FC東京 S-主なin
FW 大久保嘉人 (川崎フロンターレ)
MF 永井謙佑 (名古屋グランパス)
MF 高萩洋次郎 (FCソウル)
DF 太田宏介 (フィテッセ)
GK 林彰洋 (サガン鳥栖)
GK 大久保択生 (V・ファーレン長崎)
主なout
FW 平山相太 (ベガルタ仙台)
FW ムリキ (ヴァスコ・ダ・ガマ) ・・・ レンタル終了
MF 水沼宏太 (セレッソ大阪) ・・・ 期限付き移籍
MF 羽生直剛 (ジェフ千葉)
MF 高橋秀人 (ヴィッセル神戸)
GK 秋元陽太 (湘南ベルマーレ)
→ 日本代表経験のあるFW大久保(川崎F)、MF永井謙(名古屋)、MF高萩(FCソウル)、DF太田宏(フィテッセ)、GK林彰洋(鳥栖)の5人を獲得したFC東京は大型補強に成功した。J1の18クラブの中でもっとも補強に成功したクラブの1つと言える。とにかく顔ぶれは豪華である。各ポジションにタレント性の高い選手が集まったので「スタメン11人の顔ぶれの豪華さでは鹿島や浦和よりも上」と言っても過言ではないだろう。
FW大久保は「前人未到の5年連続15ゴール以上」を達成できるのか?にも注目が集まるが新天地でどれくらいやれるかは興味深い。モチベーションは相当に高いと思われるので得点王争いに絡んでくる可能性は高い。心配されるのは34歳という年齢。昨シーズンの2ndステージはゴール数が伸び悩んだ。身体能力の高さが大きな武器となる選手なので肉体的に衰えてくるとパフォーマンスの低下に直結しやすい。
キーパーのGK林彰洋(鳥栖)と左SBのDF太田宏(フィテッセ)の加入は心強い。昨シーズンはキーパーと左SBのポジションが弱点になっていたが一転して大きな強みとなる。Jリーグの移籍市場に日本代表クラスのキーパーが流れてくること自体が珍しい。キーパーのポジションは選手寿命が長いのでGK林彰洋は結構な期間、FC東京の正キーパーとして活躍するだろう。彼を獲得できたことが最大の成果と言える。
やや手薄だったボランチはMF高萩(FCソウル)を獲得。「ラストピースは埋まった。」と言えるが、心配されるのは主役になれる選手がたくさん集まった一方でMF高橋秀(→神戸)、MF水沼(→C大阪)、MF羽生(→千葉)というロールプレイヤーが抜けてしまった点。「ハマった時は物凄く強いが脆さも感じられる。」というチームになる可能性がある。スター軍団になったので篠田監督の役割は特に重要になって来る。
川崎フロンターレ A-主なin
MF 家長昭博 (大宮アルディージャ)
MF 阿部浩之 (ガンバ大阪)
MF ハイネル (ポンチ・プレッタ) ・・・ 期限付き移籍
DF 舞行龍ジェームズ (アルビレックス新潟)
主なout
FW 大久保嘉人 (FC東京)
MF 原川力 (サガン鳥栖) ・・・ 期限付き移籍
MF 橋本晃司 (→未定) ・・・ 契約満了
MF 中野嘉大 (ベガルタ仙台) ・・・ 期限付き移籍
DF 小宮山尊信 (横浜FC)
→ 移籍市場の序盤は「FW大久保とFW小林悠のダブル流出」という可能性があったことを考えるとFW小林悠の引き留めに成功したのは大きな成果と言える。鳥栖など他クラブが破格の条件を提示して引き抜きを画策したので川崎FもFW小林悠を引き留めるために相当なお金を使っていると想像できる。フロントとしては想定外の部分もあったと思うがとにもかくにもFW小林悠の流出を阻止できたのは大きい。
また、FW大久保の代役候補としてMF家長(大宮)を獲得できたのも大きい。正式にFC東京への移籍が発表されたのは1月4日(水)だったがかなり早い段階でFC東京への移籍を公言していたのでクラブとしては後釜を探しやすい状況だった。何度も残留交渉を重ねて去就が微妙なままで年末を迎えて年が明けてから移籍を決断されるとフロントは大変である。MF家長であれば十分に穴を埋める働きが出来るだろう。
その他では185センチの長身CBのDF舞行龍ジェームズ(新潟)を獲得できたのも大きな成果と言える。GKチョン・ソンリョンやDFエドゥアルドなどが加入したので2014年や2015年と比べると昨シーズンは全体の守備力が高くなったが本来は中盤の選手であるDF田坂を最終ラインで起用するケースも多かった。自陣での空中戦勝率がJ1で2位となる73.3%を記録したDF舞行龍ジェームズの加入は大きなプラスと言える。
これまでの川崎FにはいなかったタイプのアタッカーなのでMF阿部浩(G大阪)は特にACLの舞台でチームを助けることになるだろう。持ち前のハードワークで攻守に貢献する可能性は高い。一方、不安視されるのはCFの層の薄さである。FW大久保は頑丈な選手だったので欠場した試合はわずかだったがFW小林悠とFW森本は怪我の多い選手である。「FW小林悠が長期離脱しないこと」が最も重要なポイントと言える。
横浜Fマリノス C-主なin
FW ウーゴ・ヴィエイラ (レッドスター)
FW 仲川輝人 (町田ゼルビア) ・・・ レンタルバック
MF 扇原貴宏 (名古屋グランパス)
DF 松原健 (アルビレックス新潟)
DF 山中亮輔 (柏レイソル)
DF 高野遼 (日本体育大) ・・・ 大卒ルーキー
GK 杉本大地 (徳島ヴォルティス)
GK 鈴木彩貴 (ギラヴァンツ北九州)
主なout
FW カイケ (サントス) ・・・ 期限付き移籍
MF 中村俊輔 (ジュビロ磐田)
MF 兵藤慎剛 (コンサドーレ札幌)
DF 小林祐三 (サガン鳥栖) ・・・ 契約満了
GK 榎本哲也 (浦和レッズ)
→ ずっとチームを支えてきたMF中村俊(→磐田)、MF兵藤(→札幌)、DF小林祐(→鳥栖)、GK榎本哲(→浦和)の4人が退団。MF齋藤学の動向も未だにはっきりしないので危機的な状況に陥るかに思えたが、DF中澤やDF栗原やMF中町などの残留が確定したあたりから徐々に流れが変わって来た。アジアチャレンジの初戦のバンコク・ユナイテッド戦はMF中島賢など若手が躍動して3対2で勝利。雰囲気が良くなってきた。
バンコクU戦はMF中島賢とFW富樫が共に1ゴール1アシスト。MF前田直やMF遠藤渓なども存在感を発揮したので攻撃に関してはMF中村俊が抜けた穴を感じさせない戦いぶりだった。ゴタゴタの原因の1つと言われている練習環境の悪さなどが解消されたわけではないので依然として火種を抱えたままの状態であることは間違いないが、一方で攻撃的なポジションは有望な選手をたくさん抱えているのも確かである。
MF中村俊、DF小林祐、GK榎本哲の3人に関しては「別れ方」が宜しくなかった。それもあってクラブ全体のイメージが悪くなってしまった点は大きなマイナスと言えるが、実績のあるFWウーゴ・ヴィエイラ(レッドスター)やMF扇原(名古屋)などを獲得。能力の高い選手を多く獲得できたので世間一般で言われているほど補強は悪くない。過程には問題があったが最終的には上手くまとめることが出来たと言える。
注目が集まるのはやはりFWウーゴ・ヴィエイラになる。とにかく近年の横浜FMは1トップで苦労している。FWマルキーニョスが在籍した2012年と2013年は大きな問題が生じなかったがそれ以外のシーズンはほとんどで苦労している。昨シーズンのFWカイケも相当な期待を受けてチームに加入したがさっぱりだった。近年、自前で獲得した外国人ストライカーがほとんど成功していない点は気になる要素である。
→ 【J1】 2016年-2017年 冬の戦力補強の最終評価 (コンサドーレ札幌・ベガルタ仙台・鹿島アントラーズ編)
→ 【J1】 2016年-2017年 冬の戦力補強の最終評価 (浦和レッズ・大宮アルディージャ・柏レイソル編)
→ 【J1】 2016年-2017年 冬の戦力補強の最終評価 (FC東京・川崎フロンターレ・横浜Fマリノス編)
→ 【J1】 順位予想バトル 2017年版 受付開始 (現時点の参加者:282名)
→ 【J2】 順位予想バトル 2017年版 受付開始 (現時点の参加者:142名)
→ 【J3】 順位予想バトル 2017年版 受付開始 (現時点の参加者:43名)
表1. 戦力評価・・・1月14日(土)の時点 補強の評価・・・1月27日(金)の時点
クラブ名 | 戦力評価 | 補強の評価 |
コンサドーレ札幌 | D+ | ??? |
ベガルタ仙台 | D+ | ??? |
鹿島アントラーズ | S- | ??? |
浦和レッズ | A+ | ??? |
大宮アルディージャ | B+ | ??? |
柏レイソル | B- | ??? |
FC東京 | A- | S- |
川崎フロンターレ | A- | A- |
横浜Fマリノス | C- | C- |
ヴァンフォーレ甲府 | D+ | ??? |
アルビレックス新潟 | C- | ??? |
清水エスパルス | C- | ??? |
ジュビロ磐田 | C- | ??? |
ガンバ大阪 | B- | ??? |
セレッソ大阪 | C+ | ??? |
ヴィッセル神戸 | A- | ??? |
サンフレッチェ広島 | B+ | ??? |
サガン鳥栖 | C+ | ??? |
★ 現在の投票数 → 698票
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