■ 日本代表メンバー25名が発表6月1日にペルー代表、6月7日にチェコ代表と対戦するキリンカップの日本代表メンバー25名が発表された。25名の中で、海外組は11名、国内組は14名となった。なお、J1でACLに出場していないチームは、6月5日にナビスコカップの1回戦が組まれており、J2は6月4日・5日に15節が行われる予定になっている。また、6月1日にはU-22日本代表が同じ新潟のビッグスワンでU-22オーストラリア代表と対戦する。
ゴールキーパー → アジアカップ日本代表のGK権田は五輪代表の活動があるため、3人目に誰が招集されるかが注目されており、リーグ戦でいいパフォーマンスを見せている横浜FMのGK飯倉、柏のGK菅野あたりが招集されるかと思っていたが、新潟のGK東口が、3月末のチャリティーマッチに続いて日本代表に選出された。
チャリティーマッチでは、後半途中から出場したが、Aマッチ扱いではないので、GK東口は、キリンカップでAマッチデビューを目指すことになる。キリンカップの初戦のペルー戦は、新潟で行われるので、この試合で代表デビューできたら、GK東口にとっても、新潟のサポーターにとっても、うれしいことになる。果たしてどうなるだろうか。
ディフェンダー → ディフェンス登録は8名。国内組が3人、海外組が5名で、海外組中心のメンバー構成となった。この中で、CBは、DF今野、DF栗原、DF伊野波、DF槙野、DF吉田の5人。南アフリカ組のDF闘莉王、DF中澤は選出されなかった。J2はキリンカップの最中にリーグ戦があるので、その点が考慮されるかと思ったが、J2所属のDF今野も選ばれた。
アジアカップ組では、DF岩政、DF永田が外れている。DF伊野波に関しては、今シーズンは、DF中田浩にセンターバックのポジションを奪われており、リーグ戦での出場機会も減っている。そのため、DF岩政ではなくDF伊野波を選出してきたことは、ちょっとしたサプライズとなった。
サイドプレーヤーは、DF長友、DF内田、DF安田の海外組に加えて、ミッドフィールダー登録のMF森脇、MF西が選ばれており、この5人でポジションを争うことになる。DF内田を除くと、右サイドでも、左サイドでもプレーできる選手なので、いろいろな組み合わせが考えられる。
当然、右サイドはDF内田、左サイドはDF長友が絶対的なレギュラーであるが、DF安田、MF森脇、MF西は、どこまで割って入ることができるか。特に、DF長友は日本時間の日曜日の朝にコパ・イタリアの決勝を控えており、初戦のペルー戦はハードスケジュールになるため、試合に出場するかどうか微妙で、チャンスはあるだろう。
この中では、DF安田が久々の代表となった。今冬にオランダのフィテッセに移籍したが、フィテッセでは完全にポジションをつかんで、アシストも多く記録している。代表でどれだけできるか。左右両サイドをこなす柔軟性もあるので、このあたりで、ザッケローニ監督にアピールして、代表に定着したいところである。
MF登録であるが、右サイドバックで起用される可能性の高い鹿島アントラーズのDF西は初代表となった。怪我もあって、鹿島ではポジションをつかめていないが、ザッケローニ監督の評価は高いようで、めでたく初代表となった。DF西はコンサドーレのユース出身で、昨シーズンはアルビレックス新潟でプレーした。DF西も新潟のサポーターの前でいいプレーを見せたいところである。
ミッドフィールダー → MF登録は7名。MF香川、MF宮市という海外組は外れて、MF柏木、MF藤本、MF乾、MF松井、MF阿部といったチャリティーマッチに選ばれていた選手は選ばれなかった。
MF香川はリーグ戦の最終節で復帰しプレーできる状態になっているが、怪我明けということを配慮したのだろうか。これで、オフも十分に取れるようになったので、ゆっくり休んでほしいところである。
一方、MF宮市は、U-22代表にも召集されておらず、ダブル落選という結果になった。まだ、フル代表レベルとはいえないので、フル代表から漏れるのは仕方ないが、U-22代表であれば選出されてもよかったかな?とは思うが、FW原口、FW山崎、MF清武、MF大津らを外してまで選出すべきかというと、そこまでの存在ではない。ライバルが多いので、今回は、仕方がないところである。MF宮市も、高校選手権を経て、そのままオランダに渡って、ずっと休みなしだったので、疲れを取ってもらいたいところである。
国内組では、名古屋のMF藤本、浦和のMF柏木、鹿島のMF本田拓も落選となった。3人とも、アジアカップでは出場機会を得ており、ザッケローニ監督の信頼は厚いので、パフォーマンスが上がっていないとしても、招集濃厚だと思っていたので、落選は、ちょっと意外だった。
注目したいのは、川崎FのMF柴崎で、初めての代表入りとなった。チームメートにMF中村憲がいるが、MF中村憲ではなくMF柴崎を選んだというのは、ザッケローニ監督のカラーが出ている。ボランチはMF遠藤、MF長谷部が不動のレギュラーで、アジアカップではMF本田拓、MF細貝がバックアッパーとして控えていたが、MF本田拓や細貝は、MF長谷部やMF遠藤とはタイプが異なる選手で、ゲームを組み立てることのできるボランチが必要だった。MF柴崎は、MF長谷部とMF遠藤の中間のようなプレースタイルで、面白い存在といえる。
フォワード → FW登録は7名。アジアカップ組以外では、FW関口、FW興梠、FW宇佐美が選出された。MF関口、FW宇佐美は中盤、FW興梠はフォワードで起用されるだろう。
この中で、初代表となったのはG大阪のFW宇佐美である。U-22日本代表では、あまりチームにフィット出来ておらず、FW山崎、MF清武、MF東、FW原口あたりとの競争に勝てておらず、メンバー入りするかどうか微妙な立場だったが、結局、A代表に招集されて、U-22日本代表からは外れることになった。
年代別代表から漏れて、フル代表に呼ばれるという逆転現象になったが、FW宇佐美にとってはザッケローニ監督にアピールする大きなチャンスである。同じポジションはライバルも多く、チャンスは多くないはずなので、五輪代表から落選したことをバネに、若さで存在を示してほしいところ。
フォワードで予想外だったのは、FW興梠の選出である。鹿島でも、それほど調子がいいわけではないので、この段階での選出には驚いたが、FW興梠は鹿島では1トップも務めており、代表でも1トップでプレーする可能性がある。FW前田、FW李忠成とは違って、スピードを武器にする1トップで、途中出場でも効果を発揮するタイプである。代表でどれだけできるかが注目したいところである。
関連エントリー 2008/08/13
ラモス瑠偉と日の丸への思い 2008/08/14
凹んだときにはオシム語録 2010/09/02
こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。 2011/03/30
こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。 (その2) 2011/04/01
独断と偏見で選んだ KING KAZU ベスト10ゴール 2011/04/11
コパ・アメリカは辞退するのがベターではないか? 2011/04/14
コパ・アメリカに関する素朴な疑問に答えてみた。 2011/04/15
内田篤人はドイツでどんな評価をされているのか? 2011/04/28
長友佑都はイタリアでどんな評価をされているのか?関連エントリー 2011/04/02
日本代表 ポジション別 歴代ベストプレーヤーを考える (GK編) 2011/04/02
日本代表 歴代ベストプレーヤーを考える (右SB/右WB編) 2011/04/03
日本代表 歴代ベストプレーヤーを考える (左SB/左WB編) 2011/04/04
日本代表 ポジション別 歴代ベストプレーヤーを考える (CB編) 2011/04/05
日本代表 ポジション別 歴代ベストプレーヤーを考える (ボランチ編) 2011/04/06
日本代表 ポジション別 歴代ベストプレーヤーを考える (攻撃的MF編)
- 関連記事
-