vivid Strike 最終話。
全てはリンネの笑顔を取り戻すためにあった。
フーカとの戦いを終えて、目が覚めると
今までの憑き物が落ちたように昔に戻るリンネ。
リンネの変化とともに新たな世界の幕開けだ。
1話から11話までの作風は、泥臭さや重い感じもあったが
最終話は「DOG DAYS」シリーズや「なのは vivid」のような空気になった。
ビデオレターという形で、今まで救いが与えられていなかったキャラ
(8位のキャリー・ターセル、ライラ・カプセル)や
ちょっとしたキャラ(孤児院の面々、フーカが前に働いていた社長)
までスポットライトがあたって、救済されているのが素晴らしいなと。
最後はみんな前向きに幸せにやっているのがにじみ出ていて良かった。
何より、やっと二人が落ち着いて話せる機会を設けた時に
リンネがフーカにかけた言葉が印象的だった。
リンネ「大丈夫だよ悩んだり迷ったりしたら父さん母さんコーチやヴィクターさんたちと
ちゃんと話し合う。本当に悲しいとき、泣きたい時はフーちゃんに会いにいく。」
リンネ「だけど、そんなふうにならないように強くなるよ。今度は心も」
このリンネの言葉に泣くフーカ。
リンネ「フーちゃんが泣きたい時に私がちゃんと力になれるように。
私の目が腐っているって、フーちゃん言ってたよね。」
リンネ「やっとわかったの。ううん。思い出したのかな。
涙で目を腐らせないで、素直な目で見たら
世界はこんなに綺麗で鮮やかなんだ。
ありだとうフーちゃん。大好き。」
フーカがリンネを救ったが、最終的にはリンネがフーカを救う。
これは孤児院時代も同じであり、このあり方が二人の関係性のようだ。
まとめ
正直あまり期待していなかった。
見る前は「なのはシリーズ」は好きなので、押さえようという気持ちぐらいだった。
それが1話から往年のボクシング漫画を取り入れたかのようなテイストと展開。
4話のリンネのいじめた相手への血を交えた壮絶な復讐劇。
8話のヴィヴィオの弱点を超えた怒涛の攻勢によってリンネから勝利をもぎ取る展開。
10話・11話のフーカとリンネの壮絶なお互いを高め合う戦い。
12話の全てが終わってからの幸せな展開。
自分の期待を次々に超えていく展開の連続に、本当に楽しませてもらった。
フーカとリンネの二人の物語であることに集約させた物語が見事だった。
血は飛び、骨は折れ、歯は抜けるといった容赦ない暴力描写が
「なのはシリーズ」含め美少女アニメでも新鮮な驚きだった。
様々な格闘漫画等をモチーフに効果的な画面や展開を作った格闘技戦が面白かった。
これらが一体となって「vivid Strike」という作品が私の中では特別になったと思う。
自分の中では理想的なアニメの一つといっていいぐらいだ。
原作・脚本の都築さん、監督の西村さんを始め、スタッフの皆様ありがとうございました。