- 更新日 : 2024年11月22日
地方で副業するには?働き方や注意点ついて解説
2025年(令和7年)提出 確定申告まとめ
▽まずはこの記事から
初心者から経験者まで、毎年多く読まれている記事です。確定申告の必要性、やり方、簡単に済ます方法についてまるっと解説しています。
今、地方移住が注目されています。満員電車に乗り人混みや渋滞に巻き込まれながら通勤する必要がなく、静かで落ち着いた環境で暮らせる、豊かな自然のなかでのびのび子育てをできるというのが地方の魅力といえます。とはいえ会社を辞めて転職先を探し、引っ越しもしなければならないため、移住するのは簡単なことではありません。
そこで、今回は移住をしなくてもできる地方の副業についてご紹介します。
目次
副業の売上・経費入力や、申告書の作成から申告作業まで、1つで完結するのが「マネーフォワード クラウド確定申告」。家計簿感覚で簡単に使えるので、初めての方にも多くご使用いただいています。
スマホのほうが使いやすい方は、アプリからも副業の確定申告が可能です。
移住なしでもできる?地方の副業とは
冒頭でお伝えした通り、いきなり地方に移住するのはかなりハードルが高いでしょう。仮に転職に成功して引っ越したとしても、慣れない土地で戸惑うこともあれば、職場や地域社会になじめず「こんなはずじゃなかった……」と後悔することもあるかもしれません。
そこで、まずは今の会社で働きながら地方で副業するという方法があります。
人材を求める地方の企業は、実はかなり多い!
「地方は働く場所が少ない」というイメージがあるかもしれません。たしかに東京をはじめとした大都市圏と比較すると企業が少ないため、どうしても選択肢は限られてしまいますが、求人がないというわけでは決してありません。
厚生労働省が発表している『一般職業紹介状況』によると、2023年3月の東京都の新規求人倍率は2.25倍ですが、他の都道府県でも軒並み1以上です。通りわけ鳥取県は2.75倍、岐阜県は2.62倍、福井県は2.56倍となっていて、地方によっては東京以上の高水準となっています。
参考:e-stat 政府統計の総合窓口『一般職業紹介状況(職業安定業務統計)』
今、日本は少子高齢化による労働力不足が進んでいますが、特に地方ではそれが顕著です。通りわけ若い人材、ITや語学、ものづくりなどの専門的なスキルを持つ人材、コミュニケーション能力や企画力などの能力が高い人材は、喉から手が出るほど欲しいと思っている企業も少なくありません。
副業や兼業、働き方改革はかなり進んでいる!
今までは「業務に支障が出るから」「本業に集中できないから」といった理由で副業を禁止していた企業も多くありました。しかし、働き方改革によって副業や兼業を解禁する企業も増えてきました。むしろ、今では本業以外の仕事をすることで視野が広がる、新しいアイディアが生まれやすくなるなどの理由で、副業を奨励する企業もあるほどです。
法律で原則副業が禁止されている公務員の世界ですらも、近年では副業を容認する流れになりつつあります。こうした社会の変化に伴い、副業や兼業される方も増えてきているのです。
「週末だけ」「リモートで」関わり方もさまざま
就業のしかたもさまざまです。これまでは週5日間、1日8時間会社で仕事をするというフルタイムでの就業が主流でしたが、今では週末のみというように、自分の生活スタイルに合わせて働けるようになってきています。
コロナ禍を経てリモートワークが普及しました。感染が収束しても、生産性が高く生活スタイルに合った働き方ができるということで、リモートワークを継続している企業も少なくありません。リモートワークであれば東京にいながらにして地方の企業の正社員として働く、あるいは逆に地方に移住した後も東京の会社で働き続けるといった就業スタイルも可能になります。
地方での副業の探し方は?
地方で副業するのであれば、何はともあれまずは仕事を探さなければなりません。以下のようなさまざまな方法で自分に合った仕事や働き方を探してみましょう。
求人サイトやクラウドソーシングから
最も一般的な方法として求人サイトが挙げられます。就業を希望する地方や就業形態(正社員、アルバイト、パート、業務委託など)、業種、勤務時間などの条件を絞り込んで求人を探してみましょう。
クラウドソーシングもおすすめです。特にプログラミングやWebデザイン、Webライター、動画編集、データ入力などのIT・Web系の仕事を探している方にはうってつけです。仕事の成果物を納品する対価として報酬を受け取る業務委託方式で契約を締結するので、勤務日や勤務時間、勤務地などに縛られることなく仕事をすることができます。
専門のマッチングサイト利用も進んでいる
地方で働きたい個人と人材を確保したい地方の企業とをマッチングする専門のサービスも普及してきています。前述の通り、人手不足が深刻となっている地域も少なくありません。そうした企業が働き手を確保する手段として、地方副業マッチングサービスの需要も高まってきています。
また、人口減少とそれによる地域経済の低迷や税収の低下を課題としている地方自治体も少なくありません。副業人材と地域企業のマッチングに取り組んでいる自治体や、移住者に補助金・助成金を支給している自治体も多くあります。
「お手伝い+旅」などの新しい手法も
旅行好きの方、さまざまな地方に行ってみたい方なら「お手伝い+旅」というスタイルで副業するのもおすすめです。週末やゴールデンウイーク、夏季休暇などまとまった休日に地方へ行き、企業のお手伝いをしながら現地の人との交流や観光が楽しめるという働き方です。
こちらも専門のマッチングサービスがあります。観光スポットや旅館やホテルでの接客、農業や漁業、イベントのお手伝いなど、その土地ならではの仕事に巡り会えます。
地方の副業、働き方の特徴は?
地方の副業では一般的な会社勤めやパート・アルバイトとは異なる働き方をします。ここからはその特徴について見ていきましょう。
「完全リモート」「期間限定」の仕事は意外と多い
都市部に住みながら地方の企業で副業をするとなると、完全リモートか土日などの休みを利用して働くことになります。前述の通り昨今ではリモートワークが浸透してきました。自宅にパソコンがあればできるので、特にIT系やWeb系の会社や、一般企業でも経理や総務、企画、設計などの事務系の職種など完全リモートの求人、あるいはリモート可としている求人も増えてきています。
また、期間限定の求人もあります。特に「お手伝い+旅」のマッチングサイトを見ると、来場が多い土日だけイベント会場やホテル、旅館などでの接客を手伝ってもらう、都合の良い日に農作物の収穫や水産加工を手伝ってもらうといった求人が数多く出されています。まずは短期的な仕事を請けて副業を体験してみることをおすすめします。
知識やスキルがあれば長期の案件も見つかる
短期的なお仕事は手軽に取り組むことができますが、コンスタントに収入を得たい、副業を続けていきたいということであれば、長期的な案件にも取り組んでみましょう。専門的な知識やスキルがあれば、長期案件を獲得しやすくなります。
たとえばホームページ制作の仕事を請け負ったとします。Webの幅広い知識があれば、ホームページを作るだけでなく、その後の保守管理やSEO対策といった業務も任せてもらえるようになるかもしれません。一度イベント会場で接客を行って、売上が上がりお客様からの評判が良かったという結果が出せれば、その後もイベントがある度に呼んでもらえる可能性が高くなります。
また、副業を行う上では実績も非常に重要です。全くの未経験者よりも、過去に同様の仕事を行った実績がある人、経験が豊富な人のほうが、企業としても安心して仕事を依頼することができます。
せっかく副業を行うのであれば、実績を積んで知識やスキルを身につけ、長期案件の獲得を目指してみましょう。
「将来の地方移住」の準備に副業する人も増えている
将来地方に移住することを視野に入れ、その準備として副業に取り組んでいる方も少なくありません。副業を行いある程度収入のめどが立ったら、その会社に転職したりフリーランスとして独立したりといったキャリアプランも見えてきます。実績があれば企業に正規採用されたり、長期かつ高額案件を獲得できたりする可能性も高まります。
また、いきなり地方に移住するのはリスクが高く、「こんなはずじゃなかった……」ということにもなりかねません。また、いきなり知らない土地に引っ越して生活をするのは大きなストレスとなります。
期間限定で地方の企業で働いてみることで、その地域の生活利便性や住民の雰囲気、文化、気候、風土などを知ることができ、自分に合うかどうかを確かめることができます。地方移住を考えられている方も、今の会社を辞めて引っ越しをする前に、まずは副業で働いてみることをおすすめします。
地方の副業を受ける際の注意点は?
あこがれの地方で働けて収入アップにもつながる副業ですが、いいことばかりではありません。場合によってはトラブルに巻き込まれたり、今の生活に支障が出たりするリスクもあります。最後に、副業を行う際の注意点について見ていきましょう。
勤務時間や経費などの条件面をはっきりさせておく
地方での副業に限らず、副業全般あるいは正社員やパート・アルバイトで働く際にも気をつけたいのが労使トラブルです。「業務内容が聞いていたものと違う」「残業を強制された」「交通費や備品の購入費用などの経費を自腹で負担するように言われた」「振り込まれた報酬や給料の額が契約時に聞いていた金額と違う」など、さまざまなトラブルが発生するおそれがあります。
契約を締結する際にはあらかじめ勤務日や勤務時間、残業の有無、業務内容、経費の負担、給料の額や支払時期・方法などをしっかりと確認しておきましょう。不明確な部分については話し合い、納得した上で副業を開始することが大切です。
本業と副業のバランスを取る
会社で働きながら副業をする場合は、本業やプライベートとのバランスを取らなければなりません。副業に力を入れるあまり疲労やストレスがたまり、本業に集中できなくなってしまったり体調を崩したりしてパフォーマンスが落ちてしまうとなると本末転倒です。本業に支障がない範囲でコントロールしましょう。
特に地方へ赴いて副業を行う場合、移動にも時間と体力、お金を費やします。仕事はそれほどハードでなくても長時間の運転や電車の乗り換えで疲れてしまうかもしれません。移動も含めて本業に支障が出ないよう考慮しましょう。
副業で地方貢献してみませんか
今、多くの地方で人口減少や少子高齢化による労働力不足が大きな問題となっています。都市部の人材が副業によって地方の企業で働けば、その地域の経済活性化、ひいては日本全体の活性化につながります。
また、副業を行うことで視野が広がり新たなキャリアプランが見つかる、自分の強みを再認識できる、収入アップにつながるなど、さまざまなメリットを得られます。地方に移住を考えられている方は、まずは副業から取り組んでみてはいかがでしょうか。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
ふるさとに貢献したい。副業をきっかけに転職できますか?
はい。副業をして実績を積んだり、専門的な知識やスキルを身につけたりすることができれば、転職できる可能性も十分にあります。詳しくはこちらをご覧ください。
地方にもITの副業はありますか?
地方は若者やITに強い人材が不足しているのが実情です。専門的な知識やスキルを活かすチャンスは大いにあります。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
会社員の副業収入、20万以下ルールって何?税金はどうすれば良い?
会社員が、主業とは別に副業で稼いだ収入は、一定の要件の下で確定申告が必要となり、住民税の支払いも必要になります。基本的には、副業の所得が20万円を超えると確定申告の義務があります。 この記事では、副業における確定申告の考え方や節税効果を得る…
詳しくみる育休中に在宅でできる副業は?育児休業給付金や保険料についても解説!
赤ちゃんのお世話に慣れてくると、育休中のスキマ時間を活用して収入を得たいと考え始めるママ・パパも多いでしょう。この記事では育休中に副業を始めてみたい人に向けて、育児休業給付金や社会保険制度、確定申告が必要なのかをわかりやすく解説していきます…
詳しくみる広告運用の副業の始め方は?収入を増やす方法を初心者向けに紹介!
YouTubeやSNS、アフィリエイトブログなどに掲載する企業の広告の運用を代用したり、自分のブログなどに広告を掲載して収入を得る方法を広告運用といいます。時間に縛られないため、副業にもおすすめです。 この記事では、広告運用の種類や始め方、…
詳しくみるデータの副業はどんなもの?メリット・デメリットやポイントを解説
「会社員として働きながら土日や終業後に副業をする」「主婦・主夫がスキマ時間で稼ぐ」なら、データを扱うお仕事がおすすめです。パソコンがあれば自宅ででき、比較的難易度も低いので未経験の方でも稼ぐことができます。 今回は副業としてデータ関連のお仕…
詳しくみるWebライターの副業の始め方は?メリット・デメリットと合わせて解説!
Webサイトの文章を作成(ライティング)するのが、Webライターです。副業として人気が高いものの、実際にやってみたら仕事の案件がない、月に5万円を稼ぐのもきつい……という声も聞こえてきます。未経験者が副業としてWebライターを選択したとき、…
詳しくみる副業するサラリーマンが増加中。オススメや税金などをまとめて解説
隙間時間を活用して、アルバイトをしたり、副収入を得たりするサラリーマンが増えてきました。サラリーマンの副業にはどういったビジネスが人気なのでしょうか。副業をする会社員が増えている理由や注意点、人気の副業の他、確定申告が必要な場合と不要な場合…
詳しくみる