■ 出だしで躓いたベガルタ仙台J1で苦しんでいるチームの1つがベガルタ仙台である。6年間チームを指揮して、2009年はJ2優勝&J1昇格、2011年はJ1で4位、2012年はJ1で2位、2013年はACL出場と輝かしい功績を残した手倉森監督が勇退して、新しくアーノルド監督を迎え入れたが、リーグ戦は0勝3敗2分けとスタートで躓いた。また、NCの初戦の清水戦(A)も0対4で敗れており、ここまでの公式戦は6試合で2得点で13失点。「失点が多くて、なかなか点も獲れない。」という非常に厳しい状況で3月の戦いを終えることになった。
アーノルド監督は母国のオーストラリアでは上位クラスの実績を持つ監督で、国際経験も豊富だと言われていたが、近年の仙台の躍進を支えた手倉森監督の後任となると、どんな監督でも難しいものである。FC東京のフィッカデンティ監督とは違って、アーノルド監督は自分のやりたいサッカーを積極的に仙台というチームに持ち込もうとはせず、手倉森監督が作ったものを尊重して、マイナーチェンジすることでチームをより良い方向に導こうとしているように見えるが、今のところは結果が出ずに苦労している。
仙台は監督は変わったが、主要メンバーは変わっていない。オフに絶対的な守護神で日本代表クラスの実力を持つGK林卓が抜けた穴を埋めることはできなかったが、それ以外で主力が流出することは無かった。ニュージーランド代表のMFマグリンチィと即戦力SBのDF二見を除くとこれといった補強も出来なかったが、「メンバーが大きく変わらなかった点。」は強みであり、やり方も大きくは変わっていないので、それなりの結果が出てもおかしくは無いが、思い通りに行かないのがサッカーの難しいところである。
新監督の色が感じられたのはサイドハーフで起用されることが多かったMF梁勇基をトップ下に置く「4-2-3-1」を取り入れた点であるが、結局、3戦目のG大阪戦(H)からMF梁勇基をサイドハーフに戻して、5戦目の甲府戦(H)は慣れ親しんだ「4-2-2-2」を採用。ベテランのFW柳沢をスタメンで起用したが、1対1の引き分けに終わった。6節が浦和戦(A)で、7節が横浜FM戦(A)と上位候補とのアウェー戦が続くので、ホームの甲府戦は絶対に勝ち点「3」が必要な試合だったが、1点リードを守り切れなかった。
甲府戦(H)で不運だったのは後半29分のシーンである。ペナルティエリア内でFWウイルソンが仕掛けてファールを受けたかに思えたが、榎本主審は仙台のPKではなくて、FWウイルソンのシミュレーションを宣告した。リプレーで見ると完全に相手の足がかかっているように見えるので、シミュレーションというのはミスジャッジで、「PKが妥当。」と言えるシーンだった。結局、その3分後にDF青山直に同点ゴールを決められたが、仙台にとっては納得しがたいジャッジであり、非常に不運なジャッジだった。
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◆ まとめ #748 苦戦するベガルタ仙台 (2014/4/4)
・出だしで躓いたベガルタ仙台
・不運なシミュレーションの判定
・打てる手は少なめ・・・
→ オーストラリア出身のアーノルド監督を迎えた仙台は開幕5試合を終えて0勝3敗2分けと苦しんでいます。今後、強豪とのアウェー戦が続くことを考えると5節の甲府戦(H)は絶対に勝ち点「3」が必要な試合でしたが、不運な判定にも泣かされて1対1の引き分けに終わりました。いい流れとは言えません。
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