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梅雨空続く

 あちこちでネジバナが咲いているトンボ王国。小形のチョウが吸蜜していて、その存在に気付かされることも。

  IMG_1685ベニシジミ吸蜜&ネジバナ2024・6・28 IMG_1676ホソバセセリ吸蜜&ネジバナ2024・6・28 IMG_1443キイトトンボ羽化直後♂&ネジバナ2024・6・24
  ネジバナ&ベニシジミ 同&ホソバセセリ 同&キイトトンボ羽化後♂

 春のトンボはほとんど姿を消し、トンボ池は夏のトンボで賑わい始めました。

  IMG_1454キイロサナエ♂2024・6・25 IMG_1283サラサヤンマ♂2024・6・24 IMG_0817サラサヤンマ♂事故2024・6・17
   キイロサナエ♂    サラサヤンマ♂   同 不測の事故

  IMG_0919チョウトンボ羽化直後♀2024・6・18 IMG_0849ハグロトンボ半成熟♂2024・6・17 IMG_1314モノサシトンボ交尾2024・6・24
 チョウトンボ羽化直後♀ ハグロトンボ半成熟♂ モノサシトンボ交尾

  IMG_0785コフキトンボ交尾飛翔2024・6・16 IMG_0761コシアキトンボ♂争い2024・6・16 IMG_0774コシアキトンボ産卵2024・6・16
  コフキトンボ交尾飛翔 コシアキトンボ♂争い  同 産卵

  IMG_1572ハラビロトンボ半成熟♂&ヤブカンゾウ2024・6・26  IMG_1449園芸スイレン2024・6・25 IMG_1234ハンゲショウ2024・6・21
ハラビロ♂&ヤブカンゾウ スイレン(タン・クワン) ハンゲショウ

 湿地保護区では秋の赤トンボも次々と羽化しています。26日に半成熟オスを見付け「今年は7月まで見られそう」と思っていたモートンイトトンボ、翌日以降姿がありません。同居のキイトトンボの餌食になったのかも…

  IMG_1139マユタテアカネ未成熟♂2024・6・20 IMG_1331ヒメアカネ未成熟♀2024・6・24 IMG_1598モートンイトトンボ半成熟♂2024・6・26
マユタテアカネ未成熟♂  ヒメアカネ未成熟♀モートンイトトンボ半成熟♂

 枯れかかったシイの大本を伐採して明るくなった「あきついお・メダカビオトープ」に、トンボの姿が戻ってきました。
ミヤマカワトンボにミナミヤンマ…近年、過疎化で荒れ果てた里山からトンボを始め多くの野生生物が姿を消しています。「伐採」は生物多様性環境存続のための必要悪でもあります。

  IMG_1768メダカ・ビオトープ2024・6・26 IMG_1742コシアキトンボ♂2024・6・28 IMG_1645マユタテアカネ未成熟♀2024・6・28
  メダカ・ビオトープ  コシアキトンボ♂ マユタテアカネ未成熟♀

 トンボ王国はもうすぐ、大形ヤンマの季節を迎えます。

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by 杉村光俊  at 18:08 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

トンボ激減

 ハナショウブの季節が過ぎ、ハンゲショウが見ごろを迎えたトンボ王国。

  IMG_9223ハナショウブ2024・6・4トンボ王国ハナショウブ池 IMG_9964ハンゲショウ2024・6・10 IMG_9980ハンゲショウ&キイトトンボ未成熟♂2024・6・10
ハナショウブ(6・4日撮) ハンゲショウ  +キイトトンボ羽化直後♂

 かと思えば、秋の花も結構咲いていて季節感はゴッチャです。近年、黄色のスイレンが激減、どうやら大型個体が増加したミシシッピアカミミガメの仕業だったようで、一部を保護柵で囲ったら早速開花が見られるようになりました。

  IMG_0112ツリフネソウ&ドクダミ2024・6・11 IMG_9607キタキチョウ吸蜜&ミゾソバ2024・6・6 IMG_0007ネムノキ2024・6・10
ドクダミ&ツリフネソウ ミゾソバ&キタキチョウ ネムノキ
  IMG_0015ヤマモモ2024・6・10 IMG_8376黄色スイレン保護2024・5・27トンボ王国 IMG_9122黄色スイレン保護柵2024・6・4トンボ王国
   ヤマモモの実     保護柵を設置した黄色スイレン

  カルガモのヒナが大きくなったので、巣があったスイレン池周辺の草刈りを始めました。

  IMG_9921カルガモ親子2024・6・10 IMG_9217除草作業2024・6・4トンボ王国 IMG_9710除草後スイレン池2024・6・7
   カルガモ親子           除草作業後
  
 今シーズン、周辺のフィールドで均翅亜目のトンボが激減しています。アオモンイトトンボやクロイトトンボすら姿を消してしまった水辺も少なくありません。過疎化による荒廃で里山の保水力が下がっている上、温暖化の進行によって頻発する長期の渇水で、一定期間水位の低下がみられるようになった水辺の水生植物が「肥し負け」を起こして枯死していることが主原因のようです。渇水時に長期間の使用で地下水が汚染されるほど蓄積している、残留農薬の成分が濃縮されているだろうことも想像に難くありません。今も多くのイトトンボ類を生息させ続けているトンボ王国の環境は「奇跡的」といっても過言ではないと思いますが、残念ながら多くの日本人にとっては興味の対象外のようです。これが一番の「恐怖」ですが…

  IMG_8415オオアオイトトンボ羽化直後♂2024・5・27トンボ王国 IMG_9493ベニイトトンボ2ペア連結産卵2024・6・5 IMG_9905オオイトトンボ青色型♀連結産卵2024・6・10
 オオアオイト羽化直後♂ ベニイト連結産卵  オオイト青色♀産卵

  IMG_8416コフキヒメイトイトトンボ潜水産卵2024・6・12トンボ王国 IMG_8416モートンイトトンボ老熟♂2024・6・14トンボ王国 IMG_8416モートンイトトンボ産卵2024・5・27トンボ王国
  モートンイトトンボ♂  同 産卵  コフキヒメイトトンボ潜水産卵

  IMG_9378チョウトンボ羽化直後♂2024・6・5 IMG_0664コシアキトンボ♂2024・6・14 IMG_8883ベニトンボ♂2024・6・1トンボ王国
 チョウトンボ羽化直後♂  コシアキトンボ♂  ベニトンボ♂

  IMG_9185ハラビロトンボ未成熟♂2024・6・4トンボ王国 IMG_9392シオカラトンボ♀捕食(ハラビロトンボ♂)2024・6・5 IMG_9213ヨツボシトンボ老熟♂2024・6・4トンボ王国
ハラビロトンボ未成熟♂ シオカラ♀捕食(ハラビロ♂)ヨツボシトンボ♂

  IMG_9193ヤマサナエやや老熟♂2024・6・4トンボ王国右手湿地保護区 IMG_9475コフキトンボ産卵2024・6・5 IMG_9583アキアカネ未成熟♂2204・6・6
   ヤマサナエ♂    コフキトンボ産卵  アキアカネ羽化直後♂
  
 いまの時期は、トンボ好きが待ちに待ったミナミヤンマ・シーズン。ところが、当地方では数年から10年以上もその姿が確認できなくなった産地が増加一途です。いよいよ「手つかずの自然」が売りの足摺岬も危なくなってきました。遅ればせながら、移動力を目的にマーキング調査をしています。5月29日にマーキングした♀は3日後も全く同じ場所で摂食飛翔していました。状況を知れば知るほど「真のトンボ好き」は、いかなる理由においても採集をためらってしまいます。産卵前の未成熟成虫なら、なおさらです。このような状況でもなお、多個体の採集を続けている人はきっと「トンボ捕り」だけが好きな人なのでしょう。

  IMG_8570ミナミヤンマ濃条翅型未成熟♀マーキング2024・5・29土佐清水市足摺半島 IMG_8846ミナミヤンマ濃条翅型未成熟♀マーキグ個体摂食飛翔2024・6・1土佐清水市足摺半島 IMG_9101オニヤンマ未成熟♀摂食飛翔2024・6・3土佐清水市足摺半島音無川
ミナミヤンマ♀マーキング マーキング個体摂食飛翔 オニヤンマ未成熟♀
  
 渓流域では、特にミヤマカワトンボがいなくなっています。ヒメサナエやミナミヤンマなどがそこそこ見られる河川でも激減していることから、夏期の水量減少による水温上昇が一因なのかもしれません。

  IMG_9786ヒメサナエ♂2024・6・7 IMG_9801ヒメサナエ♂2024・6・7 IMG_9797ミヤマカワトンボ♀2024・6・7
         ヒメサナエ♂         ミヤマカワトンボ♀
  
 気候変動という名の暴走列車。気付いている人もそうでない人も、乗り合わせていることは間違いありません。

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by 杉村光俊  at 15:50 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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