えられます。一時所得の場合は年間50万円を超える利益が対象となるため、趣味で時々競馬をする人の多くは確定申告をしなくて済むでしょう。
しかし、継続して払戻金を得ている場合や、一回の競馬で大きな払い戻しがあった際には注意が必要です。確定申告の必要有無を念頭に置き、申告漏れがないようにしましょう。
また、確定申告についてさらに詳しい内容が知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
競馬で利益が出たら確定申告は必要?
競馬の利益は通常、10種類ある所得のうち「一時所得」にあたり、一時所得の合計金額が50万円を超える場合は確定申告が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
外れ馬券は経費になる?
競馬の払戻金は「一時所得」もしくは「雑所得」となり、一時所得では外れ馬券を経費にできません。一方、雑所得なら外れ馬券は経費にできます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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