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「フィード力が高いJリーガー(CB限定)」というと誰になるだろうか？ | | |　

■　CBの選手に高いフィード力が求められる時代

昨今のサッカー界は2列目の選手やボランチの選手ではなくてCBの選手が試合を組み立てていくケースが増えている。中盤から前目のポジションは相手から受けるプレッシャーが大きいので最終ラインの選手が試合を組み立てていかざる得ない流れになっている。日本代表に選ばれるようなCBはフィード力に長けた選手ばかりであるが、DF森重(FC東京)やDF槙野(浦和)はJリーグで屈指のフィード力を持っている。

ハリルJAPANのCBのレギュラーに定着しているDF森重(FC東京)はテクニカルなCBで相手選手にプレッシャーをかけられたとしても動じることなく華麗にかわして次の展開に持ち込むことができる。大分でプロデビューを果たした頃はボランチでプレーすることが多かった選手なのでプレッシャーのきつい状態でボールを受けても問題なくボールをつなぐことが出来る。さらにはミドルパスやロングパスの精度も高い。

日本代表のレギュラーのCBの座をDF森重(FC東京)とずっと争ってきたDF槙野は強いパスを出すことができるのが特徴。楔のパスの精度が高くて攻撃のスイッチを入れることができる。他にも定期的に日本代表に招集されているDF丸山(FC東京)もフィード力に定評のある代表クラスのCBである。DF丸山は貴重な左利きというのも大きな武器となる。サイズがあって、かつ、左利きのCBというのは日本では少ない。

■　3バックの中央で存在感を発揮するDF遠藤航

ミドルパスあるいはロングパスの精度が極めて高い選手というとDF遠藤航(浦和)になるだろう。湘南のときは右ストッパー、手倉森JAPANのときはボランチでプレーする機会が多かったが、浦和ではほとんどのケースで3バックの中央でプレーする。右足の中長距離のパスはとにかく精度が高くて一発のパスで決定機を生み出すことができる。射程距離の長いパスの精度に関しては日本人CBの中で随一と言える。

若手CBではDF岩波(神戸)は10代の頃からビルドアップ能力の高さが高く評価されてきた。ショートパスの精度も高くて、ロングパスの精度も高い。年代別代表でコンビを組んできたDF植田直(鹿島)はダイナミックな展開が最大の武器。キック力があってワンステップで局面を変えることができる。DF植田直は年代別代表のときはDF岩波ほどフィード力を評価されていなかったがここ数年でレベルアップを果たした。

リオ五輪の本大会にオーバーエイジで出場してDF植田直(鹿島)とCBコンビを組んだDF塩谷(広島)はフィード力に長けた選手の代表例に挙げられる。攻撃力に関しては日本人のCBの中でトップクラスと言えるが、司令塔顔負けのスルーパスを出すこともできる。攻撃的な資質に恵まれたマルチプレーヤーである。チームメイトであるDF千葉(広島)もフィード力に長けた選手で、左右両足から精度の高いパスを供給できる。

■　ミドルパスの精度が高いDF闘莉王(京都)

東京世代の選手ではチームの顔的な存在であるDF中山雄(柏)が左利きでフィード力に定評がある。昨年の秋に行われたU-19アジア選手権ではMVP級の働きを見せたが柏のアカデミー出身らしく精度の高いパスで攻撃の起点になることができる。U-19アジア選手権のときにCBコンビを組んだDF冨安(福岡)もフィード力に長けた選手なので年代別代表に選ばれるためには高いフィード力を持つことは必須条件と言える。

外国人選手では2015年と2016年に2年連続でKリーグのベストイレブンに輝いているDFヨニッチ(C大阪)はフィード力でもチームに大きく貢献している。ボールを持ったときに落ち着いてプレーできるのでC大阪の最終ラインは格段に安定した。湘南の最終ラインを支えるDFアンドレ・バイア(湘南)もフィード力に長けた選手で、元日本代表のDF闘莉王(京都)はミドルパスの精度の高さを評価されてきた選手である。

主に「3-4-2-1」の右ストッパーの位置でプレーするDF林堂(愛媛FC)はJリーグでプレーするCBの中では屈指のフィード力を持っている。2016年のパス本数はJ2の中で3番目となる2,539本。前方パス数が非常に多くてビルドアップの面での貢献度が非常に高い。その他では3バックの中央でプレーする機会の多いDF山本英(甲府)、DF田代真(長崎)、DF永田充(東京V)などもビルドアップ能力が高評価されている選手である。

「ビルドアップ能力の高いCB」というと・・・。

　・DF 森重真人 (FC東京)
　・DF 槙野智章 (浦和レッズ)
　・DF 丸山祐市 (FC東京)
　・DF 遠藤航 (浦和レッズ)
　・DF 岩波拓也 (ヴィッセル神戸)
　・DF 植田直通 (鹿島アントラーズ)
　・DF 塩谷司 (サンフレッチェ広島)
　・DF 千葉和彦 (サンフレッチェ広島)
　・DF ヨニッチ (セレッソ大阪)
　・DF アンドレ・バイア (湘南ベルマーレ)
　・DF 田中マルクス闘莉王 (京都サンガ)
　・DF 林堂眞 (愛媛FC)