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南伊豆のパラダイス・下田

「むさしの散策」のカテゴリーに入れるには、かなり無理が
ありますが、散策というか紀行というか何しろきっかけは
今週の「じゅん散歩」からです。

今週の散歩は静岡県の伊豆。
伊豆というには地域的には限定的です。
月曜日は「河津」、火曜日は下田1、水曜日が「河津七滝」
今日はまた「伊豆急下田」・・・。

なんにしろ、僕は下田にはよく行きました。
河津には、早春に下田に行くと途中で寄り道して見物したり
しました。
河津桜はちょっと色目が濃いめですが、それでもソメイヨシノ
より早く咲くのでちょっと嬉しい。
河津の駅の近くには、川に沿って桜の樹が並んでいて、
とても綺麗です。
下田まで遠いので、途中の休憩にはいいのですが、欠点は
あんまり長居できないことです。

下田は伊豆半島の南の方なので、東京から車で4~5時間。
ハイシーズンには渋滞で酷い。
遠路はるばる到着すると、とっておきの海、ビーチが待って
います。
ここは日本かと思うような美しいビーチ。
冬でもサーファーがぎょうさんいます。

高田さんが立ち寄ったのは、下田の市街。観光名所である
了仙寺・・・ペリーさんが幕府と条約を結んだ地・・・の周辺。
ペリーロードや水路沿いの散策道を訪ねていました。

了仙寺

あの辺りは独特の雰囲気があるんですよ。
なんというか、舶来色があるわけでなく、日本的なんですが
独特の歴史的な意味を持つ感じ。
あの建物の「なまこ壁」が日本的ですが、エキゾチックな情緒
に溢れています。

ペリーロード1

僕が良く泊まったのは、市街地から離れたビーチにあるホテル。
車で下田に到着するとまず市街でお買い物をするので、その
ときに了仙寺あたりも散策しました。
東京でもよく見る郊外型の大型スーパーもありますが、入ると
下田らしい食品も並んでいます。

日本的でありながら、南国風情もあり、歴史的に外国文化も
混ざっています。
ほどよく、いい感じになっていると思います。
観光船もでていてサスケハナ号という蒸気船を模した黒船。
沖でカモメが撒き餌に飛びついてきます。
海中水族館などもあり、やはり海の街です。
やっぱり海が一番の魅力です。

下田のビーチ

街も好きです。
田舎町だけど、ひなびた感じじゃないし、歴史もあって海の幸も
豊富で、とても美味しい。
隠居生活するならこんな所・・・なんて戯言を言いたくなります。

また行きたいなぁ・・・。
山居生活もいいけど、漁村だって絵になりますよね。

Tag : 多摩武蔵野散策

崖線下も花盛り

野川の流れる武蔵野公園です。
すっきりと晴れた訳ではなく、曇りがちで時折日が差す
感じの天気でした。
穏やかな陽気で、もうコートやブルゾンは要りません。
僕もフリースの上着だけ来て訪れました。

はけの道・春1

野川はまだ冬の景色の名残があって、ススキが伸びた
ものが、枯れて立っています。
草も枯れた色をしている部分が残っています。

でもちゃんと春は訪れていました。
コブシは散りかけ、菜の花も咲いて、草花も桜の開花を
待つかのように咲きだしたみたいです。

はけの道・桜

平日なのでか、人はあまりいなくて、ベンチやテーブルの
ある場所でご高齢な方の集団が酒盛り・・・いや花見をし
ていました。
なんだか、いいなぁ。
こんな風に大勢でご年配の方が楽しく飲み食いしている。
野川の向こう岸では、子供の歓声が聞こえる。
どうやら、あっちの方でも花見をしているみたいだ。
子供とお年寄りが明るく暮らせる社会はとてもよい。

国分寺崖線の坂や斜面が迫っているはけの道。
桜はまだ5分咲きくらいだけど、とても綺麗だ。
僕は斜面の上から降りてくるときに、満開の桜が野川の
向こう岸に一面に咲いているのを見下ろす情景を期待し
てここに来た。

満開にはまだ早かったようだ。
でも、散策ができる休日は限られている。
今日見ることができてよかった。

薫風さゆる、三月末。
空気が本当にいい香りを含んでいる気がする。
冬のきりっとしまった空気も嫌いではないが、この時期の
少し緩んだ空気もまたよい。

はけの道・春2

水が湧いて出てくる崖線下。
そこには春の草花が花盛り。
なんだか桃源郷・・・いや桜源郷のようでした。

Tag : 多摩武蔵野散策

きらびやかで野暮ったい武蔵境

中央線が武蔵境~武蔵小金井まで高架線になって久しい
ですが、駅周辺の整備は現在も各駅とも進行中です。
そんな中でJR武蔵境駅周辺はだいぶ整備が進んでいる
ようです。

南口は以前からイトーヨーカドーなどがあって、京王線など
の方面へバス路線も多くロータリーもありました。
だけど北口はガラリと様子が変わりました。

西武線と接続する路線バスも多いので、以前からバス
停車場はありましたが、なんだかロータリーというには
中途半端な拡張道路があっただけでした。
それが、整備によって立派なロータリーになったようです。

武蔵境駅1

見てください。
この煌びやかな駅北口の様子を。
改札口へと続く通路は南北へ跨り、とても便利になりました。
昔は開かずの踏切か、階段を上って跨線橋をえっちらと渡る
しかなかったのに・・・。

この分断は北口と南口の文化を醸成していましたが、これ
からは融合の時代へと。
中央改札口の他に立川方面にも改札ができましたので、
その周辺にも集客施設ができました。

武蔵境駅2

クイーンズ伊勢丹やCoCo一番などの外食店舗。
さらに立川寄りにいけば線路下にずらっと新興の店舗群が
並び始めました。
こっち方面も今後は利便が上がって、住み人も増えて活性
化するんでしょうね。

僕個人としては、昔の武蔵境駅の野暮ったさが懐かしい。
朝の時間にしか開かない北口臨時改札。
そして、なんだか昭和の雰囲気のあった軽食レストラン。
店内で、外の人と駅構内のお客さんがカウンターを挟んで
食事できる不思議なお店。
昭和的なナポリタンとかクリームソーダがメニューにあった。

TVドラマ「特命係長 只野仁」では、毎回出てくる電王堂の
課長さんとホモの部下が武蔵境で「オシャレに」遊んでた
ようです。
それだけ野暮な武蔵境。
野暮ったい駅で懐かしい。
でもスキップ通り商店街はいまだに健在です。
そもそも甲武鉄道開業以来の中央線でもっとも古い歴史を
持つ駅なんですから。(境停車場)

駅舎は綺麗になっても近代化したスマートな街にはなって
欲しくない。
そんな風に勝手に思います。

Tag : 多摩武蔵野散策

おかえりグリグリ

おかえりなさい!

僕がうちに帰ると玄関までお迎え。
いつも、たいがい玄関マットか、ドアのところまで来て
待っています。
他の部屋にいたときも猛ダッシュでお迎え。

可愛い奴だ。
(噛みつかなけりゃ、もっと!)

玄関でかまうと、床に寝転んでバッチいので、撫でたり
してやるのは玄関を上がってから。
床にゴロゴロ寝転んでぽんぽんのポーズ。
可愛い、可愛い。

この子が次にとる行動は、お気に入りの場所へいくこと。
なんと、お恥ずかしい。
僕が膝をついて座っていると、股の間の空間に頭を
突っ込んでグリグリ、グリグリ。
気分よさげにグリグリ鳴きます。

おかえり

ちょうど身体がすっぽりと収まる広さなんですよね。
なんだか満足そうに収まっているので、僕もしばらく
くつろがせてやります。
ひとりぼっちで淋しかったのかなぁ。
・・・なんて普通に思ってしまいますよ。
人の勝手な価値基準で考えますと。

なにはともあれ、可愛いい「小うず」。
もうじき、一歳のお誕生日です。

Tag : ネコアメショーねこ

奥多摩に切り拓いた新たな画境

読みたい本がみつからず、ついつい借りたのが川合玉堂
の本。
図録というほどではありませんが、年代を追って玉堂の
作品が紹介されています。

借りたのは「川合玉堂の世界」(監修・玉堂美術館)です。

B5より大きめでA4より小ぶりなサイズです。
絵画作品を取り扱う本なので、当然写真で作品が載って
います。
本のサイズの分だけ作品画像も小ぶりです。

物足りなくもありますが、こういう場合は絵画作品を距離
をとって鑑賞していると考えればよい。
そうして玉堂の作品を見ると、非常に美しい自然、風景
で、作品全体の構成力が凄いなぁ、と思います。

僕は近代の日本画作品として、川合玉堂の絵柄がとても
好きです。
技術的には横山大観や菱田春草をしのぐ(*)と思います。
やはり、幼少のころから狩野派や円山四条派などを学び
基礎がしっかりとしているからでしょう。
この本でも、玉堂が大観や春草と異なるアプローチで日本
画の近代化を目指してきたとありました。

(*)横山大観と菱田春草を貶めるつもりはありません。
異なる観点で芸術的価値があるという意図です。

やはり古典的、伝統的な皴法や樹法も、極めれば現代風な
写実的表現など及びもつかないと思います。
僕はそれほどに、現代風の日本画や山水画(もどき)が好き
ではありません。

玉堂画は美しすぎて、作品として訴求力が薄れてしまっている
のかもしれません。
それでも、画人の心から日本の原風景であったり、農村や
漁村に住む人々の風俗への愛着はひしひしと伝わってきます。

僕個人としては、そういう点よりもこの画人が戦災を避けて
疎開した奥多摩に、居を置いたこと、それも中央画壇から
距離を敢えておいたこと・・・そういうところに魅力を感じます。
だから、晩年は注文主の意向や画壇の意向を気にせず、
自分の好きに描いたために自由闊達な画境を作り上げた・・・
とこの本では解説しています。

Tag : 文化読書芸術日本画

慈愛の桜咲く美しい國

一分咲きから三分咲きへ・・・。
日増しに春めいてきた気功に合わせるように桜も花開いて
きました。
桜と言えば、こちらのブログ
「さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」」
に思わず涙ぐむような話が書かれてあります。

靖国桜3

昭和天皇が戦後に国内を巡幸されたことについてです。
敗戦後の日本は社会が大混乱しました。
食料や物資は不足し、国土は焼きただれ、負傷した国民や
帰還兵、遺族たち・・・。
茫然自失して、立ちすくむ人だらけだったそうです。
これまでに持っていた価値観は崩れ去り自虐史観により
自信を喪失した国民は秩序を失った社会の中で、その日
その日を生き抜くだけで精一杯でした。

そんなときに昭和天皇は全国を巡幸なされたのです。
国民・臣民を慰め、励まし、日本を立て直す。
昭和天皇の思いと行動により日本は立ち直ったのです。
一体、世界のどこの国に、こんな国家元首がいるでしょうか。

リンク先のブログでも、世界が昭和天皇の御幸に驚嘆した
と書かれてします。
そう、世界では国破れて国外追放にならなかった国家元首
などいません。
それが、日本では天皇が国内を廻って見舞い、国民を
励ましました。
国民は心をひとつにして「天皇陛下、万歳!」と大合唱した
のです。
日本は苛酷なまでに絶望的な国難を、天皇というご存在と
にお力により克服できたのです。

昭和天皇は行く先々で、傷ついた国民や、遺族、戦災孤児
と向かい合いました。
それらのエピソードには深い深い国民への慈愛に溢れてます。

靖国桜2

桜咲き始めるこの時期。
皇居では桜の名所でもある乾通りが一般公開されています。
これも天皇の国民への限りないお優しさです。
・・・吉祥寺の井の頭公園も、上野公園も恩賜公園でした。
僕たちは歴代天皇の深い慈しみの御心で包まれているのです。

Tag : 多摩武蔵野歴史

エコと書道

近年はエコロジーが流行りで、いろんなものがすべて
リサイクルばやりです。
プラスティックや紙、ペットボトル、プリンターのインクリボン
などなど・・・挙げればきりがありません。

とても、いいことだと思います。
使えるものは、繰り返し使うべきだし、資源もモノも大切に
すべきだと思います。
昔からビール瓶や牛乳瓶は回収していたし、お寿司だって
容れ物は出前のにいちゃんが回収していた。

紙だって、再生紙なんてものが以前からありました。
ビジネスマンの必需品の名刺だって、「この紙は再生紙で
できています」なんて刷ってあって、エコをアピール。

そう、紙を粗末に・・・いや。大量に扱うと樹木が伐採されて
地球環境によろしくない。
企業なんかでは、会議や配布資料に大量に紙を消費する。
だから、再生紙を使ったり、印刷済みの紙の裏面を使ったり
そもそも紙を使わない方向にあるようです。

社会がそんな時流にある中で、書道をする人は肩身が狭い
んじゃないでしょうか。
書道は紙を大量に消費します。
しかも、再生紙なんてものではない。
手漉きの上等な紙ばかりです。
初心者は、筆になれるために大量に書き込むので、安い紙
(それでも再生紙より高いです)を大量に消費する。
いや、上級者なんて作品作りのために上等な紙や料紙(加工
紙)まで大量に使いまくり、最終的に作品に仕上げるのは一枚
だけです。
無駄(?)にした紙は一反くらい軽いでしょう。
企業にお勤めの方からすれば、なんてエコじゃない!
なんて叱られそうです。

だけど、コピー機や印刷機でガラガラと大量に印刷するのと
違って、書道家は一枚一枚精魂込めて筆を走らせてます。
高価な紙を使っているのだから、懐だってとても痛い。
でも、そんなことまで理解してくれる人は少ないと思います。

書道人口も減少の一途を辿る・・・。
いまどき、紙に鉛筆・・・いや、万年筆やボールペンだって
博物館入りしそうなご時世だ。
ガラケーやスマホの文字入力機能はどんどん便利に進化
しています。候補の文字が次々表示される。
手書きではありえない便利さだ。
ましてや筆なんて一部の特殊技能を持った人のもの。
書道用の紙も販売は芳しくなくて、紙の製造メーカーが
良質な製造メーカーほど次々と潰れています。

書道教室に通う女性が「いい紙がどんどんなくなっちゃう
から、節約して使わなきゃ・・・」とつぶやいてました。
僕はこりゃいかんと思って、その女性に言いました。
「だめだめ!節約なんかしないで、どんどん使ってどんどん
買わなきゃ。紙屋さんがどんどん潰れちゃうよ!」
そう、いわゆるデフレスパイラルに書道界も突き進んでいく
ようです。
いいものを残すために、大切にするのは勿論ですが、
どんどん消費していかなくてはいけない。
書道界はとことん時代に逆行した世界です。

書道界だけの問題ではないですが、そんな紙・・・和紙を
守ろうと、世界無形文化遺産に登録されました。
なんだか、あれもこれも世界遺産で辟易します。
ユネスコなんかに頼らずとも和紙も富士山も大切にしたい
ものです。

書道屏風

Tag : 文化

(カエルの)楽園はいずこにあるか・・・(2)

百田尚樹さんの最新刊「カエルの楽園」を読んで・・・というより
日頃から感じていることではありますが・・・。
僕としては個人的なジレンマを感じています。

この「カエルの楽園」にでてくる「三戒」とは、争うことを戒めたり
争うための力を放棄することが謳われています。
一見、美しいまでの理想論ですが、実はこれは相手(争う相手)
にとって、得することだらけです。
ですから、物語の中ではカエルの国の外からはとても歓迎され
ています。
そりゃ、そうですよね。
鴨がねぎをしょっているようなものですから・・・。
だから、素晴らしい筈の「三戒」は、他の国では誰も実践しません。

ボクは常日頃から、こういう美しい言葉を好む人たちは疑わしい
目で見ています。
理想や正義に対して努力している人は、むしろ声を挙げたりしな
いで、周りのわけのわからない連中がやたらと声を張り上げて
いるように見えます。

実社会では、暴力反対と言っても抑止力まで否定してはやって
いけません。
犯罪者が多いのは警察がいるからだとか、火事が起こるのは
消防士がいるからだ、と言っているのと同じです。
ちゃんと争うための力や態勢を持っていないと相手は一気に
攻め込んできます。

僕がジレンマを持っているのはこの部分です。
僕はうつ病になってから、何度も何度も置いてけぼりにされた
競争へと遅れを取り戻そうと懸命に努めました。
だけど、一度狂った歯車は簡単にはもとにもどりません。
最後は僕は徒労感を憶えて、争うことを諦めました。
今後は一切、争ったり競ったりはやめよう・・・そう思いました。

以前の僕は結構、怒りっぽくて攻撃的な面もありました。
仕事で相手を困らせたこともあります。
自分なりの正義感、使命感でもあったのですが・・・。

相手を攻撃するのをやめて、柔和に温厚に穏便に・・・。
そのように心がけて振舞っていたのですが、次第に周囲が
何故か僕に攻撃的になってきたのです。
なんだか、役職が上がって張り切っている奴が、僕を攻撃
することでお株を上げようとしているようで・・・。
子供じみているけど、実際幼児心理を持つのは人の性。
つまりは、舐められだしたんでしょうね。

・・・・
争いたくないけど、争わなくてはならない。
そういう社会であることも事実です。
僕はこのジレンマを抱えながら、この本を読みました。
難しいですよね・・・現実社会と向き合うのは。

Tag : 文化読書

ぽかぽか暖かい春

寒かったり、暖かかったりとめまぐるしい季節。
僕たちは外に出ているから日々感じているけど、日がな
家の中にいるこの子たちはどう感じているのだろうか。

外気と違って、一定の気温を保つから環境的には中の方が
厳しくはないと思いますが、それでも春の訪れを感じている
ようです。

春眠猫

だって、ほら。
休みの日にしか気付いてやれないけど、「小うず」も日差し
を求めて居場所を変えていました。
陽光がさす場所に、ゴロリ。
思わず伸びなんかしたりして・・・。

気持ちよさそうですね。
本当にネコって、快適な場所探しの名人です。
ポイントを見つけると目ざとくゴロリ。
毛づくろいしたり、伸びをしたり。

快適な場所でゴロゴロしているのが日課だなんて、羨ましい
限りです。
僕も寝転がってしまえばよかった。
心の持ち方のせいですね。
時間がもったいないと、快適さを二の次にしてしまう。
ネコは快適さに至上の価値を見出しています。

春ですね。
「小うず」も去年の春生まれ。
もうすぎ一歳です。

Tag : ネコアメショーねこ

(カエルの)楽園はいずこにあるか・・・(1)

図書館通いの僕もたまには最新刊が読みたいと、
気軽に読めそうな本を買ってみました。

「カエルの楽園」(百田尚樹著:新潮社)
カエルの楽園

帯に書かれていることが奮ってます。
「これは私の最高傑作だ」(by 百田)

ちょっと大げさでしょう。
「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」をしのぐとは・・・。
気軽に読めます。
肩こりしない程度に・・・。
なんたって、登場人物はカエルですから・・・。

ただし、帯にもありますが「全国民に問う、衝撃の結末」
まぁ、百田尚樹氏を知る人ならば、予想外であることは
ないでしょう。
僕は多くの平和活動をしている市民団体や、これから
選挙権を手にする若い人にもお薦めします。

物語は・・・自分たちを食べてしまう恐ろしいダルマガエルから
逃れるために、住んでいた国を捨てて旅立ったアマガエル
ソクラテスとロベルトが主人公。
旅の途中、恐ろしいマムシやダルマガエル、水のない荒地・・・
苦難の果てに多くの仲間を失って、この世に住みやすいところ
なんてないんだ、と現実を知る。
だが、気力も尽きようとしたところで、二人はナパージュという
国に辿り着く。
その国は意外な方法で平和な楽園を創り出していた。
それは「三戒」という決まり事を守ること・・・。

なんだか、実在のとある国の話のようです。
(いいえ、確信犯ですが・・・)
ナパージュは恐ろしい外敵を迎えるにあたって、この「三戒」
を巡り、大議論が起こります。
登場人物(カエル)の面々がまたいいですね。

口の悪い年寄のカエル、ハンドレッド(笑)。
能弁家で、群衆への影響力の強いデイブレイク(笑)。
ナパージュの東の岩山に住む鷲、スチームボート(直訳?)。
ナパージュを護ろうとするハンニバル三兄弟・・・(陸海空?)。
考えずともみんな誰かをモデルにしていることが判ります。

シリアスなゼロや海賊と違って、寓話的な文章です。
二百五十頁程度なので、呆気ないほど直ぐに読破してしまった。
挿絵に可愛らしいカエルの絵がありますが、これは百田さん
の直筆だそうです。
なかなか味のある絵ですね。

いつも観ている「虎の門ニュース8時入り」というyoutubeの
番組で知りました。
お薦めです。

Tag : 文化読書歴史

プロフィール

無心庵ひょっとこ斎

Author:無心庵ひょっとこ斎
郷土と自然とネコをこよなく愛する多摩っこ。

愛猫:
「うず」(十一歳没)
→*「愛猫思い出」(↓カテゴリ)

「小うず」二代目。H27年生。♂
→*「ネコ煩悩」」(↓カテゴリ)

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