■ Jリーガーの約半数は部活出身の選手になるが・・・。Jリーガーの約半数は高校の部活出身となる。そして、4割程度はユース出身で、残りの1割はJFAアカデミー福島や街クラブ(FCみやぎバルセロナユースや塩釜FCユースや三菱養和SCユースなど)で育った選手になる。まだまだ高校の部活出身の選手は多いが、U-20日本代表やU-17日本代表など年代別代表に選出されるような選手はやはりユース出身の選手の割合が高くて、フル代表もユース出身の選手が増えてきた。
例えば去年の秋にインドで行われたU-16アジア選手権に出場した森山JAPANのメンバー23人の中で高校の部活出身の選手は最終的にはゼロだった。当初はDF関川(流通経済大柏高)がメンバーに選ばれていたが怪我のため辞退したので誰もいなくなった。高校サッカーを応援する人にとってはショッキングな話だったが、「高校の部活よりもユースチームにタレントが集まる。」という傾向はさらに加速するだろう。
当然、優秀な選手やポテンシャルの高い選手がいないとチームは強くならないのでトップチームがJリーグで結果を残すためには下部組織から良い選手をたくさん育てることが必要不可欠な時代になっているが、今の時点で「ユースチームから良い選手が続々と出てくるチーム」というとやはり東京ヴェルディの名前が真っ先に思い浮かぶ。開幕から快進撃を見せているが中心となっているのはユース出身者である。
■ テクニックのある選手を多く輩出する東京Vの下部組織「育成組織から良い選手が毎年のように出てくること。」は東京Vの最大の特徴であり、最大の武器になっているが、リオ五輪の本大会で10番を背負ったMF中島翔(FC東京)も東京Vユースとなる。今のチームで主力として活躍しているMF高木善、FW高木大、DF安在、MF井上潮などもユース出身者となるが、高卒でプロ入りを果たして早い段階からJリーグの舞台で存在感を発揮できるだけの高い技術を持った選手が多い。
最近はずっとJ2が主戦場なので「早い段階からJ2で出場機会を得ることが出来る。」→「J2の舞台で存在感を発揮する。」→「J1のクラブに目を付けられて20歳そこそこの年齢で引き抜かれる。」→「チーム自体が弱体化する。」→「より若手がチャンスを得やすい環境になる。」という負のスパイラルに陥っているところもあるが、技術的に優れた選手が多いのは東京Vの下部組織出身者の特徴と言える。
札幌もユースから良い選手が絶え間なく出てくるチームである。MF深井一、MF前寛之、DF進藤などがトップチームで重要な戦力になっているが、DF西大伍(鹿島)、DF奈良(川崎F)など他クラブで活躍しているユース出身者も多い。小学生から中学生、中学生から高校生に進学するときに北海道を離れて他地域の高校やユースを選択するケースはやはり少ないので道内のタレントを集めやすいのは最大の強みと言える。
ユース出身者の多くは2015年の途中にトップチームの監督に就任した四方田監督の教え子になるので「四方田チルドレン」とも言われているが、スケールの大きな選手が高確率で出てくるのも札幌の下部組織の大きな特徴と言える。ボランチとしてトップチームのレギュラーを掴んでいる1995年生まれのMF深井一が典型例に挙げられる。パワーやスピードといった身体的な能力に秀でた選手が多い印象もある。
■ サイクルが出来上がった感のあるセレッソ大阪C大阪は10年ほど前まではユースからタレントが出てくるような環境では全く無かったが、1990年生まれのMF山口蛍とMF丸橋の学年以降は、ほぼ毎年、年代別代表で主軸となるような選手を輩出している。ある時期を境に劇的に良化されたが、FW柿谷やMF山口蛍やMF扇原やMF南野などがフル代表あるいは五輪代表で活躍してスポットライトを浴びたことが大きな刺激やきっかけになったのは間違いない。
昨秋のU-16アジア選手権のメンバーにC大阪の下部組織の選手が6人も選出されたことは話題になったが、2020年の東京五輪の代表候補となる選手はC大阪の下部組織(あるいはOB)が目白押し。現段階でもユース出身者がトップチームで存在感を発揮しているがこの流れはさらに加速するだろう。「ユース出身者が華々しい活躍を見せる。」→「好タレントが下部組織に集まって来る。」という循環が出来上がった。
柏もユース出身者がトップチームで一大勢力になっているチームである。2016年の春に下平監督が就任してから教え子であるユース出身者を積極的にトップチームの試合で起用するようになったが、GK中村航、DF中谷、DF中山雄、DF輪湖、MF大谷、MF小林祐、MF中川、MF武富と主力として活躍している選手がたくさんいる。パス能力の高い選手が多い点が最大の特徴と言える。戦術理解度の高い選手も多い。
■ 東京世代のタレントが多いガンバ大阪最近はユース出身者がトップチームで出場機会を得られずに苦労するケースが増えているが広島もユースから良い選手が沢山出てくる。トップチームとユースチームは同じシステムを採用して、同じようなやり方でチームを作っているのでトップチームに合流したときにシステム面や戦術面で戸惑わなくて済むのは大きな武器となる。広島ユースは2016年もプレミアリーグWESTを制覇したが勝負強さにも定評がある。
G大阪は西野監督時代の末期はトップチームが盤石に近くて若手が入っていける余地がほとんど無かったことが災いしてユースからトップチームに昇格した選手が苦労するケースが多かったがここにきて風通しが良くなってきた。MF堂安、DF初瀬、FW高木彰、GK谷など東京世代の選手はタレントが豊富。長谷川監督は積極的に若手を抜擢するので早い段階でトップチームの戦力になるケースが増えてきた。
15歳のMF久保建が注目を集めるFC東京は人口の多い地域で活動しているというメリットも生かしてユースチームからレベルの高い選手が沢山出てくる。横浜FMも地理的なアドバンテージを持ったクラブであるが、他クラブに移ってから才能が開花するケースが多い。京都はJ2生活が長くなっているがMF久保裕(ヘント)、MF原川(鳥栖)、MF駒井(浦和)、MF宮吉(広島)などユースのOBの活躍が目立っている。
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