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寒波を乗り越え

 来シーズンに向けた整備作業に取り組んでいるトンボ王国。人手不足と水不足で、作業は遅れに遅れています。特にモートンイトトンボ保護区は、やっと溜まっている部分の水量を維持するため、除草のみで本格的な補修作業に入れません。まとまった雨が欲しいところです。

  IMG_0646スイレン抜き2023・12・25 IMG_9518除草2023・12・18 IMG_0651除草2023・12・25
   スイレン抜き途中     モートンイトトンボ保護区

 21日から22日にかけての寒波で、トンボ王国はちょっとした積雪となりました。21日の夕方近く、恐らく20日に睡眠に入ったまま寒さで動けなくなっているヒメアカネ1ペアを発見、翌22日にはそのまま雪に覆われてしまいました。23日には日差しが戻りメスは朝10時頃にいなくなっていましたが、気温がイマイチ上がらなかったためか、オスは終日そのままの姿勢でした。幾分気温が上がった24日の朝10時前、ようやくオスも飛び立ち日光浴をしていました。

  IMG_9708ヒメアカネ♀2023・12・21 IMG_9697ヒメアカネ♂2023・12・21 IMG_9626ヒメアカネ♂2023・12・21
 凍眠?中のヒメアカネ♀   同 ♂(いずれも21日午後撮影)

  IMG_9722積雪2023・12・22 IMG_9735ヒメアカネ♀2023・12・22 IMG_9861ヒメアカネ♂2023・12・22
  積雪のトンボ王国 雪に囲まれたヒメアカネ♀ 同 ♂(22日撮影)

  IMG_0049雪解け2023・12・23 IMG_0115ヒメアカネ♂2023・12・23 IMG_0330ヒメアカネ♂2023・12・23
  雪が残るトンボ王国    まだ飛び立てない♂(23日撮影)

  IMG_0401結氷2023・12・24 IMG_0449ヒメアカネ♂2023・12・24 IMG_0465ヒメアカネ♂2023・12・24
  結氷したトンボ池  ようやく飛び立てたヒメアカネ♂(24日撮影)

 この寒波で赤トンボは一気に減少、25日から26日にかけ少数のアキアカネとキトンボ、10頭ほどのヒメアカネの健在が確認できましたが、寒さに強い4強のうちマユタテアカネは見つかっていません。ただ、23日には久しぶりに雪上の赤トンボが撮影できました。
  
  IMG_0218ヒメアカネ♂2023・12・23 IMG_0532キトンボ♀2023・12・24 IMG_0625アキアカネ♂2023・12・25
  雪上のヒメアカネ♂  キトンボ♀      アキアカネ♂

 少し暖かくなった26日にはツマグロヒョウモンのメスが姿を見せ、ヒメアカネはまだ産卵していました。

  IMG_0742ツマグロヒョウモン♀2023・12・26 IMG_0752ヒメアカネ交尾2023・12・26 IMG_0762ヒメアカネ産卵2023・12・26
  ツマグロヒョウモン♀  ヒメアカネ交尾   同 産卵

  IMG_0129キトンボ♂&ヒメアカネ♂2023・12・23 IMG_0792ツワブキ2023・12・26 IMG_0551キランソウ2023・12・24
 ヒメアカネとキトンボの♂ ツワブキ      キランソウ

 年末年始は暖かくなるようなので、とりあえず年越し赤トンボは期待できそうです。

画像はすべて、クリックすると拡大します。

by 杉村光俊  at 10:25 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

寒波到来

 サザンカが見頃を迎えつつあるトンボ王国。中庭ビオトープのノジギクは少し盛りを過ぎた感じです。冬の風物詩「スイレン抜き」も始まりました。

  IMG_9505サザンカ2023・12・17 IMG_8574ノジギク2023・12・2 IMG_9111スイレン抜き中2023・12・10
   サザンカ      ノジギク  スイレン抜き始めのトンボ池

 昨日までの温暖な気候はどこへやら、今日は朝から結構な冷え込みとなりました。日中の陽だまりでも気温は10℃ほど、昨日まで産卵に勤しんでいた赤トンボたちも終日ねぐらから出てきませんでした。ということで、トンボの画像は11月29日から12月13日にかけて撮影したものです。

  IMG_9136キトンボ交尾2023・12・12 IMG_9158キトンボ連結産卵2023・12・12 IMG_9161キトンボ連結産卵2023・12・12
   キトンボ交尾          同 連結産卵

  IMG_8301ヒメアカネ交尾2023・11・29 IMG_9225ヒメアカネ単独産卵2023・12・13 IMG_8844キトンボ♂&ヒメアカネ♂2023・12・7
   ヒメアカネ交尾   同 単独産卵    同♂&キトンボ♂休止

  IMG_8518オオアオイトトンボ朝寝2023・12・2 IMG_8899マイコアカネ♂2023・12・8 IMG_8952ノシメトンボ♂2023・12・8
  オオアオイトトンボ♂  マイコアカネ♂   ノシメトンボ♂  

 以下は、トンボ王国内で成虫越冬しているチョウの仲間です。

  IMG_9387ツマグロキチョウ2023・12・14 IMG_9164ムラサキシジミ2023・12・14 IMG_9404ムラサキツバメ集団2023・12・14
   ツマグロキチョウ  ムラサキシジミ   ムラサキツバメ集団   

 当面の関心事は赤トンボのご長寿記録となりますが、現時点で特筆できるのは宿毛市のネキトンボが12月4日まで頑張っていたこと、土佐清水市のベニトンボが12月15日も健在だったことくらいでしょうか。この件は引き続き観察を継続したいと思います。

       IMG_8667ネキトンボ♂2023・12・3   IMG_9440ベニトンボ♂2023・12・15
        ネキトンボ♂       ベニトンボ♂

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by 杉村光俊  at 18:04 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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