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【浦和×広島】新生・サンフレッチェ。スキッべ体制で攻撃サッカーを展開中。 | | |　

■　J1の第13節

J1の第13節。2勝4敗5分けで勝ち点「11」の浦和レッズはホームの埼玉スタジアム2002でサンフレッチェ広島と対戦した。広島は4勝3敗5分けで勝ち点「17」。浦和は14位、広島は7位に位置する。浦和はACLの日程の関係で消化試合数が1つ少ないが16位の磐田と同じ勝ち点なので残留争いに巻き込まれている。ここ4試合はいずれもドロー。ここからホーム3連戦になるので勝ち点「3」を積み上げたいところ。

ホームの浦和は「4-2-3-1」。GK西川。DF馬渡、岩波、アレクサンダー・ショルツ、明本。MF伊藤敦、平野佑、ダヴィド・モーベルグ、小泉佳、関根貴。FWアレックス・シャルク。3月末に加入したオランダ人のFWアレックス・シャルクは2試合連続スタメン。全試合スタメンだったMF江坂が初めてベンチスタート。怪我をしていたFWキャスパー・ユンカーがベンチ入り。日本代表のDF酒井宏は怪我で欠場中。

対するアウェイの広島は「3-1-4-2」。GK大迫。DF塩谷、荒木、佐々木翔。MF野津田、藤井智、柏、森島司、満田。FWナッシム・ベン・カリファ、ジュニオール・サントス。ここに来て1ボランチ+2トップを採用しているがMF野津田がアンカーの位置で起用されている。新戦力のFWナッシム・ベン・カリファは4試合目の出場。2度目のスタメンとなった。MF森島司が4ゴール、MF満田とMF柏が3ゴールを挙げている。

■　フライデーナイトJリーグ

フライデーナイトJリーグだったので大きな注目が集まったがほぼ互角の展開になった。先にビッグチャンスを作ったのは浦和だった。前半14分にFKを獲得するとDF馬渡が右足で蹴ったボールがそのままゴールイン。「直接FKで浦和が先制！？」と思われたがVARによってDF岩波の位置がオフサイドと判定されて幻のゴールとなった。かなり微妙なシーンだったがDF岩波の関与はあった。前半は0対0で終了した。

後半開始から広島はFWナッシム・ベン・カリファを下げてMF松本泰を投入。「3-4-2-1」に変更すると後半はどちらかというと広島ペースで進んでいく。後半10分にはFWジュニオール・サントスがシュートを放った。やや劣勢の展開になった浦和は後半15分にMF関根貴とFWアレックス・シャルクを下げてMF江坂とFWキャスパー・ユンカーを投入。するとFWキャスパー・ユンカーを中心にチャンスを作るようになった。

後半27分にはFWキャスパー・ユンカーが決定機を迎えた。広島は後半34分にMF柏がフリーでシュートを放ったが枠を捉えることは出来ず。浦和は11本、広島は17本のシュートを放ったがどちらもゴールを割ることは出来なかった。試合はスコアレスドローに終わった。浦和はこれで5試合連続のドロー。3試合連続のスコアレスドローとなった。好調の広島はここ8試合は4勝1敗3分け。上位争いに絡んできた。

■　攻撃に関する各種のスタッツが軒並みJ1で上位クラス

ドイツ出身のミヒャエル・スキッべ監督を招聘した広島は12節で鹿島に大勝するなどここに来て充実した戦いを見せている。開幕から5試合勝ちなしと出遅れたがオミクロン株の影響で来日が遅れていたミヒャエル・スキッべ監督が合流したこともきっかけになってV字回復を果たした。攻撃に関する各種のスタッツが軒並みJ1で上位クラスなので「J1の中で攻撃的なサッカーを展開しているチームの1つ」と言える。

最近は新たなチャレンジもしている。ボランチ起用が続いていたDF塩谷が「3バックの右」に入るようになったが慣れたポジションで大きな存在感を発揮している。「3バックの右」でプレーするのは鹿島戦(H)に続いて2回目だと思うがストッパーの選手としては破格の攻撃センスを持っている。攻撃が武器となるストッパーは増えてきたが、やはり、この分野では依然として日本トップクラスである。あまりにも多彩である。

目下の悩みの種はフォワードになる。1トップと2トップを併用しているがFWドウグラス・ヴィエイラはここまで出場機会なし。ベンチ入りもリーグ戦では1回のみとなる。FWジュニオール・サントスは13試合で1ゴールのみ。FWナッシム・ベン・カリファも4試合でゴール無し。FWナッシム・ベン・カリファは起点になるプレーができる選手なのでプレー自体は悪くないがFW永井龍を含めたフォワードが結果を出せない。

■　5試合連続ドロー。残留争いの真っただ中。

5試合連続ドローとなった浦和は残留争いに巻き込まれている。地力のあるチームなのでいずれは浮上すると思うが12試合でわずか2勝のみ。12試合で11得点というのは信じられないような成績である。開幕前の評価は高くて「優勝候補の一角」に挙げられたが鹿島・川崎F・横浜FMの3強との差は大きく広がっている。3強が揃って大失速することはまずあり得ないので「久々のリーグ制覇は絶望的」と言える。

これで3試合連続でスコアレスドロー。なかなか点が取れない。ホーム3連戦になるが次が横浜FM戦、その次が鹿島戦になる。どちらも強力なチームなのでタフな日程になっている。今年のJ1は引き分けが多くてドロー地獄にはまるチームがいくつが出ているが「ドロー地獄を白星で抜けるのか？黒星で抜けるのか？」は大違いである。仮に次の横浜FM戦に敗れるようだと6試合勝ちなしとなる。非常事態である。

エールディビジで活躍するFWブライアン・リンセンというストライカーの獲得の噂も流れているがそれなりにチャンスは作れている。あとは仕留めるだけである。惜しかったのは前半のDF馬渡の幻のゴールになる。リプレーを見るとDF岩波が関与しているのは間違いないが「オフサイドかどうか？」は際どかった。肉眼で副審が判定するのはかなり難しいプレーだった。ノーゴールは残念だったが判定は妥当だった。