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春の息吹

 待ち遠しい、春探しをしてみました。
トンボ王国では、いつの間にかヤブツバキが満開状態になっていました。キツネノボタンやサギゴケなども、ポツポツと咲き続けているほか、成虫越冬の昆虫たちも、時々姿を見せてくれています。

_MG_9623ヤブツバキ2012・1・.gif _MG_9629ヤブツバキ2012・1・.gif _MG_9599オオジシバリ2012・1.gif _MG_9638キツネノボタン2012.gif
          ヤブツバキ          オオジシバリ  キツネノボタン

_MG_9631サギゴケ2012・1・23.gif _MG_9605タネツケバナ2012・1.gif _MG_9659フジツツジ2012・1・ _MG_9618キヌヤナギ2012・1・.gif 
 サギゴケ       タネツケバナ   フジツツジ       キヌヤナギ

_MG_9615オオミノガ2012・1・.gif _MG_9558キチョウ2012・1・22.gif _MG_9611ナナホシテントウ201.gif _MG_9647ツチイナゴ2012・1・.gif
オオミノガ   キチョウ        ナナホシテントウ    ツチイナゴ 

ここに来て、山中のエサが少なくなったのか、イノシシがスイレン池の土手を掘り返し始めました。被害が少ないうちにということで、急遽その補修と柵作りにかかっています。

   _MG_9661池田川2012・1・23ト.gif _MG_9655イノシシ荒らし2012.gif  _MG_9656イノシシ荒らし2012.gif
    冬枯れのトンボ王国        イノシシが掘り返した土手
   
 ヨウジウオ類のエサ採りで佐田の四万十川にでかけたところ、菜の花(セイヨウアブラナ)やオオイヌノフグリ、オランダミミナグサなども咲き始めており、トンボ王国よりも春めいてきているようでした。お天気が良かったので、再度ベニトンボ池の中をのぞいてみました。深みに潜んでいるコイやギンブナの姿を、前回よりはっきり捉えることができました。

_MG_9670セイヨウアブラナ201.gif _MG_9682オオイヌノフグリ201.gif _MG_9681オランダミミナグサ2.gif _MG_9710コイほか2012・1・23.gif
 佐田の沈下橋     オオイヌノフグリ  オランダミミナグサ  コイとギンブナ 

 ホームページの改定作業も継続中です。今年に入ってから「トンボ王国カレンダー」と、「さかな館の見どころ」を追加しています。さらに「こだわりのトンボさがし」というコーナーも新設することとし、その第1回はムカシトンボにしました。その準備でムカシトンボ幼虫の捕食シーンを撮影してみました。近日中に全編公開の運びとなります。

   _MG_9567ムカシトンボ終齢-1.gif  _MG_9568ムカシトンボ終齢-1.gif  _MG_9570ムカシトンボ終齢-1.gif
  獲物を狙うムカシトンボ幼虫   捕捉の瞬間      捕食中
   
 26日朝のトンボ王国はうっすら雪化粧、この寒波が過ぎれば春の訪れがスピードアップしそうです。 

   _MG_9772積雪2012・1・16トン.gif  _MG_9775積雪2012・1・16トン.gif  _MG_9778積雪2012・1・16トン.gif  

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by 杉村光俊  at 13:26 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

春さがし始まる

 案の定、12日を最後に赤トンボの姿が失せてしまいました。
というわけで、これからは2012年のシーズン開幕に向け準備を進めていかなければなりません。
トンボ王国の整備作業は、ヤゴ展に参加してもらったキイロサナエやコシボソヤンマたちの帰還に当たり、快適環境で過ごしてもらおうと、急遽、池田川の大掃除を行いました。

   _MG_9260池田川整備2012・1・.gif  _MG_9261池田川整備2012・1・.gif  _MG_9262池田川整備2012・1・.gif
    掃除前の池田川              掃除中の風景

 昨年末からの作業で水面が広がった2ヶ所の湿地保護区では、ニホンアカガエルとヤマアカガエルの産卵が始まっています。

_MG_9382ニホンアカガエル卵.gif _MG_9398ヤマアカガエル交尾2.gif _MG_9379ダイサギ2012・1・17.gif _MG_9171ヤクシソウ2012・1・.gif
ニホンアカガエル卵塊   ヤマアカガエル     いつものダイサギ  ヤクシソウ

 シコクトゲオトンボ生息地ではサツマイナモリの純白の花が目立ち始めていて、春の足音が聞こえ始めた…と思っていたら、佐田の四万十川ではヨメナの花が咲き残っていたりして、?な気分になりました。このところの少雨で水量の減ったベニトンボ池の中をのぞいてみたところ、深みではコイとフナが、浅瀬にはヤリタナゴが群れていました。

  _MG_9399サツマイナモリ2012.gif  _MG_9401サツマイナモリ2012.gif   _MG_9407ヤリタナゴほか生息.gif  _MG_9269ヨメナ2012・1・15四.gif
   四万十市 森沢  サツマイナモリ    佐田 四万十川     ヨメナ

   _MG_9434コイほか2012・1・20.gif  _MG_9443ヤリタナゴ2012・1・.gif  _MG_9448ヤリタナゴ2012・1・.gif
    コイほか                    ヤリタナゴ


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by 杉村光俊  at 11:12 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

シーズン終了?

4強のうち、アキアカネを除く3種が10日越えを果たしたものの、キトンボ♂2頭が11日、ヒメアカネ♂1頭とマユタテアカネ♂2頭が12日を最後に消息不明となっています。やはり、夜間の冷え込みがご老体に響いたのではないかと案じられるところですが、明日からが曇り空が続きそうな予報なので、このまま2011年のトンボ・シーズン閉幕の公算大です。

         _MG_8972キトンボ♂2012・1・.gif   _MG_8977キトンボ♂2012・1・.gif
              キトンボ♂(左右とも同個体・11日撮影)

一方、湿地保護区の整備作業は、今シーズンなぜかイノシシの妨害もなく、順調に進んでいます。この調子でいけば、2月からはまた続きのスイレン抜き作業に戻れそうです。
カラカラ天気が続き、行きつけ河川の渇水がさらに進行、大形の魚はいよいよ行き場を失ってきた感じです。
by 杉村光俊  at 17:59 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

4強、穏やかな余生

 4日こそ、小雪舞う寒波に見舞われたものの、9日までは比較的穏やかな晴天が続いています。そんな中、何れも数頭レベルながら、トンボ王国ではアキアカネ(Sympetrum frequens)、マユタテアカネ(Sympetrum eroticum eroticum)、ヒメアカネ(Sympetrum parvulum)、キトンボ(Sympetrum croceolum)の♂が穏やかな余生を過ごしています。ただ、連日の飛翔で翅の破損も目立つようになっており、逆にご長寿記録の更新は難しくなってきているようです。とりあえず、次の関門は10日越えです。

   _MG_8833トンボ池2012・1・9.gif  _MG_8806アキアカネ2012・1・.gif  _MG_8821マユタテアカネ♂201.gif
     トンボ池          アキアカネ♂       マユタテアカネ♂

   _MG_8856ヒメアカネ♂2012・1.gif  _MG_8845キトンボ♂2012・1・.gif  _MG_8843キトンボ♂2012・1・.gif    
    ヒメアカネ♂                 キトンボ♂ (すべて9日撮影)

 ちなみに、コバネイナゴも8日までの生存が確認され、こちらは当地でのご長寿記録更新のようです。春の花は、寒波のスキを狙ってポツポツと開花しています。水鳥たちは、相変わらず小魚をついばんでいます。

   _MG_8576コバネイナゴ♂2012.gif  _MG_8427モンアワフキ2012・1.gif  _MG_8326フジツツジ2012・1・.gif
    コバネイナゴ        モンアワフキ       フジツツジ

   _MG_8455キヌヤナギ2012・1・.gif  _MG_8857ダイサギ+アオサギ20.gif  _MG_8547ダイサギ2012・1・7.gif
    キヌヤナギ         ダイサギとアオサギ    ダイサギ 
   
 作業は湿地保護区の補修が続いていますが、周辺の木々成長に伴う谷川の水量減少を受け、保護区全体に年中水を張り続けることが不可能となってきたため、各土手の下側に水路状の深みを作ることにしました。渇水時でも保護区が完全に干上がらないようにとの狙いです。スイレン抜き以上に、キツい作業かもしれません。ですが、これからの生物保護は「採らなければ、減らない」ではなく、「一種の作物を栽培する」という発想の転換が必要だと思います。そうなれば、環境保全=生態系保全が新たな雇用の場としても成長していくに違いありません。それにはまず、花鳥風月を愛でる日本文化の再構築が求められますが。

    _MG_8414湿地保護区整備2012.gif  _MG_8412湿地保護区整備2012.gif  _MG_8676湿地保護区整備2012.gif
                草刈後              水路作り
  
 最近の少雨で、またいつもの河川が干上がってきました。毎年のことで、魚たちも大変です。

   _MG_8648オイカワほか生息地2.gif  _MG_8642オイカワほか2012・1.gif  _MG_8636ミナミテナガエビ201.gif
    四万十市内川       オイカワほか       ミナミテナガエビ


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by 杉村光俊  at 16:16 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

4強、年越しなる

 2012年が始まりました。
さて、幸いなことに、半ばあきらめていた元旦赤トンボに会うことができました。一面の青空が一転、上空が厚い雲に覆われそうになった午前11時30分過ぎ、僅か15分ほどの間でしたがキトンボ5♂とヒメアカネ3♂の年越しを確認、間もなく一旦曇天になったものの、午後1時過ぎに再び太陽が顔をのぞかせ、さらにアキアカネ2♂の年越しも確認することができました。

   _MG_7897トンボ池2012・1・1.gif  _MG_7988サザンカ2012・1・1.gif  _MG_7981キツネノボタン2012.gif
    元旦のトンボ王国     サザンカ         キツネノボタン

   _MG_7956キトンボ♂2012・1・.gif  _MG_7895ヒメアカネ♂2012・1.gif  _MG_7912アキアカネ♂2012・1.gif
    キトンボ♂         ヒメアカネ♂        アキアカネ♂

 その他、オンブバッタとコバネイナゴの年越し個体も確認。

   _MG_7903オンブバッタ2012・1.gif  _MG_7904コバネイナゴ2012・1.gif  _MG_7968カシラダカ2012・1・.gif
    オンブバッタ        コバネイナゴ        カシラダカ

 翌2日は穏やかな晴天となり、元旦に確認できなかったマユタテアカネ1♂の年越しも確認することができました。アキアカネとヒメアカネの個体数はそれぞれ2~3♂でしたが、キトンボは6♂が健在でした。

   _MG_8097湿地保護区2012・1・.gif  _MG_8091ヒメアカネ♂2012・1.gif  _MG_8085アキアカネ♂2012・1.gif
    湿地保護区        ヒメアカネ♂        アキアカネ♂

          _MG_8104トンボ池2012・1・2.gif    _MG_8068キトンボ2012・1・2.gif 
           2日のトンボ池         キトンボ♂

 さらに3日、曇り勝ちのお天気ながら、正午前後にアキアカネ2~3♂、マユタテアカネ1♂、ヒメアカネ2♂1♀、キトンボ4♂の生存が確認できました。この日はオオジシバリやフジツツジの花で吸蜜するキチョウが複数見られるなど、大雪に見舞われた昨年とは打って変り、実に穏やかな新年となりました。

   _MG_8193マユタテアカネ♂+キ.gif  _MG_8204マユタテアカネ♂201.gif  _MG_8230キトンボ♂2012・1・.gif
   マユタテ♂+キトンボ♂   マユタテアカネ♂      キトンボ♂

          _MG_8220ヒメアカネ♂2012・1.gif   _MG_8216キチョウ+オオジシバ.gif
           ヒメアカネ♂        オオジシバリとキチョウ

 今後の予想ですが、マユタテアカネとヒメアカネは個体数が少ないのと、ハネの痛み具合などからご長寿記録の更新はかなり厳しいように思いますが、キトンボは一見したところまだ無傷の個体も含まれているようなので、ひょっと、といった感じです。もっとも、レコードの更新は28日ということになりますが…
アキアカネの記録更新はまだ微妙なところです。
なお、新年は2日から整備作業を始めています。

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by 杉村光俊  at 10:45 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

赤とんぼまつり

開催趣旨:アキアカネを筆頭に、近年激減著しい秋の赤トンボの仲間。大半の種が水田や灌漑用の溜池や水路などで育ち、日本人の「食」と深い関りがある。改めて、多くの人々に赤トンボと食の安全を考えてもらうきっかけとしたい。



【アカトンボ写真展】

内容:アキアカネなどアカトンボ属を中心として、ショウジョウトンボなど四国内に記録がある赤い体色のトンボ26種+ハイブリッド2種の生態写真64点を展示。
期間:2024年9月21日(土)2025年2月2日(日)
場所:とんぼ館ロビー

【赤とんぼクイズ】

内容:赤とんぼ写真展のキャプションの中に答えがある、A-4版用紙の3択10問クイズ。希望により有料入館者1名1回挑戦でき、8問以上正解するとナツアカネもしくはヒメアカネを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
クイズ用紙は受付で配布。年間パスポートでの入館者は、期間中8問正解できるまで何度でもチャレンジ可。

【四国の赤とんぼパズル・ゲーム】

内容:四国内で記録されているアカトンボ属17種50枚の2分割パズルを用い、10分間で5種以上完成させると、キトンボを模したミニ・ビーズトンボ・ストラップを進呈。
チャレンジ料1回500円。

【個別観察会】

内容:トンボと自然を考える会員限定。日程・時間調整の上でスタッフが適宜実施している調査・整備作業に同行でき、希望によりトンボ撮影の便宜も図ります。
ご入会は四万十川学遊館受付のほか、ホームページからもお申し込みいただけます。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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