フォワード → W杯も残りは3位決定戦と決勝戦の2試合となった。現段階で6ゴールを挙げているMFハメス・ロドリゲス(コロンビア)が得点王にもっとも近い位置にいて、5ゴールを挙げているFWトーマス・ミュラー(ドイツ)が2位で、FWメッシ(アルゼンチン)とMFネイマール(ブラジル)が4ゴールで続いている。3ゴールを挙げている選手は5位タイとなるが、本大会でゴールを量産している選手はごくわずかであり、フォワードの選手に限定するとFWトーマス・ミュラーとFWメッシの2人だけである。
今回のドイツ代表は純粋なフォワードは36歳のFWクローゼ1人だった。FWクローゼをフル稼働させるわけにはいかないので、重要な局面でのみ使っている印象があるが、FWクローゼがベンチに座っているときはFWトーマス・ミュラーが3トップの中央で起用されており、FWクローゼがいるときは右サイドでの起用が続いている。FWトーマス・ミュラーは2列目から飛び出してくるプレーを得意としているが、CFでも、ウイングのポジションでも、ハイレベルなプレーを見せている。
前回大会もそうだったが、彼の勝負強さは群を抜いている。準決勝のブラジル戦でももっとも大事な先制ゴールをマークしたが、クラブでも、代表でも、大きな舞台の重要な局面でゴールを決めるシーンが目立つ。代表戦での勝負強さはFWクローゼに通じるところもあるが、FWトーマス・ミュラーがCFでプレーするときは中盤まで下がってくることも多くて「ゼロトップ」と表現されるときもある。小柄なテクニシャンを1トップ(というか0トップ)で起用するケースと比べるとはるかに恐さがある。
注目のFWメッシは「得点力の高さ」や「勝負強さ」だけでなく、「運動量の少なさ」が今大会は話題になっている。120分を戦って10キロそこそこの走行距離というのは普通では考えられないが、GLの2試合目のイラン戦、決勝トーナメントの1回戦のスイス戦と勝負どころでスーパーな活躍を見せている。FWイグアインやFWアグエロの調子が上がって来ない点は気になるが、エースを中心に勝負強さを見せているアルゼンチンは「悲願の世界一」まであと1つのところまでやってきた。
その他ではFWロッベン(オランダ)である。準決勝のアルゼンチン戦の後半終了間際の決定機を生かせなかったのは残念だったが、FWロッベンがいなかったらオランダがここまで勝ち上がることはなかった。FWロッベンとFWファン・ペルシーとMFスナイデルの3人に依存したサッカーになっているが、結局はFWロッベンである。ボールを持って縦に向かうときのスピードは圧倒的で、打開力という点でFWメッシやMFクリスティアーノ・ロナウドといい勝負ができる唯一の選手である。
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◆ まとめ #827 ブラジルW杯で印象に残った選手たち (フォワード編) (2014/7/12)
→ W杯も大詰めを迎えました。そこでポジション別に印象に残った選手を何人か挙げてみました。最後はフォワード編です。FWトーマス・ミュラー、FWメッシは期待どおりにゴールを決めていますが、「CFを固定できない。」というチームも多くて、このポジションが弱点になっているチームはたくさんあります。FWフレッジが起用されているブラジルがその典型と言えます。
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