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【移籍市場】 2019年-2020年オフの補強ポイントについて考える。 (湘南ベルマーレ編) | | |　

湘南ベルマーレ

→　湘南は27節を終えた時点で9勝14敗4分けで勝ち点「31」。残留圏ギリギリの15位に位置する。16位の鳥栖とのは「3」なのでJ2降格の危機を迎えているが、やはり、8月中旬に突如として降りかかったチョウ・キジェ監督のパワハラ問題で受けたダメージは大きい。活動自粛のチョウ・キジェ監督に代わって高橋健二コーチが監督代行を務めているが監督交代後は0勝3敗2分け。27節の清水戦(H)は0対6で大敗した。

パワハラ問題でJリーグは慎重に調査を進めていたが10月4日(金)に「パワハラがあったこと」が認定された。「パワハラがあったとは言えないがなかったとも言えないという風なグレー判定が出るのでは？」と思われていたことを考えると驚きの判定と言える。Jリーグからは5試合の資格停止処分が下されたので形式的には28節の川崎F戦(H)から指揮を執ることが可能だったがこの試合からの復帰は不可能に近い。

クラブならびにスポンサーならびに一部のサポーターはチョウ・キジェ監督の復帰を熱望しているが「早期の監督復帰」は全く現実的ではない。チョウ・キジェ監督のみならず、悪手続きのクラブ側の対応への批判の声も日に日に大きくなっており、「クラブ史上最大の危機を迎えている。」と言っても過言ではないだろう。かつては経営不振に陥った時期もあるが当時と比べても危機レベルは段違いに上である。

「名古屋の監督交代劇」や「G大阪のサポーターのリスペクト宣言時のブーイング」や「浦和のサポーターのバス囲み問題」がかわいく見えるほど大きな問題に発展している。湘南はJ1レベルで考えると規模の大きいクラブではないことを考えると致命傷になることも否定できないが湘南のフロントやスポンサーやサポーターは危機を感じていないのか、過小評価しているのか、適切な対応は全くできていないように見える。

10月に入ったのでそろそろ各クラブは来シーズンに向けた補強の動きをスタートさせている頃になるが湘南は来シーズンの所属カテゴリーが決まらないだけでなく、監督が復帰できるのか？も不明。パワハラ問題がどういう形で収束するのか？も不明である。夏の移籍市場が閉まる直前にMF武富が不安を感じてレンタル元の浦和に緊急復帰するという出来事があったが全選手がこの状況に不安を感じているだろう。

冷静に考えるとチョウ・キジェ監督が「ある程度以上の割合の選手たちから絶大な信頼を寄せられていた。」というのは紛れもない事実である。(良くも悪くも)チョウ・キジェ監督に心酔している選手はたくさんいると思うのでチョウ・キジェ監督の退任が正式に決まった場合、チームを離れる決断を下す選手がたくさん出てくることは容易に予想できる。(良くも悪くも)監督と選手の絆はとんでもなく強いチームである。

一方、チョウ・キジェ監督が今シーズン中に現場に復帰して来シーズンも監督を務めることになった場合も茨の道が待っている。むしろ、はるかに険しい道のりになると思われる。どちらにしても大変な未来が待っていると言えるがJリーグにおいては前例のないスケールのパワハラ問題なので「実際に湘南の選手ならびに湘南からオファーを受けた他クラブの選手がどういう判断を下すのか？」の予想は難しい。

来シーズンのカテゴリーがJ1であれ、J2であれ、「クラブが危機的な状況を迎えているので自分の力で何とか立て直したい。」という思いで残留を決断する選手や湘南への移籍を希望する選手も出てくると思うが普通に考えると「サッカー人生は長くないこと」や「ゴタゴタ劇にはなるべき巻き込まれたくないこと」や「根本的な問題は解決されていないように見えること」を考えると抵抗感を覚える選手は多いだろう。

過去も資金力のあるチームではないのでオフの移籍市場では有力選手を引き抜かれて苦しむケースが多かったが今オフはこれまでとは比べ物にならないほど難しいオフになるのは間違いないところである。受けるダメージを最小限にとどめるためにはフロントは正しく動くべきであるが今のところは悪手続きである。一連の問題に関してはフロントにも大きな責任があるのでフロントの刷新がまず求められるのかもしれない。

所属選手の多くが残留すると仮定した場合の最優先補強ポイントは攻撃的なポジションになる。夏にMF武富が抜けた影響はやはり大きい。アタッカー陣の質と量はJ1の中では最低クラスになるのでここをまず補強しないといけなかったが、J1に残留できた場合でも、J2に降格となった場合でも、草刈り場になる可能性が高いことを考えると「流出した選手の穴を埋める作業」を最優先にせざる得ないと考えられる。

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