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朧月蛙に濁る水や空

「朧月 蛙に濁る水や空」

朧月蛙に濁る水や空

与謝蕪村の俳句です。

ここでの季語は「朧月」。
春のこの時期に、あたたかくなって水蒸気でぼんやりとした空に輝く月です。
月自体もぼんやりと霞んで見えます。

温かな春らしい空、そして月。
静かな夜・・・だったでしょうね。
池の畔に蛙がいるのでしょうか。
蛙が泳ぐことで、水が濁って見えるのでしょうか。
まぁ、春の夜の穏やかな心象風景が見えるようです。
あるいは、そんな詩的な情景が蕪村の目の前であったのか・・・。

カエル


Tag : 文化多摩武蔵野歴史読書俳句

春眠暁を覚えず

「春眠暁を憶えず」とは春の朝の心地よさを表現する言葉だ。
「春の夜は心地よいため朝になったことに気づかず、思わず眠り込んでしまう」という意味となる。
チャイナの孟浩然(もうこうねん)という詩人による『春暁(しゅんぎょう)』という題名の漢詩の冒頭部分から来ています。

正確には朝方の置きにくさを指しているが、僕は最近夜の12時頃を迎えるととても眠たくなる状態だ。
日頃の睡眠不足がたたっているのだろうか・・・。

コブシ

弱ったことに、このブログの記事を書こうと思うと、眠たくなる
これがまた気持ちが良いのだ。
おかげさまで記事のクオリティが下がる一方で・・・。

というのは冗談です。
睡魔と戦いながら書いていますが、懸命に書いてます。
むしろ、睡魔よりもときに記事ネタがないため書くのに困っているくらいです。
今日なんかはその典型例ですね。

なので、あんまり長々と書かずにこの辺りで退散します。
南無~・゚・(つД`)・゚・

卒業・・・・「タイをはずして」

卒業シーズンということもあり、この曲は如何でしょうか。

「タイをはずして」



杉山清貴の楽曲です。
アルバムは「Realtime To Paradise」でした。
ソロになって2枚目のアルバムだったと思います。
かなりのクオリティのあるアルバムだったとあります。
夏イメージの曲が多いのですが、なぜかシングル収録曲は「最後のholy night」なんですよね。

なお、個人的にはこの曲と、それに続く「思い出のサマードレス」が大好きで、この2曲は立て続けに聴くのがとてもご機嫌でした。
車で走っているときもこの2曲が最高だった。

「タイをはずして」は卒業式のあとのお別れパーティで仲間たちと馬鹿騒ぎし、恋人と分かれて都会で大人になろうとするときを描いています。
夢を胸いっぱいにしまい込んだ高揚感と、同時に青春の思い出とさよならする切なさが混ぜ合ったような、胸の詰まるような曲です。
歌詞のような青春ではなかったのですが、やはりこの曲を聴くとなぜか自分の大学生活なんかが思い出されます。
中身は違っても、切なさや甘酸っぱさは同じですからね・・・。

あぁ、季節はまさに別れと出会いの桜咲く4月ですね・・・。

Tag : 文化

飼い主の重い重い責任とは・・・?

もうじき「小うず」の誕生日・・・。

ボクもだいぶ大きくなって、「うず」がふたたび僕と暮らすようになた歳になっている。
寿命が同じだと仮定すると、「小うず」は「うず」と僕が離ればなれだった時間を一緒に過ごせたことになる。
僕としては喪った時間を埋め合わせたことになる。
「うず」に与えられなかった愛情と時間を「小うず」に与えることによって、僕は少しは心が救われた気になる。

二世画像4

子猫の頃と比べればはやり大きくなったことは間違いないが、猫は歳をとった実感が湧きにくい。
やっぱりモサモサの毛があるためか、皮膚のたるみとかシミみたいなものが見えないからだ。
「小うず」は「うず」みたいに丸々と太っていないから、大きさのせいか、若くも見えてしまう。
一方で、太っていないので栄養が充分なのかどうか心配もする。
結局はいっしょだということなのか・・・。

さて、来月でこの子は8歳になる。
いよいよ健康にもより気を遣わねばならない時期になってくる。
この子はもともと5歳で尿結石をやったので、早々と療法食を与えているが・・・。
獣医さん曰く、療法食を早めに与えたことでより長生きする可能性もあるとのことだが・・・。

念のため、保険に加入した。
十分な医療を与えたいが、それもやはり経済的な裏付けあってのことだ。
8歳というのは保険加入のためのひとつの区切りでもあるようだ。
たいがいの保険会社は7歳までが加入年齢の上限にしている。
ましてや、この子は尿結石があるので、狭き門でもある。

実は昨年一度失敗した。
尿結石が事前申告の対象になっていない保険がひとつだけあったので申し込みをした。
その際に、半年前以内に治療歴などないか告知書に書く欄があって、この子は血尿で一回通院した事を書いた。
僕は猫の血尿くらい大丈夫だろう、と安直な気持ちでいたが、これがダメで特体がついてしまった。
保険料が上乗せされたうえに、保険金額の低減もくらった。
一回この会社は諦めた・・・。

しかし、他の会社では尿結石がかならず告知事項になっているものばかりだ。
早計な僕の過ちに本当に後悔したが、半年以上経ってからもう一回先の会社に申し込みを行った。
むろん、通院歴はない。
過去の記録がその会社に残っていたら、また同じ低減をくらうだろう・・・・そのときは諦めよう。

夜とネコ

しかし、なんとか無事に審査を通ったようで、今度は無事に加入できた。
いやはやよかった。
これも僕の「小うず」への愛情と戦略の勝利だ。

飼い主の責任・・・・。
小さな命を負うことが、飼い主の重い重い責任なのだ。

Tag : ネコねこアメショー

卒業シーズンにはやはり「贈る言葉」

年度末の時期になった。

社会人になるとこの時期は「年度末」であるが、学生の頃のこの時期は「学期末」、そして「卒業シーズン」だった。
こうして考えると、社会人になってかなりの年数を経て今に至っていると思う。
学生であったことなど、遙か昔だ。

僕は昭和生まれだが、いまの学生達から見るとなんと昔のことなんだ、と感じるだろう。
時代は平成から令和へ、つまり昭和という時代はふたつも昔の元号なのだ。

僕が子供だった頃は、おじいちゃん達は「明治」生まれだった。
明治といえば、昭和から大正と遡って2つ前の元号。
つまり僕自身、いまどきの子供から見ると2つも前の元号のときに生まれたおじいちゃんなのだ。

なんて、長生きしたものだなぁ、と思う。
30代、40代の頃はあっという間だった。
その時期は本当に病気と格闘している時期だった。
それでいっぱいいっぱいだったのかもしれない。



さて、昭和の時代のこの時期、卒業シーズンにはこんな歌が流行った。
TBS系列で放映されていた学生ドラマ「3年B組 金八先生」が大ヒットしていたのだ。
その主題歌がこの「贈る言葉」だった。
本当に知らない人はいない、くらい有名なこの曲。
主人公・坂本金八を演じる海援隊の武田鉄矢が唱う名曲である。

懐かしいメロディとともに、歌詞もまた感慨深い。
人と人の繋がりとか、人情のような今の世に希薄になってしまった心が昭和にはあった。
・・・そういうと今の人には馬鹿にされるだろうか。
僕らが知らないだけで、彼らは彼らなりに心を通わせていて、僕らがわからないだけなのかもしれない。

Tag : 文化

本日閉幕!「没後190年木米」

さて、先月に観に行った展覧会ではあるが、前期と後期で展示もかわるため、また行ってきました。

六本木のミッドタウンにあるサントリー美術館で「没後190年木米」です。
本日が最終日ですが、観に行ったのは23日です。

僕はといえばこの日は13時まで仕事で、それ以降はフリーでした。
大江戸線で一本なんですよ。
近いですしね。

六本木ミッドタウン4

このポスターにある絵がどうしても見たかった。
こちら重要文化財で「兎道朝潡図」・・・。
前期には展示されていませんでした。
なのでどうしても・・・結果的にこの絵のためだけに行ったようなものです。

木米の絵は江戸時代の絵画らしく、伝統的な技法で描かれています。
伝統的な山水画の画法です。
いまどきはほとんどお目にかかれませんが、いまどきの水墨画よりもはるかに文化的・歴史的・芸術的に優れていると思います。

この絵って、実は日本の風景から起こしたものらしいです。
兎道(宇治)の朝景色で、画面中央に宇治川が流れ、右に平等院鳳凰堂、左には宇治橋が配置されています。
とても日本の風景には見えませんが、それがまた水墨画らしさです。
それは見る人が見れば、まさしく宇治の風景を想起させるものなのです。

似顔絵で例えれば、写実で描くよりも漫画的に特徴をデフォルメして描くとすぐに誰かわかりますよね。
例えば、ひげの剃り跡と割れた顎を描くと長嶋英雄になったり、顎を長く描くことでアントニオ猪木になったり。
だから、このような絵も恐らくは宇治の当時の風景を知る人には伝わるのでしょう。

この絵は着色していますが、最低限に使用を控えており、もともとの紙の白さが目立って、さわやかですっきりした作品です。

前回の時にも書きましたが、僕は青木木米に対して何か言いがかりを持っているわけではありません。
ですが、陶芸家であることも知らずに、絵画専門ではないことを知りました。
どこにでも人というものいるのだなぁ、と思いしばらく。

六本木ミッドタウン1

Tag : 文化自然美術芸術

桜を愛でるときの作法について・・・

毎年そうなのかわかりませんが、今年は一気にぶわぁって咲いた感じですね。
二分咲き、三分咲きだったのが、一気に半開か全開か?にまで咲きました。

もともと暖かだったのに、開花日から急激に一回冷えましたからね。
咲き始めの時に、冷えて開花がすすみませんでしたから、そのぶん一気に咲きました。

千鳥ヶ淵の桜2

たくさん開き始めますと、桜の木の枝の周囲に花が綿のようにふくらみます。
まるで雲か綿毛のようにふっくらとした桜の花たち。
薄紅色の花がふわふわとしています。

なんかね・・・僕としてはあまりよろしくない。
一年にたった一回の桜の花を見ているのに比較的冷静な感じです。
悪く言えば「無感動」・・・なのでしょうね。

千鳥ヶ淵の桜3

桜の花を見たときくらいは、心豊かに美しさに感動するくらいがよい。
北海道では蝦夷桜を5月のGW位の時期に楽しめます。
そのときの僕は心がやんでいたせいもあってか、桜を見て涙した。

「あぁ、今年もまた見れた」

でも、それって悪くはないかも。
毎年毎年、新しい気持ちで桜を観賞しているってことでしょう。
ただ、周りは心配するかもしれませんね・・・。

ひょっとしたら、今年は三月中に散ってしまうのかも・・・?
尚更のこと、新しい気持ちで桜を見れるようにしたい。

Tag : 文化多摩武蔵野自然

WBCの闘い終えて・・・(その2)

まぁ僕はあのかつての「ドーハの悲劇」とやらのせいで、サッカーには評価は厳しい。
あれはすべてのスポーツからみても、日本代表の酷さを露呈したと思う。
まだ、試合終了のホィッスルが鳴っていないにもかかわらず、代表選手達は全員グラウンドに雑魚寝。
ボールを試合開始位置に持っていったのは相手選手だったようだ。
笛が鳴るまで全力でプレーする。
こんなことは中学生・高校生選手でも知っていることだ。
精神的に未熟であることの証明だったと思う。
Jリーグだの何だと浮かれていたからだ。

それに引き換え、WBC侍ジャパンの凜々しきこと。
準決勝ではメキシコを相手にサヨナラ勝ちをもぎ取った。
決勝では最後まで手を抜かず、開幕エースをクローザーとして起用した。
圧倒的な得点力で勝ち上がってきたアメリカ打撃陣を2点に押さえ込んだ。
素晴らしいではないか。
これから成長して、甲子園やプロ野球を目指す子供達に範を示したと思う。

日本橋クルーズ東京DOME

ところで、相手チームはアメリカのメジャーリーグ選手の有力選手がずらりと並ぶ布陣だった。
それに対して互角以上の闘いをしたジャパン代表は、チーム力も個々人の力もメジャークラスになったということだろうか。
僕らが子供の頃は、「メジャーリーグ」とは呼ばず、「大リーグ」と呼んだ。
漫画「巨人の星」では主人公・星飛雄馬の投げる魔球は「大リーグボール」と名付けられた。
このネーミングはどのような意味を持ったのだろう?
憧れの遠い星、として「大リーグ」と呼んだのか?
それとも、当時からまさしく現在のようなメジャー選手と対等に闘い、勝つことを展望していたのだろうか。

いずれにしても、スポーツ界では世界に進出する若者が激増した。
侍ジャパンはメジャーのスカウトの目にかかった選手も多くなる筈である。

Tag : 文化

WBCの闘い終えて・・・(その1)

WBCが終わった。

日本が決勝でアメリカに3-2で勝利し、14年ぶりの世界一に輝いた。
なかなか盛り上がりのある大会ではなかったか。
近年、スポーツの大イベントとしてはもっとも盛り上がったと思う。

振り返ると、東京オリンピックはこの感染症対策下で無観客という要素にもかかわらず頑張ったとは思う。
しかし、やはりそこは重要なポイントで、なんでも無観客というのは選手の志気やメンタルにも大きな効果がある。
サッカーW杯は、これも期待感のある大会ではあったが、決勝トーナメントではあえなく撃沈。
結局、期待通りの結果は残せなかった。

人工芝

だが、このWBCは日本チームは実力を遺憾なく発揮した。
準決勝のイタリア戦までは相手を寄せ付けないような強さだった。
やっぱり野球は我が国では特別な競技だったのだ。

サッカーは同じ国民的スポーツとはいえ、Jリーグができるまではマイナースポーツだった。
Jリーグができて、ニワカが爆発的に増えたが、次第に再び低調になっていった。
誰もが見るのはW杯のみだ。
よってサッカー人気は野球に比べて薄っぺらと思う。
それだけ野球が長い時間を掛けて、国内で多くの人を惹き付けてきた結果と思う。

< つづく >

Tag : 文化

いにしえの奈良の都と八重桜

「いにしえの奈良の都の八重桜けふ九重に匂ひぬるかな」

小倉百人一首の61番歌として伊勢大輔の詠んだ歌です。
名前から男性のように思ってしまいますが、女性歌人です。
「いせのたいふ」と読みます。

いにしえの奈良の都の八重桜けふ九重に匂ひぬるかな

さて、奈良の都から送られてきた八重桜を伊勢大輔が受け取り、そこで歌を披露するよう言われて詠んだそうです。
九重というのは「宮中」という意味もあるそうです。
そこで見えたのは、いつもと変わらず美しく咲き誇る八重桜だったのでしょうね。

今回は扇面に散らしてみました。
とはいっても料紙に扇形を描いたものですが・・・。

いつもと違って、中央右寄りに雅印(ちょっと隠しています)が押してあります。
これはこの位置で歌の末尾で有ることを示しています。
中央辺りから「いにしへの・・・」と始まっているでしょう。
そして左側まで行ってから、右端(・・・匂ひぬる哉)に戻るように詠むことになります。
これはこういう散らしなのだと思ってください。

さてさて、八重桜だけではなく、ソメイヨシノも山桜も咲く春爛漫ですね・・・。

Tag : 文化多摩武蔵野歴史自然和歌

プロフィール

無心庵ひょっとこ斎

Author:無心庵ひょっとこ斎
郷土と自然とネコをこよなく愛する多摩っこ。

愛猫:
「うず」(十一歳没)
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「小うず」二代目。H27年生。♂
→*「ネコ煩悩」」(↓カテゴリ)

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