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黄昏飛翔始まる

 ヤブカンゾウが咲き始めたトンボ王国。

239A6790ヤブカンゾウ2018・6・26トンボ王国 239A5928ピンク・スイレン池2018・6・21トンボ王国 239A6114ネムノキ2018・6・21トンボ王国(白ヶ谷)ロウ 239A6912ハス2018・6・27トンボ王国あきついお
 ヤブカンゾウ      スイレン池        ネムノキ        ハス

 21日になって、ようやく羽化後のアキアカネに出合えました。モートンイトトンボは今年の見納めが近付いているようです。多産していた頃には8月上旬まで普通に見られたものでしたが…

   239A5942アキアカネ未熟♂2018・6・21トンボ王国  239A5956チョウトンボ♂羽化2018・6・21トンボ王国(右手湿地保護区)  239A6120モートンイトトンボ♀2018・6・21トンボ王国(白ヶ谷)
    アキアカネ未熟♂    チョウトンボ♂       モートンイトトンボ♀

蒸し暑くなってきて、夕暮れ空でヤンマが高空ショーを見せてくれるようになってきました。昆虫レストランも少しずつ賑わってきています。

   239A6898ヤブヤンマ黄昏飛翔2018・6・26トンボ王国  239A7120マルタンヤンマ♀黄昏飛翔2018・6・28  239A6218カナブンほか2018・6・23トンボ王国・右手湿地保護区
    ヤブヤンマ♂       マルタンヤンマ♀      カナブンほか

 この季節の主役は、何といってもミナミヤンマ。ただ、昨シーズンは4回中3回巡り合えた足摺岬での産卵現場でしたが、今シーズンは6回中で一度も遭遇できていません。最大の原因は、もちろん個体数の減少。自然放置に加え、温暖化による降雨形態の変化が、足摺半島の渓流域における生態系を荒廃させているようです。土佐市の多産地では、今月13日にマーキングした未熟♂が6月25日にはすっかり成熟していたほか、まだ若い♀の姿も見受けられました。

   239A6953ミナミヤンマ♂探雌飛翔2018・6・27土佐清水市足摺岬  239A6596ミナミヤンマ・マーキング♂2018・6・25土佐市  239A6637ミナミヤンマ無条翅型未熟♀2018・6・25土佐市
  ミナミヤンマ♂探雌飛翔    同 マーキング♂     同未熟♀   

 ミナミヤンマは近年さっぱりの日高村ですが、去る4月21日にオオイトトンボ専用池としてリフォームした小鹿児日下川調整池東側のビオトープは順調で、6月13日には複数の♂に交じって生殖活動するカップルの姿も確認できました。同所での本種観察がぐんと容易くなったことは間違いなさそうです。

   239A6653オオイトトンボ・ビオトープ2018・6・25日高村小鹿児日下川調整池  239A6660オオイトトンボ交尾2018・6・25日高村小鹿児日下川調整池  239A6658オオイトトンボ交尾2018・6・25日高村小鹿児日下川調整池
          オオイトトンボ・ビオトープ&オオイトトンボ交尾

 四万十川トンボ池では、今年羽化したアオイトトンボたちの一部が薄暗いやぶの中で静かに秋の訪れを待っています。ただ多分、それまでに梅雨末期もしくは台風の襲来による豪雨で一帯は水没してしまうはずなので、それまでに近くの山林に移動しておいたた方が身のためだとは思うのですが…

239A6420アオイトトンボ半成熟♂2018・5・24四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A6436アオイトトンボ半成熟2♂2018・5・24四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A6782アオイトトンボ半成熟♀2018・6・26四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A6357アジアイトトンボ交尾2018・5・24四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
   アオイトトンボ半成熟♂     同 半成熟♀      アジアイトトンボ交尾

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by 杉村光俊  at 12:11 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

ミナミヤンマ・シーズン真っ只中

 アジサイ咲くトンボ王国。春のトンボはすっかり姿を消してしまいました。

239A5538アジサイ2018・6・18トンボ王国 239A4803モノサシトンボ♂&アジサイ2018・6・11トンボ王国ロウ 239A4768黄スイレン池2018・6・11トンボ王国 239A5203ハンゲショウ2018・6・15トンボ王国
 アジサイ      モノサイトンボ♂  スイレン池     ハンゲショウ

 今は秋の赤トンボが羽化してくる季節のはずですが、トンボ王国内ではまだ1頭の赤トンボも確認できていません。もっとも、この時期のトンボ撮りはトンボ王国外に出ることが多いこともありますが。

239A4830キイロサナエ♂2018・6・11トンボ王国 239A4833キイロサナエ間歇打水産卵2018・7・11トンボ王国 239A4983キイロサナエ産卵2018・6・12トンボ王国 239A4659ヤマトシジミ交尾2018・6・9トンボ王国
 キイロサナエ♂           同 間歇打水産卵      ヤマトシジミ交尾

239A5603コフキヒメイトトンボ交尾(♂未熟)2018・6・18トンボ王国 239A5624コフキヒメイトトンボ交尾2018・6・18トンボ王国 239A5611コフキヒメイトトンボ♀補殺(クモ)2018・6・18トンボ王国 239A5559アガパンサス2018・6・18トンボ王国
   コフキヒメイトトンボ交尾(左・未熟♂)   同 ♀捕殺(クモ)  アガパンサス

   239A5532ベニトンボ未熟♂2018・6・18トンボ王国  239A4817チョウトンボ奇形未熟♂2018・6・11トンボ王国  239A4832コフキトンボ♀2018・6・11トンボ王国
   ベニトンボ未熟♂捕食  チョウトンボ羽化直後♂   コフキトンボ♀ 

 遅れたといえば、例年4月上~中旬に飛来してくるウスバキトンボが、今月11になってやっと市内の海岸に飛来してきました。10数頭の群れでしたが、全て羽化数日後と思われる未熟個体ばかりだったので、九州など、割と近場からの飛来かもしれません。

   239A4878ウスバキトンボ未熟♂摂食飛翔2018・6・11四万十市大名鹿  239A4881ウスバキトンボ未熟♂摂食飛翔2018・6・11四万十市大名鹿  239A4871ウスバキトンボ未熟♀摂食飛翔2018・6・11四万十市大名鹿
        ウスバキトンボ未熟♂摂食飛翔       同 ♀摂食飛翔

 6月は「トンボ愛好家垂涎の的」とも形容される、ミナミヤンマのシーズンです。トンボ王国外での調査が多いのは、ミナミヤンマの尻を追いかけているためです。もちろん、トンボそのものだけではなく、環境調査も怠っていません。
近年、ミナミヤンマを含め、小型のサナエトンボなど、主に小規模な渓流に生息するトンボ類が激減しています。山間地の水田放棄による、水域の保水機能と浄化機能低下に加え、温暖化に起因する降雨形態の変化、つまり、長期間の渇水で小渓流が長期間沢涸れに見舞われることが、数年間の水中生活を過ごさなければならない、これらの幼虫生存を困難なものとしているのでしょう。もちろん、これらの食餌となる小動物減少も致命的です。
実は、無条翅型ミナミヤンマの産地として知られている日高村渋川トンボ公園では、数年前から突如として激減しました。同地ではムカシトンボを除き、ミヤマカワトンボやヤマサナエなど大半の流水性トンボが減少しており、その原因究明が急がれます。
ところが、その裏側に当たる土佐市の渓流には、今シーズンも多くの個体が乱舞しています。羽化殻も多く、この渓流で生育していることは明らかです。
ただ、これらの個体が裏側、つまり日高村の産地を行き来している可能性も否定できません。
そこで、その確認を行うべく、ネーチャーフォト研究会有志2名のご協力も得て、去る13日と16日の2回、計約110頭の後翅にマーキングを実施しました。
つきましては、日高村でこのような個体を見かけた方は、ぜひ当会までお知らせ下さるようお願い致します。

239A5309ミナミヤンマ無条翅型♂♀摂食群飛2018・6・16土佐市神谷軽 239A5330ミナミヤンマ無条翅型♀摂食飛翔2018・6・16土佐市 239A5311ミナミヤンマ無条翅型マーキング♀摂食飛翔2018・6・16土佐市 239A5338ミナミヤンマ無条翅型♂休止2018・6・16土佐市
無条翅型♂♀摂食群飛  同 ♀          同 マーキング♀  同 ♂休止

239A5217アサヒナカワトンボ無色翅型♂2018・6・15土佐清水市足摺岬 239A5352ヤマサナエ♀摂食群飛2018・6・16土佐市 239A5495ミヤマカワトンボ♀羽化2018・6・18四万十市大用白皇川 239A5223サワガニ2018・6・15土佐清水市足摺岬ロウ
アサヒナカワ無色翅♂ ヤマサナエ♀  ミヤマカワ♀羽化  サワガニ


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by 杉村光俊  at 13:52 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

梅雨空の下

 ハナショウブが散り、ハンゲショウの葉が色付いてきたトンボ王国。

239A4318ハナショウブ2018・6・7トンボ王国 239A3372ハナショウブ2018・6・1トンボ王国 239A3369ハナショウブ2018・6・1トンボ王国 239A2981シオヤトンボ♂&ハナショウブ2018・5・30トンボ王国
             在りし日のハナショウブ&シオヤトンボ

239A4276ベニイトトンボ♂&ハンゲショウ2018・6・7トンボ王国ロウ 239A4269ジュンサイ2018・6・6トンボ王国 239A4057キイトトンボ♂捕食2018・6・4トンボ王国(右手湿地保護区) 239A4266チョウトンボ未熟♂2018・6・6トンボ王国
ハンゲショウ&ベニイトトンボ ジュンサイ キイト♂捕食 チョウトンボ羽化後♂

 イトトンボ達は小雨の中でも飛び回っています。

239A4323コフキヒメイトトンボ交尾2018・6・7トンボ王国 239A4292コフキヒメイトトンボ♂争い2018・6・7トンボ王国 239A4307コフキヒメイトトンボ♂&タン・クワン2018・6・7トンボ王国 239A4281コフキヒメイトトンボ白粉♀2018・6・7トンボ王国
コフキヒメイトトンボ交尾   同 ♂争い     同 ♂    同 白粉♀

   239A3048セスジイトトンボ交尾2018・5・30トンボ王国  239A3051セスジイトトンボ連結産卵2018・5・30トンボ王国  239A3053セスジイトトンボ連結潜水産卵2018・5・30トンボ王国
   セスジイトトンボ交尾    同 連結産卵       同 連結潜水産卵

239A4183モノサシトンボ連結産卵2018・6・5トンボ王国 239A4188モノサシトンボ連結産卵2018・6・5トンボ王国 239A4314オオヤマトンボ♂探雌パトロール飛翔2018・6・7トンボ王国 239A4104ショウジョウトンボ♂2018・6・5トンボ王国
   モノサシトンボ連結産卵    オオヤマトンボ♂    ショウジョウトンボ♂

 四国南部ではミナミヤンマがほぼ出揃った感じですが、撮影ポイントが減って苦心惨憺です。

239A3300ミナミヤンマ濃条翅型未熟♀摂食飛翔2018・6・1土佐清水市足摺半島 239A3987ミナミヤンマ半成熟♂摂食飛翔2018・6・4土佐清水市足摺半島桃ノ木谷 239A3857ヒメサナエ♂2018・8・3黒潮町大方蜷川矢野川 239A3879ヒメサナエ♂2018・8・3黒潮町大方蜷川矢野川
 ミナミヤンマ♀     同 ♂             ヒメサナエ♂

 市内の小流ではシコクトゲオが最盛期を迎えています。

239A4044シコクトゲオトンボ♂&ドクダミ2018・6・4四万十市大名鹿道端 239A4014シコクトゲオトンボ交尾2018・6・4四万十市大名鹿道端 239A4027シコクトゲオトンボ遊離性静止産卵2018・6・4四万十市大名鹿道端 239A4035シコクトゲオトンボ産卵2018・6・4四万十市大名鹿道端
シコクトゲオトンボ♂    同 交尾           同 産卵

 去る2日、今シーズン2度目の尾道周辺調査に出かけました。好天だったものの、お目当てのムカシヤンマはシーズン末期のようで振るいませんでしたが、少数ながらもアオハダはっ昨年に続き産卵シーンを押さえることができました。

239A3582ムカシヤンマ♂2018・6・2広島県世羅町 239A3608ムカシヤンマ♂捕食2018・6・2広島県世羅町 239A3573ムカシヤンマ瀕死♀2018・6・2広島県尾道市 239A3555サラサヤンマ♂探雌飛翔2018・6・2広島県尾道市
 ムカシヤンマ♂    同 ♂捕食   同 産卵後♀     サラサヤンマ♂

239A3498ハッチョウトンボ未熟♂2018・6・2広島県尾道市 239A3503ハッチョウトンボ♂2018・6・2広島県尾道市 239A3512ハッチョウトンボ未熟♀2018・6・2広島県尾道市 239A3531シオヤトンボ♂2018・6・2広島県尾道市
ハッチョウトンボ未熟♂ 同 成熟♂  同 未熟♀      シオヤトンボ♂

   239A3702アオハダトンボ♂探雌飛翔2018・6・2広島県世羅町  239A3628アオハダトンボ産卵警護2018・6・2広島県世羅町  239A3768アオハダトンボ半潜水産卵2018・6・2広島県世羅町
  アオハダトンボ♂探雌飛翔  同 ♀(左)♂(右)    同 産卵

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by 杉村光俊  at 18:24 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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