■ スカパーからDAZNの時代へ・・・。今シーズンからJリーグはDAZN社と10年間で約2,100億円という大型契約を締結した。DAZN効果で各クラブの収益が大幅アップする可能性が高まったのでオフの移籍市場はかつてないほど激しいものになったが、DAZNニューイヤーカップ(千葉・FC琉球・札幌)ならびにアジアチャレンジ(鹿島・横浜FM)にJリーグのクラブが参加しているので「早速、DAZNと契約して試合を観た。」という人はたくさんいるだろう。
私事の話になるが、先日、DAZNと契約をして5試合ほどを観戦したが、良いところも悪いところもある程度は想定の範囲内だった。昨シーズンもスカパー・オンデマンドで定期的にJリーグ中継を観ていたのでDAZNのネット中継に関しては違和感なく受け入れることができた。一方で、「ドイツ2部やベルギーリーグやオーストラリアリーグあたりまで試合を観ることが出来る。」というのは結構なプラスの要素である。
また、バスケットボールやバレーボールやアイスホッケーやモータースポーツなど他の競技もたくさん観ることができる。これだけいろいろな競技を視聴出来て月額1,750円というのはなかなかリーズナブルである。「試合中に映像が途切れる。」など問題点もいくつか出てきたので定期的にアクシデントは発生すると考えられるがいきなり完璧を求めても仕方がない。諸問題もこれから少しずつ改善されていくだろう。
■ 実況や解説はほとんど変わらない???スカパーからDAZNの時代に変わって「Jリーグの中継スタイルがどういう風に変わるのか?」が注目されていたがここまでのところ、中継スタイルもあまり変わらない印象。スコアや試合時間や選手の表示方法は異なるのでその点は少し違和感を感じるが、実況や解説やピッチリポーターはお馴染みの人が登場する。顔ぶれ的にはほとんど変わらないと考えられるので「良くも悪くも現状維持」と言えるだろう。
日本語で一定以上のクオリティの実況や解説ができる人はやはり限られるのでスカパー時代から携わって来た人に頼るしかないのが実際のところであるが、せっかくの機会なのでDAZNには質の高い人を優先して起用することを期待したい。これまではいろいろなしがらみがあったと思うので評価の高くない人であっても蔑ろにすることはできなかったと考えられるが、大きな転換期なのである程度は自由が利く。
結局、スポーツ中継の良し悪しを決めるのは実況や解説になる。カメラワークなども重要な要素になるがそのあたりのところは差は付きにくい。約2時間という結構な長時間、実況や解説の話を聞き続けることになるので印象に残りやすい。手っ取り早く「DAZNの中継は(スカパー時代と比べると)クオリティーが高くなった。」と思われるためには評価のあまり高くない実況や解説を起用しないのが1つの手段である。
■ 不人気な解説者の1人と言える秋田豊さん評価があまり高くない解説者としてはやはり元日本代表の秋田豊さんの名前を真っ先に挙げざる得ない。アジアチャレンジの初日に行われた鹿島アントラーズ vs スパンブリー(1試合目)、横浜Fマリノス vs バンコク・ユナイテッド(2試合目)はともに秋田豊さんが解説を務めたがプリ炎上。1試合目は比較的マシだったが、2試合目の横浜FM戦の後は実況の田中雄介さんも巻き込んでちょっとした騒動に発展している。
もちろん、1998年のフランスW杯と2002年の日韓W杯のメンバーだった元日本代表の秋田豊さんはリスペクトすべき偉大なCBであるが、やはり現役時代の功績と引退後のこと(現状)は分けて考えなければいけない。秋田豊さんの解説に抵抗感を感じる人が多い理由としては京都サンガのときも町田ゼルビアのときも監督として成功できなかったのでコメントの説得力が欠けてしまう点がまず最初に挙げられる。
もう1つの大きな理由としては秋田豊さんが「鹿島原理主義である点」が挙げられる。もちろん、秋田豊さんが活躍していた時代から鹿島は常勝軍団と言われており、多くの名選手を輩出してきた伝統のあるクラブである。Jリーグの中では断トツのタイトル数を獲得しており、最もリスペクトすべきJリーグクラブの1つであることは間違いないところであるが、やはり古巣の鹿島を絶対視しすぎている感は否めない。
もちろん、鹿島 vs スパンブリーの試合で鹿島の話が中心になるのは当たり前の話で、自分がプレーしていた頃の鹿島の話をエピソードとして絡めてくること自体は適量であれば全く問題にならないが、横浜FM vs バンコクUの試合中も自分がプレーしていた頃の鹿島の話をたくさんブッ込んできた。「振り返って見ると横浜FM絡みの話よりも鹿島絡みの話の方が多かったのではないか?」と思うほど異常な状況だった。
■ 評価が高くない理由を挙げていくと・・・。当然、興味深い話もあるので昔話をすること自体は決して悪くないが、昔話が中心になるのは宜しくない。鹿島 vs スパンブリーの試合は実況が経験豊富な野村明弘さんだったのである程度は秋田豊さんをコントロールすることができていたが、横浜FM vs バンコクUはあまり評価が高くない田中雄介さんが実況だったので歯止めが利かない状況になっていた。横浜FMのサポーターが怒る気持ちは理解できる。
秋田豊さんの解説の評価が高くないもう1つの理由を挙げると「Jリーグならびに選手のことを良く知らないのでは?」と思われる箇所が少なくない点も挙げられる。さすがに古巣となる鹿島の選手のことは良く知っていると思うので1試合目の鹿島 vs スパンブリーはこの点では大きな問題は発生しなかったが、2試合目の横浜FM vs バンコクUは「さすがに知識不足なのでは?」と思われるコメントがたくさんあった。
横浜FM側はJリーグの試合にほとんど出場した経験がない選手も何人か出場したので「良く分からない。」、「あまり観たことがない。」という選手が何人か含まれていても仕方がないところもあるが、解説として多くの人の前で話をするのであればある程度は事前に横浜FMの若手選手のことを勉強しておいて欲しいところである。お金をもらってしゃべっている以上、努力の跡は見せてほしいところである。
鹿島戦はもちろんのこと、それ以外の試合でも鹿島の話をたくさんブッ込んでくるので一部の鹿島サポーターには受けがいいのかもしれないが、さすがにここまでの域に達すると嫌悪感を抱いている鹿島サポーターも少なくないだろう。
・極力、昔の鹿島の話はしない。
・(関係ない試合では)鹿島の話はなるべくしない。
・解説をするときは選手やクラブのことを事前に勉強する。
という3つを徹底しないと試合を観ている(一定数以上の鹿島サポーターを含めた)Jリーグのサポーターは大きなストレスを感じるだろうし、秋田豊さん本人だけでなく鹿島というクラブに対してマイナスイメージを持つ人が相当数出てくる。
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