感想谷田貝姉妹にそれぞれ翻弄される高梨兄弟という流れで物語は進行します。
谷田貝姉妹は、高梨兄弟にとって乗り越えるべき障壁なのでしょう。
奈央にとっての幸せは何か?
兄をストーカーしている奈央がストーキングされたら…。
という状況を作り出すのは谷田貝凜さんです。奈央に興味深々の凜によって、
奈緒は修輔のストーキングに専念できません。
ここで奈緒の幸せを考えてみるに、EDの後に生態観察日記があるよう事から
奈緒は修輔を観察できれば幸せ何でしょうね。
そして本編を通して奈緒が修輔を終始ストーキングする展開が描かれてきました。
しかしそれを邪魔する谷田貝凜。つまり奈緒の幸せを奪う存在なのです。
どうやら谷田貝姉妹はオリジナルキャラのようです。、
つまり彼女達を物語的に位置づければTVシリーズを締めくくる為のオチ的存在、
もっと短絡的に言えばラスボス的存在なのでしょう。
特に凜が奈央に対して「修輔をストーキングしている事を本人にばらす」
と言った点に注目です。ライバルのいろはや繭佳にしても、
奈央を陥れる事はしませんでしたが、凜は奈緒の弱みを利用しようとしているのです。
それだけ凜が異質だという事の証明でしょう。
今回の最大の被害者、いろは。唇を奪われてしまいました。
奈緒は谷田貝凜。修輔は谷田貝蘭を乗り越えなくてはいけないようです。
それがTVアニメの兄好をどう締めくくるかに関わってきそうです。
イカ臭い
奈緒の靴箱の中に置かれていた腐ったイカ。いじめでも相当に陰湿すぎます。
それはともかく、いじめに腐ったイカを置くというのがいかにも兄好な感じがします。
詳しくは触れませんが、イカ臭いというのは、そういう事ですから。
ここで重要なのは、腐ったイカが発していたエフェクトと
修輔が出しているオーラが酷似している点なのです。
つまり両方の描写を同質・告示させる事によって、
腐ったイカ=イカ臭い=イカ臭い高梨修輔と連想させている点にあります。
こうした連想の演出が巧みでした。
腐ったイカは紫のエフェクト、修輔のオーラも紫色でした。
もう一つ。イカ臭いといえば、トイレの便器の中から奈緒と凜を見据えたショット。
この人間からできないアングルが中々良い効果を発揮しています。
そしてこのショット。よくよく見るとあの「スクールデイズ」の衝撃的シーンである
桂言葉が西園寺世界の腹を引き裂いた後の名台詞
「中に誰もいませんよ」と言った時と同じアングルなんですよね。
上の便器から奈緒・凜を撮影しているアングルと、西園寺の腹の中から桂を撮るアングル。
普通の人間からでは見られないアングルという意味で、同じ発想・考えで撮影されています。
今回の絵コンテは兄好の監督は元永慶太郎さんでした。
この方は「スクールデイズ」の監督もやっているので、
兄好も「スクールデイズ」と同じような被写体の撮り方をしたのでしょうね。
ぶっちゃけ、元永監督このアングルが好きなのだと思います。
もしかすると、同様のアングルが元永監督作品である
「刀語」や「あかね色にそまる坂」にあるのかもしれません。
まとめ
来週で最終回だと思いますが、どうこの作品が着地するかはわかりませんね。
でも、修輔と奈緒の絆がきちんと再確認される展開になるのではと思っています。
二人の仲が進展したり、というのは無いような気がします。
とにかく二人はお互いを兄弟として感じあっていたいようですから。
そして物語終了の後に、二人の関係が恋仲に発展するのも悪くはないですねぇ。