「機動戦士 ガンダム 鉄血のオルフェンズ」9話を視聴。
オルガと名瀬が盃を交わし、
鉄華団がタービンズ預かりになる話。
![oluhenz9000.jpg](https://blog-imgs-83-origin.fc2.com/n/e/x/nextsociety/oluhenz9000.jpg)
SFで宇宙と未来の世界を扱うガンダムで
任侠道の世界を見せてくれるのは新鮮で面白かった。
また今回は今までの「鉄血」の物語を
まとめるような、中間決算するような話だったと思う。
様々な大人達
鉄血のオルフェンズは
オルガや三日月といった子供のオルフェンズ(孤児達)が
大人達の思惑によって翻弄されつつも
それでも自分達の居場所を作り求めていく物語であった。
CGSのマルバ・アーケイ、ハエダ・グンネルのようなCGSの大人は
保身的で姑息で高圧的な気質であったが、
現実的で生きる事に切実なオルガや三日月によって倒される。
ギャラルホルンのクランク・ゼントも子供達に理解を示したように接したが
三日月との現実認識の差があり、クランクも三日月に倒される。
最初に出てきた大人達は、子供達に無理解な存在であり、
子供達の現実認識の方が過酷でリアルである事が描かれた。
次に出会った大人達は名瀬とタービンズの女性達。
最初はタービンズと交戦するも、戦いを通して名瀬は鉄華団を認める。
多くの女性を愛し子供も含めて家族を愛し、組織をまとめる
名瀬の姿はオルガに頼れる大人像を見せる。
![oluhenz9-2000.jpg](https://blog-imgs-83-origin.fc2.com/n/e/x/nextsociety/oluhenz9-2000.jpg)
名瀬の父のマクマード・バリストンも、クーデリアに前を進む覚悟を問いかけ
今までの大人達と違った、きちんとした大人の姿を見せる。
名瀬とマクマードを通して、まともな大人達を見せていく。
大人と子供と家族
大人とは何か。鉄血では家族を作れる・家族の主であると問いかける。
前回、名瀬はオルガの話を通して鉄華団は家族のようであると評する。
この名瀬の言葉を聞いて、オルガは家族として団を守る決心を固める。
ここで本作が家族の物語であることが鮮明になった。
今回、鉄華団のオルガがタービンズの名瀬と盃を交わす。
これは組織同士が結ぶ結婚である。
鉄華団が家族を守るために新たな家族と結ぶ選択でもある。
生きていく中で人も変われば組織も変わる。
結婚もして子供を産み、盃も交わす。
今回のオルガのように酒に酔いつぶれる。
そんな変化も全て大人になることへの道であり、
家族である鉄華団を守り、未来の道を示していくことでもある。
まとめ
盃を交わすことは、組織を通しての大人の「結婚」を比喩的に描き、
子供が大人になっていく過程を見せていくようでもあった。
任侠的世界を使ったのも、血の繋がりの無い鉄華団の家族性を
一番家族を記号的に伝わりやすく描くためなのだろう。
家族の長たるオルガもある意味結婚し、大人になったわけであり、
今後どう変化していくのが楽しみでもある。
![oluhenz9-1000.jpg](https://blog-imgs-83-origin.fc2.com/n/e/x/nextsociety/oluhenz9-1000.jpg)
ノルバが夜の世界に繰り出し、大人の味を覚えるのも、
別側面で大人への通過儀礼を描いたというべきか。
一方で任侠の世界の「盃」を通して、本作が描かれている事。
ギャラルホルン、引いては宇宙と世界を相手にしなければならないであろう
鉄華団の今後の運命は、やはり過酷である。
その点でも「結婚」を描いた今回は、鉄血が終わった後に振り返ったら
幸せの刻を描いた瞬間になるのかもしれない。
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