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遅ればせながら

と言っても、入梅のことではありません。

去る5月24日のグンバイトンボに続き、6月10日にトンボ王国で新記録種となるムスジイトトンボの♂1頭が確認されました。これでトンボ王国記録種は79となり、いよいよ80種の大台?が目前に迫ってきました。

239A4014トンボ王国産ムスジイトトンボ♂
トンボ王国産ムスジイトトンボ♂

 ただ、今回の発見は実に情けないものでした。11日に実施された、四万十町立小学校ビオトープでのトンボ観察会で、子供たちにオオイトトンボを見せてあげようと思い、通称WWFジャパン池で「それらしき」♂を採集して持参、現場で取り出したところ、トンボ違いに気付いたという次第。
その後、生態写真撮影をと、発見現場周辺を探し回っていますが、まだ2頭目は見つかっていません。

 いつの間にか夏至を迎え、トンボ王国のハンゲショウも見ごろ、トンボも夏バージョンになりつつあります。

239A3759ハンゲショウ2019・6・12トンボ王国ロウ 239A4093ピンク・スイレン池2019・6・15トンボ王国ロウ 239A4283チョウトンボ交尾&♂2019・6・17トンボ王国 239A3736コフキトンボ産卵2019・6・12トンボ王国
 ハンゲショウ      スイレン池       チョウトンボ コフキトンボ産卵

239A3304モノサシトンボ連結産卵2019・6・8トンボ王国 239A3308キイロサナエ♂2019・6・8トンボ王国池田川 239A3134オオヤマトンボ♂探雌飛翔2019・6・6トンボ王国 239A2586コフキヒメイトトンボ交尾&ハナショウブ蕾2019・6・3トンボ王国
 モノサシトンボ産卵  キイロサナエ産卵 オオヤマトンボ♂ コフキヒメイト交尾 

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by 杉村光俊  at 18:53 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

トンボ王国のトンボ78種に

 ハナショウブが見ごろを迎えたトンボ王国。去る5月25日正午前、保護区中央を流れる池田川で探雌飛翔するグンバイトンボ♂1頭を発見、短時間静止したところを数カット撮影した後、正確な記録とするため採集させて頂きました。既知のトンボ王国に一番近い生息地は四万十市旧西土佐村内の四万十川で、車で1時間ほど離れた場所になります。増水等でここからトンボ王国近くの下流まで押し流された幼虫がうまく羽化して飛来した、と考えるのが自然かもしれません。今回の発見は単なる偶産記録…と思っていたところ、6月1日に同じ場所でまた1♂を見つけました。ひょっとすると、すでに池田川で増殖しているのかもしれません。真偽のほどは今後の調査次第ですが、何はともあれ2013年のシコクトゲオトンボ以来、トンボ王国としては78種目の新記録ということになり、1フィールド記録種80がさらに近付いてきました。

   239A2362ハナショウブ2019・6・1トンボ王国  239A2294グンバイトンボ♂探雌飛翔2019・6・1トンボ王国  239A2304グンバイトンボ♂2019・6・1トンボ王国
  ハナショウブ咲くトンボ王国     グンバイトンボ6月2日撮影

 その池田川では多くのトンボ類がパトロールに産卵にと、忙し気に飛び交っています。

239A0897コヤマトンボ産卵2019・5・21トンボ王国 239A1277セスジイトトンボ♂2019・5・24トンボ王国 239A1949ベニイトトンボ♂&コウホネ2019・5・29トンボ王国 239A2372ベニイトトンボ2ペア連結産卵2019・6・1トンボ王国
コヤマトンボ産卵飛翔  セスジイトトンボ♂    ベニイトトンボ♂&連結産卵

239A2284キイトトンボ連結産卵2019・6・1トンボ王国ロウ 239A1952コフキヒメイトトンボ産卵2019・5・29トンボ王国 239A2338ハグロトンボ未成熟♀2019・6・1トンボ王国 239A2352オオシオカラトンボ♂&シオヤトンボ2019・6・1トンボ王国
キイト連結産卵 コフキヒメイト産卵 ハグロ羽化直後♀ オオシオカラ&シオヤ♂

   239A1937キイロサナエ♂2019・5・29トンボ王国  239A1013アオモンイトトンボ同色型♀産卵2019・5・22トンボ王国  239A2313タベサナエ産卵2019・6・1トンボ王国
    キイロサナエ♂     アオモンイト同色♀産卵   タベサナエ産卵

その他、周辺のトンボたちです。

239A2422チョウトンボ未成熟♀2019・6・2 239A0851シオヤトンボ交尾2019・5・21トンボ王国 239A2325サラサヤンマ♂なわばり飛翔2019・6・1トンボ王国 239A2162ニホンカナヘビ2019・5・31トンボ王国
 チョウトンボ未成熟♀ シオヤトンボ交尾  サラサヤンマ♂ ニホンカナヘビ

 新しいガイドブック製作のため、日高村でアオヤンマの産卵を探していますが、広すぎてなかなかです。

   239A1138アオヤンマ♂捕食(シオカラトンボ羽化直後♂) 2019・5・23日高村小鹿児日下川調整池  239A2100アオヤンマ交尾2019・5・30日高村小鹿児  239A2091アキアカネ未成熟♀2019・5・30日高村小鹿児
  アオヤンマ♂捕食(シオカラ♂)  同 交尾      アキアカネ未成熟♀

 6月はトンボ愛好家待望のミナミヤンマ・シーズン。ところが、温暖化に伴う気象変化と中山間地の荒廃が深刻化している当地方の渓流は荒れ放題。お陰で、ミナミヤンマどころか、ヤマサナエすら減少の一途。濃条翅♀の主産地足摺岬も、いついなくなってもおかしくないほどの減りようです。特に、10年ほど前には1日20個ほどの羽化殻を見つけられた西側の渓流は今シーズン、ただの1個も見つけられませんでした。

239A2211ミナミヤンマ♂羽化2019・6・1土佐清水市足摺半島 239A1839ミナミヤンマ♂羽化2019・5・29土佐清水市足摺半島 239A1904ミナミヤンマ♂処女飛行2019・5・29足摺岬 239A2273ミナミヤンマ淡条翅型未熟♀休止2019・6・1土佐清水市足摺半島
     ミナミヤンマ♂羽化~処女飛行            同 淡条翅型♀休止

 トンボ王国周辺の水辺では、シコクトゲオやコヤマトンボなどがよく目につきます。

   239A1221シコクトゲオトンボ♂2019・5・24四万十市大名鹿道端  239A1807コヤマトンボ♂なわばりり飛翔2019・5・28四万十市具同中組相ノ沢  239A1316アオサナエ産卵2019・5・24四万十市口鴨川
    シコクトゲオトンボ♂   コヤマトンボ♂       アオサナエ産卵

 5月下旬某日、晴れの日を狙って広島県尾道市方面に遠征、久しぶりにムカシヤンマの産卵が撮影できました。ただ、アオハダトンボはまだ未成熟でした。

   239A1476ムカシヤンマ産卵2019・5尾道市  239A1442クロスジギンヤンマ♂探雌飛翔2019・5尾道市  239A1520ハッチョウトンボ♂2019・5尾道市
    ムカシヤンマ産卵    クロスジギンヤンマ♂   ハッチョウトンボ♂

   239A1566アオハダトンボ半成熟♂2016・5広島県世羅町  239A1547アオハダトンボ半成熟♀2016・5広島県 世羅町  239A1596ニホンカワトンボ橙色翅型♂2016・5広島県世羅町
  アオハダトンボ半成熟♂   同 半成熟♀    ニホンカワトンボ橙色翅♂

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by 杉村光俊  at 17:55 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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