■ 予想外の好スタートJ1は5節を終了したが、4勝1敗で勝ち点「12」の鹿島アントラーズが首位に立っている。大雪の影響で開幕戦が完全アウェーの山梨中銀スタジアムでの試合ではなくて、(どちらかというと鹿島サポーターの方が多くなる)国立競技場で開催されることになって、かつ、セットプレーから4ゴールを奪って4対0と圧勝できたことが大きかった。19ゴールを挙げたエースのFW大迫が移籍して、若手がたくさんスタメンに名を連ねるようになって、不安いっぱいでシーズンに入ったと思うが、開幕戦で勢いに乗ることができた。
期待された新戦力のボランチのMFルイス・アルベルトはまだフィットしていないようで、ベンチスタートが多くなっている。また、シーズン途中に獲得したアタッカーのMFジャイールもチームに貢献できていない。したがって、レギュラーを確保している外国籍選手は1トップのFWダヴィだけであるが、FWダヴィが抜群の存在感を発揮している。カリカリするところが彼の弱点であるが、ここまではゴールやアシストといった目に見える結果が出ていることもあって、非常に落ち着いてプレーできている。
日本人選手では、若手の頑張りが目立っている。ボランチのMF柴崎岳はレギュラーになって何年も経過しているので「若手」と呼ぶことに対しては躊躇する気持ちもあるが、MF柴崎岳と同学年のMF土居がトップ下のポジションを確保し、左サイドハーフは高卒2年目のMF豊川がポジションを奪取し、CBはDF昌子が起用されており、右SBはDF伊東幸がスタメンで起用されている。MF豊川とDF伊東幸の2人は五輪代表にも選出されており、大型CBのDF植田も含めて有望な若手が増えてきて、チームは一気に若返った。
鹿島は常勝チームなので「勝敗はを二の次で、我慢して若手を育てよう。」という空気にはなりにくい。「育てながら勝つ。」というのが理想であるが、J1の戦力は拮抗しているので、鹿島と言えども、「若手を使って、育てながら、タイトルを狙う。」というのは難しくなっている。オリベイラ監督の晩年は世代交代の遅れが指摘されることが多くなって、先行きを危うく感じる時期が長かったが、ジョルジーニョ監督とトニーニョ・セレーゾ監督が上手い具合にやり繰りしたので、健全な状態に戻ってきた。
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◆ まとめ #747 微妙かつ絶妙な鹿島のWボランチの関係 (2014/4/3)
・予想外の好スタート
・重要度が増すベテラン3人
・Wボランチの関係
→ J1では、エースのFW大迫が退団して苦戦が予想されていた鹿島が好スタートを切りました。DF伊東幸、MF豊川、MF土居、DF昌子など若手の頑張りが目立っていますが、MF小笠原、DF青木剛、GK曽ヶ端というベテラントリオの活躍も見逃せないところです。面白いのはMF小笠原とMF柴崎岳というベテランと若手で組むWボランチの関係性です。
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