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イノシシ出没

26日は曇りのち雨、27日も夕方近くまで曇りで気温が上がらず、トンボたちの活動はほとんど見られませんでした。山際の草間で、マイコアカネやヒメアカネが静かに翅を休めているのみ。
画像/ヒメ♀ 画像/2ヒメアカネ♀
さて、トンボ・シーズンはもう終盤戦、トンボ池の整備作業にも力が入ってきました。とはいっても、主力メンバーはたったの3人だけですが。
画像/整備
ただでさえ人手不足なのに、さらに「いたずらイノシシ」が観察道を片っ端から掘り起こし、余分な仕事を作ってくれています。先が思いやられます。
画像/2観察道 画像/観察道

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by 杉村光俊  at 16:35 |  トンボ王国最新情報 |  comment (1)  |   |  page top ↑

アキアカネ下山遅し

一雨降っても、一向に涼しくなりません。時ならぬ豪雨明けの24日昼下がり、日向の気温は28℃を軽く超えていました。
画像/アキアカネ♂アキアカネはそろそろ四万十川のトンボ誘致池で集団での連結産卵を行うはずの季節にも関わらず、四万十川中流域付近で脚踏み状態です。

画像/多目的広場 多目的広場
そのため、トンボ王国の多目的広場で翅を休めるアキアカネの姿もごく僅か。一方で、早々に生殖活動を始めていたリスアカネは既に初老の域、長時間の飛翔が体に応えるらしく、空中産卵している途中にしばしば翅を休める個体が目立ってきました。温暖化の進行を証明するかのように、四万十流域の台湾型ベニトンボは、生殖行動まで容易く観察できるほど増加しています。
画像/リスアカネ単独打空 リスアカネ単独打空
画像/リス静止産卵 リスアカネ静止産卵
画像/ベニトンボ産卵警護 ベニトンボ産卵警護

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by 杉村光俊  at 11:12 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

ヒメアカネの産卵を撮影

画像/黄スイレン画像/ツワブキツワブキの花が咲き揃い、スイレンが昼下がりまで開花するようになり・・・、以前は10月も下旬になってスイレンの花を見ることはなかったのですが、温暖化の秋たけなわ、と言えばいいのでしょうか。



画像/ヒメアカネ産卵警護スキを見て、気になっていたヒメアカネの産卵を撮影しました。最近は各種アカネの産卵狙いで四万十川河川敷に整備されているトンボ池に通っているため、トンボ王国での観察がつい疎かになっています。アカネの産卵が、晴天の正午前に集中することも関係あるのですが。午前中に四万十川のトンボ池を回り、午後からトンボ王国を歩いてもマイコアカネやノシメトンボなどが静かに翅を休めているだけ。辛うじて、夕方近くに産卵を始めるオオアオイトトンボがいい撮影対象になってくれています。なお、カトリヤンマ♂の縄張り飛翔も、四万十川のトンボ池での撮影です。 
画像/ヒメアカネ♂画像/ヒメアカネ交尾画像/ヒメアカネ産卵
ヒメアカネ♂ヒメアカネ交尾ヒメアカネ産卵
画像/マイコアカネ♂画像/ノシメトンボ♂画像/オオアオ連産
マイコアカネ♂ノシメトンボ♂オオアオ連産
画像/ノシメトンボ♂up画像/オオアオ連産1画像/カトリヤンマ♂パトロール
ノシメトンボ♂upオオアオ連産upカトリヤンマ♂パトロール


画像/湿地保護区画像/クビキリギスもう少し涼しくなってからが理想なのですが、人手不足もあり、そう言ってもおられないので、今月から本格的なトンボ池整備を始めています。クワを入れると、驚いたバッタたちが草むらから飛び出してきます。

画像/畦直し一時、全国的に広まったトンボ池作りですが、こうしたメンテ作業のキツさがその後の発展のブレーキになっているようです。ボランティア精神だけで続けられるような甘いものではない、ということだけは間違いありません。23年間、毎年60種以上のトンボを飛ばし続けているトンボ王国、日本一と言われるトンボ保護区の座を守り続けているその影には、重い十字架を背負わされた?スタッフ達の弛まぬ努力があるのです。
画像/シロバナサクラタデ+ミゾソバ

by 杉村光俊  at 18:15 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

産卵ねらい

赤トンボの産卵シーンを撮影すべく、走り回っています。四万十川のトンボ池では目下、ネキトンボやコノシメトンボなどを主体にしていますが、温暖化の影響からか、今年はハネビロトンボもよくやってきます。
画像/ネキトンボ連結産卵画像/コノシメトンボ連結産卵画像/ハネビロトンボ連結産卵
ネキトンボ連結産卵コノシメトンボ連結産卵ハネビロトンボ連結産卵


15日にはオマケで、ネキトンボ♂とキトンボ♀の異種間連結と、季節外れのマルタンヤンマ♂の飛翔まで撮れました。
画像/ネキトンボ♂×キトンボ画像/ネキトンボ♂×キトンボ♀画像/マルタンヤンマ♂
ネキトンボ♂×キトンボネキトンボ♂×キトンボ♀マルタンヤンマ♂


16日は愛媛の松山市北部まで足を伸ばし、高知県では見ることのできないオオキトンボとナニワトンボの産卵撮影にチャレンジしてきました。
画像/オオキトンボ連結産卵画像/ナニワトンボ連結産卵
オオキトンボ連結産卵ナニワトンボ連結産卵


画像/ツワブキ留守勝ちのトンボ王国ではツワブキの花が咲き始め、夕方近くに見られるオオアオイトトンボの産卵も数多くなってきました。
画像/オオアオイトトンボ連産

ベニトンボも「普通」に飛んでいます。
画像/ベニトンボ♂画像/アキアカネ連結産卵
ベニトンボ♂アキアカネ連結産卵


そろそろ、ヒメアカネの産卵を片付けなければなりません。土佐清水のミヤマアカネも…

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by 杉村光俊  at 18:05 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

60種目を確認

画像/キトンボ♂out 画像/キトンボ♂
11日、キトンボの♂2頭が山から下りてきました。さっそく撮影を、とハナショウブ池の縁を歩いていたところ、右手の池田川を産卵場所求め上流に向かい水面スレスレに高速飛翔するオナガサナエ♀を発見。どこかで翅を休めていないかと、しばし飛び去った付近を捜してみましたが、残念ながら再発見には至りませんでした。ということで、黙認のみながら、トンボ王国のトンボ記録種は今年もめでたく60種の大台に乗せることができました。


画像/ミゾソバ 画像/ミゾソバ2
ミゾソバの花が水際を一層鮮やかに彩り、赤トンボたちの活動も本格化してきた一方で、ベニトンボも当たり前のように居座っています。11日朝には、単独産卵も観察しました。
画像/マイコアカネ♂ 画像/ベニトンボ♂

画像/カキツバタ 画像/カキツバタ2 画像/アサザ
四季咲きカキツバタとアサザがまた、ポツポツ開花しています。温暖化の影響からか、まだ本当の爽やかな秋晴れは訪れていないものの、スタッフによるトンボ池の整備作業がはじまりました。手始めは、あきついお四万十川学遊館裏トンボ池のヒメガマ間引きです。
画像/ヒメガマ抜き
画像/ハギハギ
画像/ホタルガホタルガ
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by 杉村光俊  at 17:49 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

ミゾソバ満開

画像/ミゾソバ

トンボ池の土手に自生するミゾソバが満開となりました。一部では、あたかもピンクの絨毯を敷き詰めたかのような光景が広がっていて、チョウやハナアブの仲間が多数、吸蜜に訪れています。

画像/アサギマダラ画像/ツマグロヒョウモン♀画像/ツマグロヒョウモン♂
アサギマダラツマグロヒョウモン♀ツマグロヒョウモン♂
画像/ヒメアカタテハ
画像/オオハナアブ
ヒメアカタテハオオハナアブ


この季節の大きな楽しみは、ミゾソバ群落の中で縄張りを守っているマイコアカネを撮影すること。
画像/マイコアカネ♂画像/マイコアカネ♂2
マイコアカネ♂マイコアカネ♂

近くでは、ナツアカネの産卵も見ることができます。オニヤンマやギンヤンマも少しばかり生き残っていて、小形のアカネたちが主役となったトンボ王国で、生き残りのヤンマを見つけると、その大きさにハッとさせられます。
画像/ナツアカネ連結産卵2画像/ナツアカネ連結産卵3画像/ナツアカネ連結産卵1
ナツアカネ連結産卵


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by 杉村光俊  at 18:57 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

オオアオイトトンボ産卵開始

画像/レベル54日はグズつくとの予報。予定されていた、愛媛県宇和島市の子供たちへの自然体験実施が危ぶまれましたが、幸いなことに、日中は薄日が差す絶好のコンディションとなりました。逆に、体験学習対応で、産卵を始めたに違いない赤トンボの観察に出られないストレスに見舞われてしまいました。
画像/オオアオイトトンボ単独産卵
放免となった夕方近く、再び雲行きが怪しくなってきたトンボ王国で、今年初となるオオアオイトトンボの産卵に出合えました。ただ、薄暗くなってからの撮影なので、ピント合わせには一苦労させられました。
画像/オオアオ連結

画像/オオアオイトトンボ連結産卵2

画像/オオアオイトトンボ連結産卵
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by 杉村光俊  at 10:42 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

赤トンボ・シーズン本番

画像/ミゾソバ10月に入り、急に秋めいてきました。夏の間、きっちり刈り残してきたミゾソバが金平糖のようなピンクの花を咲かせ始めています。1日には今年始めてマイコアカネの産卵を観察、ベニコウホネが咲き残る湿地保護区では、ノシメトンボとマユタテアカネに続いてヒメアカネも水辺に戻ってきました。一方で、オニヤンマやエゾトンボなど夏のトンボも、そこそこ残っています。ついでに、ベニトンボのメスも翅を休めていました。
画像/トンボ王国画像/トンボ池10・1トンボ王国
トンボ王国トンボ池
画像/ミゾソバ画像/マイコアカネ連結産卵画像/ベニコウホネ
ミゾソバマイコアカネ連結産卵ベニコウホネ
画像/ノシメトンボ単産画像/ヒメアカネ♂画像/ヒメアカネ♀
ノシメトンボ単独産卵ヒメアカネ♂ヒメアカネ♀
画像/エゾトンボ♂画像/ベニトンボ♀
エゾトンボ♂ベニトンボ♀


画像/アキアカネ交尾全国的に減少が懸念されているアキアカネも、10月1日になってようやく第一陣が四万十川のトンボ池に帰ってきました。30年間以上も観察を続けている中で、最も遅い記録です。以前は、9月中旬を中心に2週間ほど秋雨前線が停滞した後、大陸からの高気圧が張り出し、それと同時にアキアカネを筆頭とする秋の赤トンボたちが大挙して水辺に戻ってきました。言うなれば、秋は「劇的」に訪れていた感があります。それに対して現在は、秋雨が降り続くという状況はほとんど無く、ただ太陽の輝きが弱まっていく中で赤トンボも三々五々水辺に戻ってくる、といった感じでしょうか。赤トンボたちの羽化期間が、温暖化の影響で1980年代より半月ほど前倒しになっていることを考え合わせると、未熟期間がかなり長くなっている訳で、このことも赤トンボの減少に関係があるのかもしれません。

画像/矢ノ川秋は羽根突きのモデル、カトリヤンマの産卵シーズンでもあります。ということで、行き着けの山田にでかけました。さらに減反が進行しており繁殖地は狭まる一方、カトリヤンマの将来にかかる暗雲も一層厚くなっています。
画像/カトリヤンマ♀飛翔画像/カトリヤンマ産卵
カトリヤンマ♀飛翔カトリヤンマ産卵

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by 杉村光俊  at 11:46 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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