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【Jリーグ】「スタジアム観戦者の平均年齢の高いクラブはどこか？」を調べてみた。～1位はギラヴァンツ北九州、2位はコンサドーレ札幌、4位はアルビレックス新潟～ | | |　

■　平均年齢が最も高かったのはギラヴァンツ北九州

逆に2004年から2015年までの計12年間のホーム戦のスタジアム観戦者の平均年齢が高い方から順番に並べてみると表3のようになる。1位は北九州で43.4歳。2010年にJ2初昇格を果たしたが2010年と2011年は3位、2012年は4位、2013年と2014年は3位ということで5年連続でトップ4に入っている。2017年の春には待望の北九州スタジアムが完成するが「新スタ効果」で若いサポーターが増えることが期待される。

2位は札幌で43.2歳だった。札幌は2006年と2007年と2008年は3連覇を達成。2009年こそ3位だったが、2010年と2011年と2012年と2013年は4年連続で1位だったので、結局、2006年から2013年までの8年間で7回も平均年齢がJリーグで1位だった。札幌は女性サポーターの比率もJリーグの中ではトップクラスだったので「おばちゃん世代のサポーターの多さ」は際立っている。彼女たちがクラブを支えている。

3位は金沢で42.6歳だったが金沢に関しては2015年の数字しかないので何とも言えないところである。調査を実施した日がデイマッチだったのか？ナイトマッチだったのか？で平均年齢は大きく変わってくるし、雨が降っていたのか？晴天だったのか？でも平均年齢は大きく変わってくる。条件によって大きく結果が変わってくるのでこれからの数年のデータを見ないことには傾向ははっきりとは分からないと言える。

4位は新潟で42.1歳だった。新潟も上位の常連になっており、2008年から2015年まで8年連続でトップ3入り。2009年と2015年はリーグ1位だった。札幌などにも同じことが言えるが、「平均年齢が高い。」となるとネガティブに捉えられるケースが多いが、年配の人にも受け入れられていることの1つの証明になる。札幌や新潟のように地域に密着しているクラブの平均年齢は高くなるので決してネガティブな話ではない。

5位は長崎で41.7歳、6位は讃岐で41.3歳、7位は湘南で41.2歳、8位は大分で41.1歳、9位は町田で40.6歳、10位は清水で40.4歳となる。大分も上位の常連になっており、過去12年間で8回もトップ5に入っている。大分も地域に根付いており、地域のお年寄りに愛されているクラブと言えるのではないか。清水は10位となるがすでに触れたとおりで「オリジナル10」の9クラブの中では最も平均年齢の高いクラブとなる。

表3. ホーム戦のスタジアム観戦者の平均年齢 (1位-10位まで)

順位	クラブ名	平均年齢	2004年	2005年	2006年	2007年	2008年	2009年	2010年	2011年	2012年	2013年	2014年	2015年
1	北九州	43.4	-	-	-	-	-	-	42.5	42.6	43.7	43.5	44.7	43.2
2	札幌	43.2	40.0	39.5	41.0	43.3	44.0	41.3	44.3	45.8	45.2	45.8	43.5	44.5
3	金沢	42.6	-	-	-	-	-	-	-	-	-	-	-	42.6
4	新潟	42.1	36.1	36.6	37.0	40.0	42.3	42.0	43.5	45.1	44.8	45.6	45.4	47.1
5	長崎	41.7	-	-	-	-	-	-	-	-	-	40.7	41.7	42.6
6	讃岐	41.3	-	-	-	-	-	-	-	-	-	-	41.8	40.7
7	湘南	41.2	39.4	39.9	40.1	40.9	38.0	39.6	40.5	40.9	42.1	43.0	43.5	46.1
8	大分	41.1	36.4	39.0	40.0	40.5	36.7	36.9	41.6	42.1	45.0	41.5	46.4	46.6
9	町田	40.6	-	-	-	-	-	-	-	-	40.6	-	-	-
10	清水	40.4	40.2	39.9	40.9	40.7	42.4	39.8	40.2	37.5	37.6	40.4	43.6	41.1

■　高齢化が進んでいるのは間違いないが・・・。

11位は富山で40.2歳、12位は愛媛FCで40.0歳だった。ここまでの12クラブは平均年齢が40歳を超えている。富山は2009年にJ2に昇格したが2014年にJ3降格となった。J2に所属したのは合計で6シーズン。J3で2年目のシーズンを戦っているがここまで8勝4敗5分けで5位に付けている。2位の大分との差は「4」。三浦泰年監督の下、悪くない1年を過ごしているがライバルは多い。タフなシーズンになっている。

13位は大宮、14位は熊本、15位は松本山雅となる。大宮はサポーターの高齢化が顕著なクラブの1つである。2004年から2008年までは5年連続で30歳代だったが2009年以降は40歳代が続いており、2009年から2015年までの7年間で5度も「トップ6」に入っており、2014年と2015年は2年連続で5位だった。若いサポーターが多い浦和に対して大宮のサポーターは中堅世代以上の人が多いと考えられる。

16位は徳島で39.8歳、17位は岡山で39.6歳、18位は仙台で39.6歳、19位は栃木SCで39.5歳、20位はFC岐阜で39.3歳となる。Jリーグ全体の平均年齢は38.6歳なのでこのあたりのチームの平均年齢は「Jリーグ平均よりも少しだけ上」となる。仙台は2015年の平均年齢が全体の6番目だったが、平均年齢の推移を見ると「サポーターの高齢化が進んでいるクラブの1つ」と言える。ACLに出場した2013年も10位だった。

ということで平均年齢の高いクラブを1位から20位まで書き出すと以上のようになるがJリーグ全体の平均年齢は上がってきており、単純に「各クラブの平均年齢の平均値」を計算すると2004年は35.1歳だったが2010年は38.6歳になって2015年は41.9歳だった。2010年のみ前年を下回っているが、それ以外の年は全て同じか、それ以上の平均年齢になっているので、サポーターの高齢化は懸念材料と言える。

ただ、すでに触れたとおり、「年配の人をスタジアムに呼び込む。」というのはJリーグにとっては非常に大事なことであり、例えば70代の人を多く集客できるようなると平均年齢はガクッと上がる。幅広い年齢の人にスタジアムに集まってもらえるようになることはクラブにとって理想的な話なので単純に「平均年齢が上がっている。→サポーターが高齢化している。→新規サポーターが減っている。」とは言い切れない。

表4. ホーム戦のスタジアム観戦者の平均年齢 (11位-20位まで)

順位	クラブ名	平均年齢	2004年	2005年	2006年	2007年	2008年	2009年	2010年	2011年	2012年	2013年	2014年	2015年
11	富山	40.2	-	-	-	-	-	38.3	40.3	39.1	40.2	42.3	41.1	-
12	愛媛FC	40.0	-	-	35.5	38.6	40.0	40.1	39.3	40.5	41.3	40.3	43.0	41.3
13	大宮	39.9	36.1	36.0	36.6	38.5	38.8	42.0	40.4	41.2	40.6	40.6	43.7	44.6
14	熊本	39.8	-	-	-	-	41.4	36.5	38.1	36.0	39.4	39.7	43.8	43.7
15	松本山雅	39.8	-	-	-	-	-	-	-	-	39.3	39.4	39.8	40.6
16	徳島	39.8	-	36.9	37.1	34.9	41.1	38.8	39.2	41.6	40.2	43.1	43.2	41.4
17	岡山	39.6	-	-	-	-	-	37.4	37.0	36.9	40.4	41.3	41.2	43.1
18	仙台	39.6	37.0	36.7	38.5	39.2	37.9	41.2	38.4	39.9	39.1	41.5	41.5	44.3
19	栃木SC	39.5	-	-	-	-	-	37.1	38.7	38.3	38.7	39.9	42.1	41.6
20	FC岐阜	39.3	-	-	-	-	38.3	37.2	36.2	39.9	38.3	41.3	40.8	42.7