■ J2リーグの第23節第22節終了時点で、2位のベガルタ仙台に対して勝ち点差「11」をつけて、首位を独走するコンサドーレ札幌が、7位の東京ヴェルディと対戦した、J2の第23節のビッグカード。
札幌は、<4-4-2>。DFラインは、西澤・曽田・ブルーノ・西嶋の4人。中盤は、大塚・芳賀・カウエ・西谷。2トップは、ダヴィと中山。
対する東京Vは、<3-5-2>。土屋・萩村・富澤の3バックで、菅原・佐藤悠介・藤田・服部・ディエゴの中盤で、廣山とフッキの2トップ。
試合は、後半6分、DF曽田のゴールで1点を先制したコンサドーレ札幌が、その後の東京Vの攻撃を押さえて、1対0で勝利し、勝ち点を「49」に伸ばした。
■ 高い組織力と安定感シュート数は、東京Vの「17」に対して、コンサドーレ札幌は、「10」。先制点を奪われた後の東京Vは、果敢に攻めたが、ゴールは遠く、同点に追いつくことは出来なかった。
札幌の失点数は、23試合で13失点。数字面からも、守備の堅さがうかがえるが、確かに、カバーリングの意識が高く、2トップを含めて、守備の意識が高い。
さらには、目に見えて、結果が出ているので、チーム全体から、「普通に守れれば、失点はしない。」というオーラが漂っていて、どの試合でも、終盤に危ういシーンを作られてはいるが、最終的には、失点は許さない。今後も、大崩れすることは、考えられない。
■ 課題は攻撃力あえて、問題点をいうと、やはり攻撃陣ということになる。前節までの総得点「29」は、リーグ6位。FWダヴィの突破力や、FW中山の高さ、MF西谷のアイディアら個の力に依存するパーセンテージが高く、守備陣に比べると、物足りなさは残る。
J2であれば、しっかり守って、90分の間に、1点もしくは2点取れれば、堅い守備で、勝ち点を積み重ねることができるが、来シーズン、J1で戦うことを想定すると、その戦い方が、通用するかというと、疑問は残る。
コンサドーレ札幌のように、J1での実績を持つチームにとっては、J1に上がることも大事だが、J1に上がった1年目でしっかりと戦って残留を果たすだけのチーム力を培っておくことも大切である。幸いにも、2位以下のチームは、当該チーム同士でつぶし合っているので、追って来るチームは、見当たらない。チームをステップアップさせる準備をする余裕は、十分にある。
■ 改善の兆しは見える東京Vだが・・・東京Vは、連敗を脱出した後は、ある程度の結果を残せるようになっている。一番の理由は、守備の安定だろうか。3バックに変更したことで、相手へのマークがはっきりするようになって、無駄な失点は確実に減った。
だが、残念なことに、以前にも増して、攻撃的な選手と守備的な選手の間に隔離が生まれているので、チームとしての魅力が薄れている感はある。「現実」と「理想」のバランスをとることは大事だが、やや、「現実」路線に傾きすぎているような気がする。
■ 勢いのなくなったフッキ昨シーズン、コンサドーレ札幌で25得点を挙げた東京Vのフッキだが、この試合では、札幌の執拗なマークにあって、仕事は出来なかった。
フッキの能力の高さに疑いようはないが、いかんせん、フッキにかかる負担が大きく、相手チームにも、「フッキだけをマークしておけば大丈夫」という意識が徹底されているので、フッキ自身に、相当のフラストレーションがたまっているように見える。
MFディエゴのコンディションが以前として上がって来ず、2トップを組む廣山は、好調を持続しているが、それ以外の味方のサポートがほとんど期待できない状態である。もちろん、指揮官の、戦術的にサポートするようなモデルチェンジを期待することはできない。フッキの悩みは、続くだろう。
■ 奮闘する土屋東京Vでは、やはり、CB土屋の存在は、大きい。どの試合でも、どの相手でも、確実にピンチを作られるチームにあって、危ないシーンをことごとく防いでくれる土屋の存在は、大きい。
だが、土屋も、フッキと同じで、彼にかかる負担が大きく、つぶれてしまわないか、心配になる。7連敗はあったが、まだまだ、J1昇格争いから、外れたわけではなく、仙台や京都も思うように勝ち点を重ねられておらず、チャンスはまだまだ残っている。
フッキや土屋だけではなく、東京Vの選手は、ひとりひとりは、確かに、頑張っている。それは、間違いない。あとは・・・。
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コンサドーレ札幌は道内では札幌市、函館市、室蘭市、帯広市、釧路市で公式戦を主催しているが、厚別競技場の改修工事(1996年、1998年)、冬季間の積雪による競技場閉鎖、ナイトゲーム用の照明設備が備えられていない等の理由により、道外で公式戦を主催したことがある。
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