- 更新日 : 2022年3月30日
さんきゅう倉田が「国税庁チャットボット」と格闘してみた
確定申告シーズン到来。複雑な申告手続きに頭を悩ませている方も多いと思います。かといって、税理士さんに相談するほどお金に余裕があるわけではないし、税務署に聞きに行くのは恐ろしい。
そんなみなさんに朗報です。今年は、国税庁のサイトで、チャットボットに税務相談ができるようになりました。(執筆者:元国税局職員・お笑い芸人 さんきゅう倉田)
※画像は国税庁ホームページのチャットボットページより引用
目次
「マネーフォワード クラウド確定申告」なら日々の取引入力→申告書の作成→申告作業が、オンラインで完結します。取引明細の自動取得と仕訳の自動作成に対応しており、手入力を減らしてカンタンに書類を作成。そのままスマホから提出することもできます。
PC(Windows/Mac)だけでなく、スマホアプリからも確定申告が可能です。
国税庁ホームページのチャットボットとは
国税庁のホームページからアクセスできるチャットボットは、税務相談の新しいチャネルとして試験導入されています。
税に関する質問をAIが自動回答してくれるサービス。国税庁のホームページからアクセスできる。24時間いつでも気軽に質問ができたり、税の情報に短時間でアクセスできる。チャットボットのキャラクター名は「ふたば」。
試験導入期間:2020年1月15日から2020年3月31日
サイト:国税庁 チャットボットに質問する
PCやスマホの画面から、LINEでメッセージを送るように質問を入力して、AIに答えてもらうことができます。AIの学習によって、これから精度が上がり、様々な質問に答えられるようになっていくようです。
ただし、まだ試験導入のため、答えられる内容は「医療費控除」や「住宅ローン控除」など、税金のルールの一部に限られています。ゆくゆくは、みなさんの生活にかかせないものとなるかもしれません。
実際に国税庁チャットボットにいろいろ質問してみた
1月15日の導入後すぐに、国税庁チャットボットを使ってみました。見やすい画面に、可愛いキャラクター。大人から子供まで、ストレスなく相談できるようになっています。いろいろな質問でチャットボットと格闘したやりとりを一部ご紹介します。
まず、挨拶をしてみました。「こんにちは」と入力すると、
とメッセージが返ってきました。返信に時間はかかりません。まばたきほどの一瞬です。
「税務署に行きたい」と入力すると…
「税務署に行きたい」と入力してみました。
次はメッセージではなく以下の3つの選択肢が現れました。
- 税務署の開庁時間
- 税務署の住所・電話番号など
- 確定申告書はどこの税務署に提出するか
3を選ぶと……。
と、納税者がよく迷う確定申告書の提出先を教えてくれました。引っ越しした人のことまで考えて答えてくれる気遣いにも心を打たれます。表示されたリンクをクリックすると、国税庁のタックスアンサー(よくある税の質問)に飛び、さらに詳しい解説を見ることができます。
「医療費控除」と入力すると…
次に「医療費控除」と入力してみました。
と医療費控除の概要を説明してくれます。
さらに、「医療費控除の特例」と入力してみました。すると、以下の4つの選択肢が現れます。
2と3は、住宅ローン控除に関することなので、「特例」に反応して表示されてしまったものと思われます。納税者の誤誘導を招きますので、改良が望まれます。
複雑な言い回しで質問すると…
次は「住宅ローン控除」について、複雑な言い回しで聞いてみました。
すると、
- 医療費控除について
- 借り換えた場合に住宅ローン控除の対象となる住宅ローン
- 住宅ローン控除の対象となる土地
- 還付申告は何年前の分まで提出できるか
といった選択肢が現れました。
ちなみに「住宅ローン控除」とシンプルに入力すると、住宅ローン控除の概要と関連質問を提案してくれます。
回答が大きく異なります。AIが医療費控除の質問か、住宅ローン控除の質問か、正しく判別できていないようです。いじわるな質問をして迷わせてしまい申し訳ない気持ちになります。これからに期待したいですね。
「脱税」と入力すると…
「脱税」についても質問してみましたが、わからないの一点張りでした。
返信パターンが多かった単語は「ふたば」
約1時間いろんな質問をしてみましたが、ぼくが試した中で最も返信のパターンが多い単語は、チャットボットのキャラクターの名前「ふたば」でした。現時点で4パターンを確認しています。みなさんも、ふたばで遊んでみてください。
確定申告シーズン前に試験導入を実現したり、回答では専門用語を嚙み砕いて説明していたりと、納税者の利便性を上げるためチャットボットを普及させたいという気持ちが伝わってきます。質問できるのは2020年3月31日まで。会社員やパート・アルバイトの方で、一般的な質問をしたい方は、試されると良いと思います。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
確定申告がはじめての方や、簿記の知識に不安がある方、確定申告書類の作成を効率よく行いたい方は、確定申告ソフトの使用がおすすめです。
個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」は、確定申告の必要書類が自動作成でき、Windows・Macはもちろん、専用アプリも提供しています。
①取引明細は自動で取得
銀行口座やカードを登録すると、取引明細を自動取得します。現金での支払いに関しても、家計簿のようなイメージで、日付や金額などを自分で入力することが可能です。
②仕訳の勘定科目を自動提案
自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
③確定申告必要書類の自動作成機能
白色申告・青色申告の両方に対応しており、確定申告に必要な書類が自動で作成できます。また、マネーフォワード クラウド確定申告アプリで、スマホから直接の提出も可能です。印刷しての提出やe-Taxソフトでの提出にも対応しています。
追加料金なしで確定申告以外のサービスが使える
有料プラン(パーソナルミニ・パーソナル・パーソナルプラス)に登録すると、基本料金だけで請求書や契約のサービスを含む11サービスを利用することができます。日々の業務や作業をまとめて効率化しましょう。
合わせて読みたいおすすめ資料
マネーフォワード クラウド確定申告では、さまざまなお役立ち資料を用意しています。 無料登録するだけで資料がダウンロード可能なので、ぜひ読んでみてください。会社員の確定申告 丸わかりガイド
青色申告1から簡単ガイド
個人事業主が知っておくべき経費大辞典
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読む※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
確定申告の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
個人事業主の退職金制度を知ろう
フリーランスとして働く人が増えているなか、個人事業主の退職金制度について知りたい人も多くなっているのではないでしょうか。 中には、「個人事業主には退職金が出ない」と考えている人も多いと思いますが、個人事業主でも退職金を用意することができます…
詳しくみる贈与税申告書の書き方をわかりやすく解説【見本つき】
財産の贈与を受けた場合には贈与税が課税されます。贈与税は贈与する側(贈与者)と贈与を受ける側(受贈者)の関係によって税額が変動します。 贈与税の申告と納付を行うのは受贈者であり、その際に提出する書類はどのような申告をするのかによって異なりま…
詳しくみる出産育児一時金とは?対象者や金額、手続きを解説!
出産は、人生における一大イベントであり、夫婦にとっては新しい家族の誕生というかけがえのない出来事です。 一方で、出産には一般的な通院や入院と異なり保険が適用されないため、多額の医療費を負担しなければならない側面があります。 そんな経済的に大…
詳しくみる損しているかも!?所得金額と収入金額の違いを正しく理解しよう
一般的には「所得」も「収入」もどちらも同じ意味で使いますが、所得税を計算する上で両者を間違えると、まったく別の計算結果になってしまいます。 ここでは実際に間違えて計算するとどうなってしまうのかを解説するとともに、配偶者控除において重要となる…
詳しくみる【国外転出時課税制度】富裕層は知っておきたい制度
2015年7月1日以降に国外に転出する高額資産家を対象に、資産の含み益に対して所得税(復興特別所得税を含む。以下同じ)が課税されるようになりました。また、国外に住む人に対して相続や贈与をした場合も同様に、資産の含み益に対して所得税が課税され…
詳しくみる確定申告不要!ワンストップ特例制度を使ったふるさと納税の方法について解説!
ワンストップ特例制度を使うことで、確定申告が不要のまま、ふるさと納税分の寄附金控除が受けられます。確定申告の経験がないサラリーマンでも安心です。 ただし、申請条件や必要な書類、申請期限などがあるので事前にチェックしておきましょう。本記事では…
詳しくみる