たしかJリーグ創設の意義の一つに日本代表の強化というのがあったと思うのですが、これはそれとは全くそぐわない話です。いやむしろ逆行しているのかもしれません。世界的に見れば引き分けの美学というものは確実に存在し、代表も守備的戦術を突き詰める必要が有るのかもしれません。
ですから、これはあくまでもJリーグファンとしての、Jリーグのみを対象とした私の意見です。
「4-3-3」、「4-2-3-1」などのフォーメーションの話はよく読ませて頂きますし、とても参考になるのですが、個人的な極論として畢竟(ひっきょう)サッカーとは一人足りないスポーツだと思っています。守備に人を揃えれば、攻撃に一人足りない。攻撃に人をかければ守備に一人足りない。その足りない部分をどう補うか、そこが戦術の肝になるわけです。
そうした場合、やはり先に失点したくはないので、守備を整えるところから入る。攻撃の枚数は少ない。前半スコアレスで問題なし。もちろんすべてのチームがそうだというわけではありませんが、結構な数のチームがそういう固定観念に縛られているのではないでしょうか?先制攻撃で相手をぶちのめし戦意を喪失させる、そんな戦いをするチームは少ないように思います。