- 更新日 : 2024年11月20日
高速代など交通費も確定申告で経費にできる?個人事業主も必見!
2025年(令和7年)提出 確定申告まとめ
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初心者から経験者まで、毎年多く読まれている記事です。確定申告の必要性、やり方、簡単に済ます方法についてまるっと解説しています。
電車、新幹線、飛行機など、現代ではさまざまな移動手段があります。公共交通機関を利用したり、時間効率や行き先などを考えて、公共交通機関の代わりに自動車で移動したりすることもあるでしょう。状況によっては、高速代を支払って高速道路で移動することもあるはずです。
このように、仕事で高速代などの交通費を負担した場合、所得税の確定申告の際に経費として扱うことができるのでしょうか。今回は、個人事業主と会社員の交通費の扱い、個人事業主が経費に計上するときのポイントについて解説していきます。
目次
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高速代は経費にできる?勘定科目は?
高速道路を利用したときに発生する高速代は、業務上必要なものであれば、経費にできます。この場合、使用する勘定科目は「旅費交通費」です。旅費交通費は、業務上の移動や出張に関わる勘定科目のこと。交通費だけでなく、出張で要した宿泊費なども含みます。
ほかに、高速代を「車両費」という勘定科目に含めて仕訳することも可能です。車両費は、業務用の自動車の維持管理に要した費用を把握するための勘定科目です。
通常は、業務上負担した旅費交通費を一括で管理できることから旅費交通費で処理しますが、業務用の自動車に関連する費用を別で管理したいときは車両費で仕訳することもあります。
確定申告における交通費の処理
仕事で高速代などの交通費が発生した場合、個人事業主の場合と、会社員の場合とでは扱いが変わってきます。それぞれの処理のしかたを見ていきましょう。
個人事業主は事業経費として処理
会社を設立せず、個人で事業を行っている人のことを、個人事業主といいます。飲食店、雑貨店、美容室、クリーニング、士業など、いずれも個人で事業を営んでいる場合は、個人事業主に該当します。
個人事業主は、事業で所得があり、所得税の計算の結果、納めるべき所得税があるときは、確定申告をしなければなりません。事業での所得とは、事業収入から事業で発生した必要経費を差し引いた額のことです。これを、「事業所得」といいます(不動産の賃貸などで所得を得ているときは「不動産所得」)。
確定申告書では、事業収入のほか、収入から必要経費を差し引いた事業所得を記載します(不動産は不動産収入と不動産所得)。しかし、これだけではどのようにして所得が計算されているのかわかりません。
所得の計算がわかるように、確定申告書とは別に、白色申告者は「収支内訳書」を、青色申告者は「青色申告決算書」を作成し添付します。「収支内訳書」と「青色申告決算書」は、税務署に提出する個人版の決算書類です。いずれも、損益計算の部分で勘定科目ごとに金額を記入する欄があり、旅費交通費も記載すべき勘定科目のひとつとなっています。
アルバイトや会社員は支出が一定以上あれば所得から差し引ける場合
会社と雇用契約を結んで働いている人のことを、「給与所得者」といいます。税金の計算上は、正規雇用かどうかは関係ないため、アルバイトをしている人も給与所得者に含まれます。
前述のように、個人事業主は、確定申告を前提に実際に負担した必要経費を計上して事業所得を求めますが、給与所得者は実際に負担した経費は計上しません。給与所得者は、確定申告の代わりに、会社が年末調整によって年間の所得税を計算し、会社が過不足のあった所得税の天引きや還付をするしくみになっているためです。
給与所得者は、「給与所得控除」といって、必要経費の代わりに給与収入から差し引く額が決まっています。例えば、給与収入162.5万円以下であれば、給与所得控除は55万円です。
ですが、会社員として働く人の中には、自己負担した仕事関連の費用が多大になってしまうこともあるでしょう。そこで認められているのが、「特定支出控除」です。特定支出控除として認められるのは、通勤費や職務上の旅費、研修費、資格取得費、交際費など。特定支出の額(ただし図書費、衣服費、交際費等については一定額までしか認められません)がその年の給与所得控除の1/2を超えたときに、確定申告をすることによって超えた分を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができます。なお、確定申告の際には、特定支出に関する明細書や給与支払者の証明書などの添付が必要になります。
マネーフォワード クラウド確定申告では、個人事業主やフリーランスの方が確定申告する際に知っておきたい基礎知識や、確定申告の準備、確定申告書の作成方法・提出方法などを分かりやすくまとめた「青色申告1から簡単ガイド」を無料で用意しております。
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個人事業主が経費にでき出来る交通費の具体例
高速代のほかに、個人事業主が経費にできる交通費の例には以下のようなものがあります。
- 電車代
- バス代
- 新幹線代
- 飛行機代
- タクシー代
- 駐車場代
- レンタカー代
など
交通系ICカードのチャージは経費になる?
電車など公共交通機関の移動に交通系ICカードを利用している人も多いかと思います。交通系ICカードは、お金をチャージして利用しますが、チャージの段階では経費にはなりません。経費になるのは、チャージした額を交通費として利用したときです。
交通系ICカードの利用頻度が少ない人であれば、経理処理も煩雑になりにくいかもしれません。しかし、利用頻度の多い人は、その都度記帳しなければならなくなります。個人で事業を営んでいる人にとって経理処理の増加は大きな負担です。
処理をできるだけ簡便にするためにも、交通系ICカードのデータを自動連携して自動仕訳をしてくれるような確定申告ソフトを利用するとよいでしょう。
なお、チャージ時の領収書のみでは交通費に利用したことの証明にはならないため、利用履歴を印刷し保管しておくようにしましょう。
高速代の仕訳例【ETC】
個人事業主の交通費の仕訳はどうするのか、ETCカードを利用した高速代を例に紹介します。
ETCは、料金所と車載器と無線通信により自動的に料金を支払うシステムです。ETCは、車に車載器を取り付け、ETCカードを車載器に挿入することで利用できます。ETCカードとは、各クレジット会社が発行しているETC専用のカードのことです。
ETCカードはクレジットカードに紐づいているため、ETCを利用し料金の支払いが行われると、紐づくクレジットカードを利用したことになります。ETCを利用したときの高速代の仕訳例は以下のとおりです。
(例)高速代5,000円をETCカードで支払った。
旅費交通費 | 5,000円 | 未払金 | 5,000円 |
クレジットカードは、利用時には決済されず、後日まとめて決済が行われるため、未払金として処理します。高速代は旅費交通費なので、費用の発生を示す借方は旅費交通費です。今回はETCを利用した場合を取り上げましたが、その場で現金で支払ったときは、貸方を現金とします。
個人事業主が交通費を処理する場合の注意点
仕事ついでにお店に寄るなど、プライベートでの用事を一緒に済ませることもあるかと思います。個人事業主が経費にできるのは、あくまで事業の必要経費ですので、プライベートでの使用分は経費にはできません。混同しないように注意しましょう。
プライベートとビジネスの利用が混ざらないためにも、ETCカードや交通系ICカードは分けて使用することをおすすめします。また、税務調査で指摘を受けないためにも、何のための交通費なのか、証明できる書類があれば合わせて保管しておくとよいです。
高速代の処理方法をしっかりと理解し、正しく確定申告を行いましょう
個人事業主の場合、高速代は、業務で使用したものであれば、事業所得の計算上の必要経費にできます。会社員の場合は、高速代を含めた特定支出が一定以上になる場合に限り、確定申告によって特定支出控除を申告することができます。いずれにおいても、利用明細は、高速代の利用を証明する重要な証拠になりますので、失くさないように保管しておきましょう。
はじめての確定申告もラクラク安心に済ませる方法
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自動取得した取引明細データや、受領後にアップロードした請求書・領収書などの情報をAIが判別し、仕訳を自動で入力します。学習すればするほど精度が上がり、日々の伝票入力が効率化されます。
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青色申告1から簡単ガイド
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
もっと読むよくある質問
高速代は経費にできる?
業務上必要なものであれば経費にできます。詳しくはこちらをご覧ください。
個人事業主が経費にできる交通費は?
事業で使用した電車代、バス代、飛行機代、タクシー代、駐車場代などの交通費は経費にできます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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