■ サマーブレイクに突入したJ1リーグJ1は18節が終了した。サマーブレイクに突入してリーグ戦に関しては「3週間のお休み」となるが、2016年のルヴァン杯を制した浦和がスルガ銀行チャンピオンシップに出場する関係で22節のC大阪 vs 浦和は7月22日(土)に予定されている。C大阪と浦和はブレイク期間が少なくなるが、その他のチームは7月29日(土) or 7月30日(日)がリーグ戦の再開初戦となる。この節から新加入選手を起用することができる。
札幌がFWジェイ、大宮がFWトスカーノ、広島がFWパトリック、新潟がFWドウグラス・タンキを獲得するなど残留争いに巻き込まれているチームのほとんどが外国人ストライカーを獲得した。FWジェイとFWパトリックとFWドウグラス・タンキはJリーグでプレーした経験のある選手で、FWトスカーノはKリーグを経験している。「アジアのサッカーを経験している。」という点で失敗のリスクは小さいと考えられる。
サッカー界のこれからの日程を見ていくと8月31日(木)に豪州戦(H)、9月5日(火)にサウジアラビア戦(A)があるので、8月26日(土) or 8月27日(日)に行われるJ1の24節が終了すると、再び、ブレイク期間に突入する。なので次の19節~24節までを一区切りと考えているクラブは多いと思う。21節が8月9日(水)に行われるが「今シーズンの中では唯一の平日開催」となる。(土)→(水)→(日)の3連戦になるのは大変である。
■ タフな日程になっている清水エスパルス19節~24節までが「ひと区切り」になるので各クラブのこの期間の対戦相手とその順位を表にまとめてみた。「J1は上位と下位の戦力が拮抗している。」と言われるケースが多いが、やはり、C大阪や鹿島や川崎Fや柏と対戦するよりも新潟や広島や大宮や札幌と対戦する方が勝ち点を計算しやすい。「対戦相手の平均勝ち点」を見ていくとここからの6試合でどこが浮上する可能性が高いのか?がなんとなく分かる。
「対戦する6チームの平均順位」の小さいチームから順番に並べていくと最少となるのは清水で5.17位。横浜FM(A)→鳥栖(A)→C大阪(H)→柏(H)→鹿島(A)→浦和(H)というのは相当にタフな日程である。清水は16節で甲府、18節でG大阪にいずれもホームで勝利した。16位の大宮との差が「6」に広がって残留争いからはひとまず抜け出したが、今後の対戦カードを考えると、再度、巻き込まれる可能性が高い。
続くのは神戸と札幌で7.33位となる。元ドイツ代表のFWポドルスキと元日本代表のFWハーフナー・マイクが加入して盛り上がる神戸であるが大宮(H)→柏(A)→鹿島(H)→FC東京(A)→横浜FM(H)→磐田(A)ということでかなり厳しい日程になっている。好調なチームとの対戦が多いのも神戸の特徴で、「これからの6試合の対戦相手が直近の5試合で獲得した勝ち点の平均値」は10.00。これは18クラブの中で最高となる。
4番目は磐田で8.17位、5番目はC大阪で8.33位、6番目は新潟と甲府で8.50位となる。首位を走っているC大阪は浦和(H)→G大阪(A)→札幌(H)→清水(A)→磐田(A)→鹿島(H)ということで厄介な相手との対戦が続いていくが、スルガ銀行チャンピオンシップに出場する浦和のおかげで「真夏の3連戦(20節・21節・22節)」を回避できるのは相当に大きい。この点を考えてもC大阪には結構な追い風が吹いている。
表1. 19節~24節までの対戦相手と平均順位
クラブ名 | 対戦相手の平均順位 | 1試合目 | 2試合目 | 3試合目 | 4試合目 | 5試合目 | 6試合目 |
相手 | 順位 | 相手 | 順位 | 相手 | 順位 | 相手 | 順位 | 相手 | 順位 | 相手 | 順位 |
清水 | 5.17 | 横浜FM | 5 | 鳥栖 | 11 | C大阪 | 1 | 柏 | 4 | 鹿島 | 2 | 浦和 | 8 |
神戸 | 7.33 | 大宮 | 16 | 柏 | 4 | 鹿島 | 2 | 東京 | 10 | 横浜 | 5 | 磐田 | 7 |
札幌 | 7.33 | 浦和 | 8 | C大阪 | 1 | 横浜 | 5 | 甲府 | 14 | 川崎F | 3 | 仙台 | 13 |
磐田 | 8.17 | 川崎 | 3 | 広島 | 17 | 仙台 | 13 | G大阪 | 6 | C大阪 | 1 | 神戸 | 9 |
C大阪 | 8.33 | 浦和 | 8 | G大阪 | 6 | 札幌 | 15 | 清水 | 12 | 磐田 | 7 | 鹿島 | 2 |
新潟 | 8.50 | 東京 | 10 | 横浜 | 5 | 川崎 | 3 | 大宮 | 16 | 仙台 | 13 | 柏 | 4 |
甲府 | 8.50 | 鹿島 | 2 | G大阪 | 6 | 浦和 | 8 | 札幌 | 15 | 広島 | 17 | 川崎 | 3 |
鹿島 | 8.67 | 甲府 | 14 | 仙台 | 13 | 神戸 | 9 | 川崎 | 3 | 清水 | 12 | C大阪 | 1 |
G大阪 | 9.00 | C大阪 | 1 | 甲府 | 14 | 広島 | 17 | 磐田 | 7 | 柏 | 4 | 鳥栖 | 11 |
東京 | 9.83 | 新潟 | 18 | 川崎 | 3 | 大宮 | 16 | 神戸 | 9 | 浦和 | 8 | 横浜 | 5 |
鳥栖 | 10.00 | 広島 | 17 | 清水 | 12 | 柏 | 4 | 横浜 | 5 | 大宮 | 16 | G大阪 | 6 |
仙台 | 10.50 | 柏 | 4 | 鹿島 | 2 | 磐田 | 7 | 広島 | 17 | 新潟 | 18 | 札幌 | 15 |
川崎 | 11.00 | 磐田 | 7 | 東京 | 10 | 新潟 | 18 | 鹿島 | 2 | 札幌 | 15 | 甲府 | 14 |
広島 | 11.17 | 鳥栖 | 11 | 磐田 | 7 | G大阪 | 6 | 仙台 | 13 | 甲府 | 14 | 大宮 | 16 |
浦和 | 11.33 | C大阪 | 1 | 札幌 | 15 | 大宮 | 16 | 甲府 | 14 | 東京 | 10 | 清水 | 12 |
柏 | 11.50 | 仙台 | 13 | 神戸 | 9 | 鳥栖 | 11 | 清水 | 12 | G大阪 | 6 | 新潟 | 18 |
大宮 | 12.17 | 神戸 | 9 | 浦和 | 8 | 東京 | 10 | 新潟 | 18 | 鳥栖 | 11 | 広島 | 17 |
横浜 | 12.50 | 清水 | 12 | 新潟 | 18 | 札幌 | 15 | 鳥栖 | 11 | 神戸 | 9 | 東京 | 10 |
■ 日程に恵まれているのは横浜Fマリノス逆にこれからの6試合の対戦カードが最も恵まれているのは横浜Fマリノスで12.50位。ここ8試合で6勝2分けと快進撃を見せているが、清水(H)→新潟(A)→札幌(A)→鳥栖(H)→神戸(A)→FC東京(H)ということで上位との対戦はゼロ。中位以下のチームとの試合がしばらくの間は続いていく。最近のチーム状態の良さを考えると横浜FMの勢いが加速されて一気に首位争いに加わることは十分に予想できる。
2番目は大宮で12.17位、3番目は柏で11.50位となる。大宮は残留争いに巻き込まれているが、神戸(A)→浦和(A)→FC東京(H)→新潟(H)→鳥栖(A)→広島(H)ということでどちらかというと対戦カードに恵まれている。調子を落としているチームとの対戦が多いのも大宮の特徴で、「これからの6試合の対戦相手が直近の5試合で獲得した勝ち点の平均値」は3.83でJ1の18クラブの中で最も少ない数字になる。
言うまでもなく、残留争いの直接対決となる22節の新潟戦(H)と24節の広島戦(H)が重要な一戦になるが、どちらもホームのNACK5スタジアムで行うことができる。伊藤彰監督になっていい戦いを見せるようになったが、大宮にも追い風が吹いている。直近の18節の札幌戦(H)は残念な形のドローに終わったが、最近のチーム状態や今後の対戦相手を見ると一気に勝ち点を積み上げて残留争いから抜け出す可能性がある。
17節はホームで鹿島に2対3で敗れて、18節はアウェイでC大阪に1対2で敗れた柏は踏ん張りどころを迎えている。いずれの試合も柏が先制ゴールを奪っているので勝てる可能性は十分にあった。内容面では鹿島やC大阪と比べて見劣りしていなかったので悔しい形の敗戦になったが、仙台(A)→神戸(H)→鳥栖(H)→清水(A)→G大阪(A)→新潟(H)ということで中位以下との試合が多い。何とかして立て直したい。
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