戦姫絶唱シンフォギア1話を視聴。
シンフォギアがとても好きだった事もあり、期待を交えつつ視聴した。
そんなGの1話は、まず1期の1話を振り返りながら見るのが面白いと思う。
物語の構成について
さて物語の構成について1期とGを比較してみたい。
1期の1話の構成は
翼と奏のライブシーンと戦闘、そして奏絶唱により死亡が前半の展開。
響の日常シーンからのノイズ遭遇によるシンフォギア覚醒が後半の展開。
さて2期のG1話は
響とクリスの戦闘シーン(ソロモンの杖を守るミッション)が前半
そして翼とマリアのライブシーンからの、マリアの宣戦布告が後半の展開。
こう見ると、1話におけるライブシーンの配置が、
1期では前半、Gでは後半であることがわかる。
※Gはマリアの歌うシーンが所々で挿入されるが…
このライブシーンだけを見ると、1期2期で対称的な位置関係に置かれている。
(ノイズとの戦いを受け入れ、邁進している事が伝わるG1話のAパート)
また主人公の響の扱いで見ると、
1期では主に後半の登場機会が多く
逆にGは前半のバトルの展開での登場がメインだった。
この意味は、1期は不意にノイズに襲われ、
シンフォギアに覚醒することで、多くの人とは違う生き方に突入する響が
Gではノイズと戦うことを当たり前の事として生きている事がわかる意味でも
1期からGへの響の変化が印象づけられた構成だったと思う。
そしてG1話は1期1話を踏まえて、
構成的には対称的に置かれている面があることがわかる。
新キャラのマリアについて
G1話の最大の目玉は、新キャラのマリア(日笠陽子)の存在だろう。
ノイズを率いて、フィーネの名を掲げ、世界へ宣戦布告するマリア。
彼女はもう1人のガングニール装者。敵になるのか?
そしてそれ以上に重要なのは
おそらくマリアは、奏から翼、翼からマリアへという系譜に位置する存在だからだ。
こう感じたのは、以下の1期とGのカットの比較でわかる二人の位置関係。
(1期1話)
(G1話)
おそらくこの二つは1期1話とG1話を繋げるあるカット。
そしてこの両方を見ると、1期1話だと右が奏。左が翼。
G1話は右が翼。左がマリア。という位置関係がわかる。
1期では奏(右)から翼(左)に想いが託された引き継がれた展開を思い返すと、
Gでも翼(右)からマリア(左)へ想いが託される可能性はあるだろう。
また声優のキャリアと歌手のキャリアから見ても
水樹奈々>日笠陽子であり、
1期の奏(高山みなみ)から翼(水樹奈々)の継承劇があったように
Gでも翼(水樹奈々)からマリア(日笠陽子)の継承劇的な作劇が行われることを
上のカットから予感させた。
キャラデザ・色味・ビジュアルなどの比較
ビジュアル的な意味合いでいえば、
淡い色合いだった1期よりGの方が色味的なコントラストが強調され、
光と影がくっきりした、より今風な画面に仕上がっている印象を受けた。
これは1期が、色彩設計が斎藤麻由さん、撮影監督が尾崎隆晴さんだったのに対し、
Gは、色彩設計が篠原愛子さん、撮影監督が岩崎敦さんに変わった影響なのかもしれない。
(1期1話)
(G1話)
またキャラクターデザインの面を見る為に、
響の1期とGのデザイン面での違いを上げてみる。
1期は頬から顎の顔のラインが丸み、ぷにっとしているのに対し、
Gは、頬から顎にかけてのラインがより鋭角、スラッとしているのがわかる。
また目の位置も1期より、顔の上部に配置し、おでこの面積が変わっているのがわかる。
これは、より大人になった響の成長をデザインで表現したものなのかもしれない。
まとめ
最大に気になる点は、監督が伊藤達文さんから小野勝巳さんへの変更だろう。
小野さんは遊☆戯☆王5D'sやビーストサーガの監督など
キッズ層主体の作品の監督をしてきた。
伊藤さんもしゅごキャラの監督をしている面も含めて、
シンフォギアはキッズ向けで蓄積がある演出家を監督に据えたい意向があるのかもしれない。
1期は伊藤さん、安田賢司さん、下田正美さんといった
監督クラスの方がメインでコンテを切っていたが
Gでも腕の立つコンテマンが参加してくれる事を期待したい。
結論としては、G1話は作劇的には1期1話の展開を踏まえつつも
ビジュアル面ではより今風にブラッシュアップさせた印象を受けた。
そして本作で大事な音楽は様々な曲を投入して、ゴージャス感を引き立てていた。
何にしても、新しいシンフォギアの物語は開幕した。
一ファンとして、この新しい物語の経緯と結末を見届けたい。