東京ヴェルディ→ 2015年は8位と躍進した東京Vは「J1昇格」を目標に掲げているが19節終了時点で4勝7敗8分けと期待以下の成績になっている。開幕の札幌戦(H)、4節の徳島戦(H)、15節の清水戦(H)、19節の京都戦(H)で勝利しているが、アウェイでは勝ちなし。ホームでは4勝4敗2分けとまずまずの成績を残しているがアウェイでは0勝3敗6分けと結果が出ていない。アウェイでこれだけ勝てないと順位を上げていくのは難しい。
低迷の理由はいくつかある。1つ目は昨シーズンから続く悪い流れを引きずったままで新シーズンを迎えてしまったこと。昨シーズンは途中までプレーオフ圏内に位置した。夏場に5連勝を達成するなど3位に浮上したときもあったが秋以降に大失速した。基本的なメンバーはほとんど変わっておらず監督も同じ。「継続性」という点は強みとなるが似た陣容になると良い部分はもちろんのこと、悪い部分も引き継いでしまう。
2つ目はWボランチの不在。ユース上がりでプロ1年目ながら堅実なプレーで中盤を支えた五輪代表のMF三竿健(鹿島)を引き抜かれたのは痛手だった。主力級の選手で抜けたのはMF三竿健とGK佐藤優の2人くらい。他の選手はほぼチームに残ったので流出のダメージは最小限に抑えることが出来たかに思えたがキーとなる選手を失ったのは想像以上の痛手だった。しかもパートナーのMF中後は怪我で開幕には間に合わず。
開幕当初は新加入のMF船山祐とMF高木純がWボランチを組んだが攻守の軸となるポジションの選手が2人とも代わってしまうと様々な部分で厳しくなる。3つ目は異分子的なFWドウグラス・ヴィエイラの存在。189センチのポストプレーヤーというのはこれまでの東京Vにはいなかったタイプである。+αを生み出すことが期待されたがこのタイプの選手の生かし方を心得ていないチームなので序盤は違和感が拭えなかった。