■ 初のイタリア人指揮官今シーズンからFC東京の監督に就任したフィッカデンティ監督はイタリア出身の監督である。日本代表を率いているザッケローニ監督がイタリア人なので、あまりそういう感じは無かったが、「Jリーグにおいては初のイタリア人監督」となる。日本では「チェゼーナ時代のDF長友を指導した指揮官」として知られており、当時も「Jリーグ通であり、Jリーグ好きの指導者である。」ということがたびたび話題になっていたが、縁あって、DF長友の古巣となるFC東京の監督を任されることになった。
イタリアというと「手堅いサッカーをするチームが多い。」という印象がある。自由で攻撃的というよりも、緻密で守備的というイメージの方が強い。ザッケローニ監督も、フィッカデンティ監督も、「攻撃志向の強い指導者」と言われるが、「イタリア人にしては」という補足を付ける必要があるのかもしれない。ここ最近、CLなど国際舞台では奮わないチームが増えており、カルチョの特殊性がプラスではなくて、マイナスに作用している感もあるが、イタリアという国は他の国とは基準や考え方が異なっている。
日本代表の選手のコメントを聞く限り、ザッケローニ監督も守備のときの体の向きなど細かいことまで指導しているようだが、フィッカデンティ監督も同様で、守備の時のポジショニングなどは細かく指示されるという。ポポヴィッチ前監督は攻撃的なサッカーを志向する監督で、守備に関してはうるさく言う指導者ではなかったと思うので、戸惑っている選手は少なくないと思う。「新監督には時間が必要だ。」とよく言われるが、フィッカデンティ監督には普通の監督以上に時間が必要と言えるのではないか。
前の監督に見切りを付けて新しく監督を探すとき、前監督と同じようなサッカー観を持っている監督を連れてくるパターンと、全く異なるサッカー観を持っている監督を連れてくるパターンの2つが考えられる。バルセロナのように完全にスタイルが固まっているチームというのはレアであり、継続性を重視することが必ずしも正しいわけではない。新しい風が吹くことでチームが思わぬ方向に成長していくこともあるので、全く違ったタイプの指揮官を連れてきたFC東京のフロントの判断が責められる理由は特にない。
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◆ まとめ #746 興味を持って見守りたいフィッカデンティ監督 (2014/4/2)
・初のイタリア人指揮官
・システムを変える監督
・考えられる無数の組み合わせ
→ Jリーグでは初のイタリア人監督となるFC東京はフィッカデンティ監督は開幕4試合勝利なしと出だしは苦しみましたが、5節で清水に勝利して初勝利を飾りました。戦術の国のイタリア人らしく動き方の指示などは非常に細かいようで、今、Jリーグにいる監督とはちょっと違った考え方を持っている指導者のように思えるので、興味を持って見守りたいところです。
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