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1位はセルジオ越後さん、2位は武田修宏さん、3位は清水秀彦さん。「苦手なサッカー解説者」に関する投票結果をまとめてみた。 | | |　

■　上位を占める日テレ系の解説者たち

前回は「好きなサッカー解説者は誰ですか？」という投票結果をベースに話を進めたが、今回は「苦手なサッカー解説者は誰ですか？」という問いかけに対する投票結果をまとめてみた。下の表1は「苦手だと思うサッカー解説者」への投票数の多かった人から並べたものである。1位はテレビ朝日系列のセルジオ越後さんで82票だった。

2位は武田修宏さん、3位は清水秀彦さん、4位は松木安太郎さん、5位は城彰二さん、6位は北沢豪さんと続いていくが、この中で唯一、松木さんは「好き」のランキングでも上位に食い込んでおり、好きが68票で、苦手が51票だった。露出が多い解説者なので仕方がないところもあるが、「好きな人も多いが、苦手な人も多い。」という解説者である。

興味深いのは2位が武田さん、5位が城さん、6位が北沢さんと日本テレビ系列の解説者がベスト6のうちの3つを占めていることである。日本テレビ系列というと昨シーズンからACLの放映権を獲得しており、それ以外では冬の高校サッカーとクラブW杯に力を注いでいるが、サッカー中継に関してはあまり評判は良くないと言える。

3位にはフジテレビ系列の清水さんがランクインした。好きは4票だけで、苦手が64票なので、不支持率は非常に高いと言える。「とにかくネガティブなところ」を苦手と感じている人が多いようで、ネガティブさにかけては日本のサッカー解説者の中ではトップクラスである。ネガティブな解説で視聴者の気持ちを暗くすることに定評がある。

表1. 苦手なサッカー解説者のランキング (→　10票以上を獲得した人)　

	名前	苦手	好き	±
1	セルジオ越後 (テレビ朝日系)	82	21	-61
2	武田修宏 (日本テレビ系)	67	3	-64
3	清水秀彦 (フジテレビ系)	64	4	-60
4	松木安太郎 (テレビ朝日系)	51	68	17
5	城彰二 (日本テレビ系)	48	8	-40
6	北沢豪 (日本テレビ系)	43	9	-34
7	金田喜稔 (TBS系)	39	17	-22
8	木村和司 (NHK)	35	6	-29
8	秋田豊 (スカパー)	35	5	-30
10	山本昌邦 (NHK)	33	21	-12
11	玉乃淳 (J SPOTRS)	30	43	13
12	小倉隆史 (TBS系)	26	11	-15
13	宮澤ミシェル (NHK)	21	30	9
13	山野孝義 (NHK)	21	12	-9
15	早野宏史 (NHK)	19	26	7
16	藤田俊哉 (フジテレビ系)	17	6	-11
17	遠藤雅大 (J SPORTS)	16	5	-11
18	前園真聖 (テレビ東京系)	13	6	-7
19	水沼貴史 (スカパー)	12	32	20
19	原博美 (スカパー)	12	10	-2
21	奥寺康彦 (日本テレビ系)	11	1	-10
22	名良橋晃 (NHK)	10	4	-6

■　苦手だと思われる理由はどこにあるのか？

先のとおり、日本テレビ系列のサッカー中継に登場する機会の多い3人の解説者が上位に位置するが、TBS系列の金田さんと小倉さんも上位に位置する。抱えている解説者の多いNHKの中では木村和司さんと山本昌邦さんを「苦手だ。」と感じている人が多くて、NHKの解説者の中ではこの2人だけがベスト10にランクインしている。

スカパーのサッカー中継に登場する機会の多い解説者は「苦手」の方にはあまり票が集まらなかった。野々村さんや水沼さんなど「好き」の票数の方が圧倒的に多い人がほとんどであるが、唯一、秋田豊さんには苦手票が集まった。好きが5票で、苦手が35票なので、苦手率はかなり高い。スカパー解説陣の中では異色の存在と言えるだろう。

秋田さんのケースに限らず、サッカーファンが「苦手」と思う理由にはいくつかあると思うが、主な理由を挙げてみると、

　・煩過ぎる。
　・ネガティブ過ぎる。暗すぎる。
　・解説者にも関わらず、Jリーグや昨今のサッカー界に関する知識が無さすぎる。
　・特定のチームに肩入れしすぎる。

の4つが挙げられる。「サッカーは戦争だ。」と言われることもあるが、所詮は娯楽である。「できればポジティブな気持ち、楽しい気持ちで試合を観たい。」と多くの視聴者が考えていると思うが、そういう気持ちにさせてくれない解説者の評価はやはり下がってしまう。ちなみに、鹿島OBの秋田さんは最後の4つ目の典型的な例と言えるだろう。

■　盤石と言えるトップ3

最後の表2は「苦手」の数から「好き」の数を引いたときのランキングである。これに関しては上位争いは大接戦となった。最終的には1位は武田修宏さん、2位はセルジオ越後さん、3位は清水秀彦さんにおさまったが、武田さんが「-64」で、セルジオ越後さんが「-61」で、清水さんが「-60」だったので、本当にいい勝負になった。

どちらかというとネガティブ系の解説者が上位を占める結果になったが、サッカーファンの目は肥えてきている。批判的な見方が必要であることは十二分に承知した上で、「建設的ではない批判を繰り返す人たち」は支持されない時代になっている。建設的な批判なのか、批判のための批判なのかの区別が付く人は確実に増えてきている。

表2. 「苦手」と「好き」の差のランキング

	名前	±	好き	苦手
1	武田修宏 (日本テレビ系)	-64	3	67
2	セルジオ越後 (テレビ朝日系)	-61	21	82
3	清水秀彦 (フジテレビ系)	-60	4	64
4	城彰二 (日本テレビ系)	-40	8	48
5	北沢豪 (日本テレビ系)	-34	9	43
6	秋田豊 (スカパー)	-30	5	35
7	木村和司 (NHK)	-29	6	35
8	金田喜稔 (TBS系)	-22	17	39
9	小倉隆史 (TBS系)	-15	11	26
10	山本昌邦 (NHK)	-12	21	33
11	藤田俊哉 (フジテレビ系)	-11	6	17
11	遠藤雅大 (J SPORTS)	-11	5	16
13	奥寺康彦 (日本テレビ系)	-10	1	11
14	山野孝義 (NHK)	-9	12	21
15	前園真聖 (テレビ東京系)	-7	6	13
15	上田滋夢 (スカパー)	-7	1	8
17	名良橋晃 (NHK)	-6	4	10
18	後藤健生 (スカパー)	-5	4	9
19	田中孝司 (スカパー)	-4	0	4
20	川本治 (J SPORTS)	-3	2	5
21	原博美 (スカパー)	-2	10	12
22	前田秀樹 (スカパー)	-1	2	3
23	信藤健仁 (WOWOW)	0	4	4
23	宮内聡 (スカパー)	0	3	3
25	羽中田昌 (スカパー)	1	10	9
25	平野孝 (スカパー)	1	4	3
27	林健太郎 (J SPORTS)	2	4	2
27	美濃部直彦 (スカパー)	2	4	2
29	野口幸司 (WOWOW)	3	8	5
30	鈴木良平 (スカパー)	5	12	7
31	川勝良一 (スカパー)	6	11	5
31	三浦淳寛 (スカパー)	6	8	2
33	早野宏史 (NHK)	7	26	19
34	宮澤ミシェル (NHK)	9	30	21
35	上記以外の解説者	10	17	7
36	玉乃淳 (J SPOTRS)	13	43	30
37	福田正博 (スカパー)	14	23	9
38	松本育夫 (スカパー)	16	22	6
39	松木安太郎 (テレビ朝日系)	17	68	51
40	水沼貴史 (スカパー)	20	32	12
41	小島伸幸 (NHK)	21	29	8
41	粕谷秀樹 (J SPORTS)	21	25	4
43	野々村芳和 (スカパー)	27	33	6
44	風間八宏 (元フジテレビ系)	32	39	7
45	中山雅史 (テレビ朝日系)	37	45	8
45	宮本恒靖 (???)	37	41	4
47	岡田武史 (???)	41	47	6
48	福西崇史 (NHK)	52	58	6
49	戸田和幸 (スカパー)	57	58	1
50	名波浩 (テレビ朝日系)	60	65	5