fc2ブログ

記録更新

 トンボ王国のマユタテアカネが驚異的な粘りを見せています。もちろん、ご長寿記録で。例年の覇者となっていたキトンボが元旦、ヒメアカネが10日を最後に見られなくなった2019年のトンボ・シーズンにあって、マユタテアカネのオス1頭だけが13日も元気に水辺を飛び回っていました。その後、やや寒い天気の崩れがあり、青空が広がった18日には水辺に姿を見せず、翌19日に最終確認をと、いつもの水辺を回ったところ、何と、このマユタテ・オスはまだ健在でした。そして20日も元気な姿が見られ、1991年のヒメアカネが持っていたトンボ王国ご長寿記録2位に並びました。さらに、21日も元気で2位の記録をあっさり更新、さらにさらに、曇りもしくは雨天という予報が外れた23日も健在で、現在、全国2位とされている大阪と福井のキトンボが持つ1月22日の記録も抜いて、全国単独2位の記録保持者となってしまいました。残る記録は2008年にトンボ王国のキトンボが樹立した史上第1位の1月27日だけですが、どうなるでしょうか。
ただ、今回の記録更新劇には過去に例がないほどの暖冬、すなわち温暖化の進行が関与していることは明白で、この快挙を手放しで喜ぶこともできません。

  239A6675マユタテアカネ♂2020・1・19トンボ王国 239A6760マユタテアカネ♂2020・1・21トンボ王国隣地放棄田 239A6850マユタテアカネ♂2020・1・23トンボ王国
     マユタテアカネ♂ 左から19日、21日、23日撮影

 越冬チョウも、冬らしくない温かさの中、春の花を求めて飛び回っています。日向の最高気温が26℃に達した23日には、早くもモンシロチョウが姿を見せました。ニホンアカガエルも孵化しています。

  239A6886ツマグロキチョウ吸蜜(フジツツジ)2020・1・23トンボ王国隣地 239A6698ホソヒラタアブ&オオジシバリ2020・1・19トンボ王国 239A6607ニホンアカガエル孵2020・1・18トンボ王国
  ツマグロキチョウ吸蜜  オオジシバリ  ニホンアカガエル幼体

 整備作業は5個目のトンボ池でスイレン抜きを行っている最中ですが、高知県補助金も得て、四万十市でご購入頂いたイノシシ柵が届いたので、その設置を優先しています。イノシシたちの困惑顔が目に浮かぶようです。

  239A6702スイレン抜き2020・1・19トンボ王国 239A6789イノシシ柵設置2020・1・22トンボ王国 239A6909伐採中2020・1・23トンボ王国
   スイレン抜き途中       イノシシ柵設置中

画像はクリックすると拡大します。 


by 杉村光俊  at 10:25 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

どうにか10日越え

 真冬とは思えない暖かな(暑い?)年始となっている四万十地方。ふと、アマゾンやオーストラリアの大火の影響を連想してしまいます。
そんなことで働き詰めとなっている年越し赤トンボですが、9日に続き本日10日もヒメアカネ2オスと、マユタテアカネ1オスが水辺で頑張っていました。ついでにコバネイナゴも少数が残っています。

  239A5915マユタテアカネ♂2020・1・9トンボ王国 239A5991ヒメアカネ2020・1・10トンボ王国隣地方区田 239A5937コバネイナゴ2020・1・9トンボ王国中央
   マユタテアカネ♂  ヒメアカネ♂     コバネイナゴ

 ただ、残念なことにキトンボは元旦を最後に行方が分からなくなってしまいました。ハネの欠損がほとんどない、まだまだ頑張ってくれそうな個体でしたが、ひょっとしたらその辺のモズに捕まったのかもしれません。ひょっこり、姿を見せてくれるといいのですが…

 越冬チョウたちは過ごしやすい冬のようで、日中はよく日向ぼっこをしています。

  239A5872ムラサキシジミ2020・1・8トンボ王国隣地林縁 239A5974ムラサキツバメ♀浴陽2020・1・9トンボ王国隣地 239A5980ムラサキツバメ集団越冬中2020・1・9トンボ王国隣地
   ムラサキシジミ   ムラサキツバメ♀   同 越冬場所

 スイレン抜き作業は2つ目のトンボ池に取り掛かっています。この連休中に片付けたいところです。

  239A5932スイレン抜き2020・1・9トンボ王国ピンク・スイレン池 239A5938スイレン抜き2020・1・9トンボ王国ピンク・スイレン池 239A6000スイレン抜き2020・1・10トンボ王国ピンク・スイレン池
   作業前       作業開始日終了日  作業2日目終了時

画像はすべて、クリックすると拡大します。



   


by 杉村光俊  at 16:58 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

年明け赤トンボ

 新年明けましておめでとうございます。といっても、年明けから早や3日目ですが。
さて、愛好家には気になるトンボ王国の年越し赤トンボ情報、今年も何とかいつもの赤トンボ4種がめでたく年を越してくれました。しかも、ヒメアカネは大晦日にねぐらを突き止めていたので、元旦朝8時30分過ぎに睡眠中の場面から押さえることができました。

  239A5476ヒメアカネ休眠2020・1・1トンボ王国 239A5515右手湿地保護区20120・1・1トンボ王国 239A5516アキアカネ♂2020・1・1トンボ王国右手湿地保護区
  ヒメアカネ休眠中♂  湿地保護区      アキアカネ♂

  239A5541キトンボ♂&ヒメアカネ♂2020・1・1トンボ王国隣地放棄田 239A5574キトンボ♂2020・1・1トンボ王国隣地放棄田 239A5568キトンボ♂2020・1・1トンボ王国隣地放棄田
 ヒメアカネ♂とキトンボ♂       キトンボ♂

  239A5588コバネイナゴ2020・1・1トンボ王国隣地放棄田 239A5611ムラサキツバメ集団越冬2020・1・1トンボ王国隣地 239A5670キツネノボタン2020・1・2トンボ王国
   コバネイナゴ   ムラサキツバメ越冬中 キツネノボタン  

 本日3日も穏やかな、というより汗ばむほどの好天に恵まれ、とりあえずアキアカネ、マユタテアカネ、ヒメアカネの3種は健在でしたが、暑過ぎるのかキトンボが2日から行方不明です。ということで、まだ当分の間2019年のトンボ・シーズンが続きそうです。

  239A5714ヒメアカネ♂2020・1・3トンボ王国 239A5776マユタテアカネ♂2020・1・3トンボ王国 239A5778フジツツジ2020・1・3トンボ王国
   ヒメアカネ♂    マユタテアカネ♂   フジツツジ

 とはいえ、そろそろ来シーズンの準備もあるので保護区の整備作業を始めました。除草と、イノシシになぎ倒された柵を元に戻しましたが、後者はもっと抜本的な対策を講じないと数日後には元の木阿弥になってしまいそうです。

  239A5764除草2020・1・3トンボ王国 239A5751ネット補修2020・1・3トンボ王国 239A5754ネット補修2020・1・3トンボ王国
   除草作業         柵直し作業前&作業後

なお、市内別地点でも2日にナツアカネ(オス)、3日にヒメアカネ(オス)が見られました。

画像はすべて、クリックすると拡大します。

by 杉村光俊  at 16:13 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

カテゴリー
検索フォーム
リンク
このブログをリンクに追加する
プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

最近の記事
月別アーカイブ
最近のコメント
RSSフィード