■ 明治大のFW小柏の加入が濃厚ペトロヴィッチ監督になって3年目となる札幌は開幕戦はアウェイで柏と対戦したが2対4で敗れた。一時は0対4というスコアになったので厳しい展開になったが札幌も20本のシュートを放った。FWジェイやMF荒野が決定機でシュートを決められなかったのは痛かったがたくさんのシュートチャンスを作って柏のゴールを脅かした。MF鈴木武蔵は2点目のゴールを決めて、MFチャナティップは2アシストを記録している。
「相手のカウンターへの備え」や「裏のスペースの管理の仕方」など守備に関する課題が噴出する試合になったがJ1屈指の攻撃力は今シーズンも健在と言える。「今シーズンも札幌の攻撃陣は強力」ということを印象付ける開幕戦になったが新型コロナの影響でJリーグは中断期間に突入している。一時は北海道が危機的な状況に陥ったが「こういう状況なので満足に練習や試合が出来ないのも仕方がない。」と言える。
J1は5月9日(土)の再開を目指している。ここに向けて準備を進めるしかないが「大学屈指のアタッカー」と言われる明治大のFW小柏の加入が確実になった。すでに仮契約は済ませていると報じられた。今シーズンの札幌はMF田中駿、MF金子拓、MF高嶺という大卒ルーキートリオに注目が集まっており、法政大の3年生で200センチのGK中野の2021年の加入内定が決まっている。有望な大学生をたくさん獲得している。
FW小柏は大宮ユース出身になる。1998年7月生まれなのでMF黒川(大宮)の1年後輩にあたる。MF山田陸(甲府)が同学年で、MF奥抜(大宮)は1つ後輩になるが、このあたりの年代の大宮ユースはたくさんの有望株を輩出している。MF黒川、FW藤沼、MF川田拳、GK加藤有などがいる学年が「大宮ユースの黄金世代」と言われているがユース時代を過ごした大宮には戻らずにJ1の札幌入りを決断したようだ。
→ 2015/11/03 【クラブユース選手権(U-18):横浜FM×大宮】 昇格内定のMF遠藤渓太が3アシストで大会のMVPに・・・。■ 高校や大学の有望株をたくさんゲット新型コロナの影響を受けているのはプロ選手だけではない。プロ入りを目指す高校3年生や大学4年生にとっては「プロのスカウトにアピールする場」がなくなっているので大変である。野球界も春のセンバツ高校野球が中止になるなどドラフトに大きな影響が出るのは確実な状況になっているがFW小柏のような「世代トップクラスの選手」になるとあまり関係ない。「複数クラブとの争奪戦の末に射止めた。」と報じられた。
167センチなのでサイズには恵まれていないがスピードがあってシュート技術の高い選手である。大宮のトップチームに昇格せずに大学進学になったことは驚きだったが順調に成長して「Jリーグのクラブの争奪戦に発展するような選手」になった。札幌は「3-4-2-1」を採用するが「2シャドー」の位置で起用されるだろう。札幌は攻撃的なサッカーを展開するチームなので「彼の良さを出しやすいチーム」と言える。
それにしても近年の札幌は高校や大学の有望株の獲得に成功するケースが目立つ。「日本屈指の育成力を持つ。」と言われる札幌U-18があるので「ユースから昇格した選手が主力に定着する。」というのが黄金パターンだったが青森山田高で活躍したMF檀崎の獲得に成功したあたりから流れは変わった。MF田中駿、MF金子拓、MF高嶺、FW小柏はいずれも2019年のユニバーシアードの金メダルメンバーになる。
GKオビ・パウエル・オビンナ(横浜FM)とGK阿部航(新潟)がいたのでGK中野はユニバーシアード代表には選出されなかったが破格のサイズを持った大型キーパーとして進路先が大いに注目されていた目玉クラスの選手である。最近はMF菅大輝を除くとなかなかユースからトップに昇格して出場機会を得る選手が出ていないのは気になるがネームバリューのある選手をゲットするケースが非常に多くなっている。
■ 即戦力の期待がかかる。「J1に定着しつつある。」というのは大きい。ユースから大学に進んだ選手が大卒ルーキーとしてチームに戻ってくるケースは多いが大宮がJ1所属であるならばFW小柏も大宮に戻ることを選択した可能性は高い。2020年のJ2で大宮が2位以内に入った場合はJ1の選手としてプロデビューを果たすことが出来るが「どうなるのか?」は不透明である。このクラスの選手が「J1でプレーしたい。」と考えるのは当然である。
「魅力的なサッカーをしている。」というのも大きい。ペトロヴィッチ監督は就任3年目。在籍期間が長くなってきたので「いつまで札幌にいるのか?」は分からないが攻撃的なポジションの選手のみならず、守備的なポジションにとっても、パスをつなぎながらチャンスを作る札幌のサッカーには大きな魅力を感じるだろう。「魅力的なサッカーをしているといい選手を獲得しやすくなる。」というのは当たり前である。
「いいサッカーをしている。」→「スタイルに魅力を感じていい選手が集まってくる。」→「結果が出やすくなる。」→「結果と内容を両立できているのでさらにいい選手が集まってくる。」という風な正のスパイラルに突入しているが「攻撃的なポジションはFWジェイ、MFチャナティップ、MFアンデルソン・ロペスと外国人選手が多くて日本人選手が少ない。」というチーム事情もFW小柏にとっては好都合と言える。
日本代表のMF鈴木武蔵は不動のレギュラーと言えるが他は新戦力のFWドウグラス・オリベイラくらい。湘南に期限付き移籍しているMF岩崎、WBの位置でも起用されているMF檀崎は期待を集めているが「日本人のアタッカーやフォワード」は意外と少ない。FWジェイは年齢的な不安を抱えており、MFチャナティップはいつ欧州移籍を果たしてもおかしくない状況であることを考えるとFW小柏を獲得できたのは大きい。
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