■ J1の第18節J1の第18節。4勝5敗8分けで勝ち点「20」のコンサドーレ札幌はホームの札幌ドームでガンバ大阪と対戦した。G大阪は4勝7敗5分けで勝ち点「17」。札幌は3連敗中、G大阪も3連敗中。ともに苦しいシーズンになっている。守備が崩壊している札幌はここ5試合で計20失点。2012年の22節~26節の5試合で計21失点しているが「これに次ぐクラブワースト2位」となる。15位のG大阪は残留争いに巻き込まれつつある。
ホームの札幌は「3-1-4-2」。GK菅野。DF田中駿、岡村大、福森晃。MF荒野、金子拓、菅大輝、駒井、青木亮。FWガブリエル・シャビエル、興梠。出場停止明けのFWガブリエル・シャビエルが2トップの一角で起用された。天皇杯の2回戦で戦列に復帰したFW興梠と2トップを組む。ここ4試合は200センチのGK中野がスタメンだったが離脱していたGK菅野がようやく戦列に復帰して5試合ぶりのスタメンとなった。
アウェイのG大阪は「4-2-3-1」。GK東口。DF高尾、三浦弦、昌子、藤春。MF奧野、ダワン、倉田、石毛、山見。FWパトリック。17節の横浜FM戦(H)の終了間際にレッドカードを受けたDFクォン・ギョンウォンは出場停止。DF三浦弦とDF昌子のCBコンビとなった。横浜FM戦(H)で戦列に復帰したGK東口は2試合連続スタメンとなった。天皇杯の3回戦の大分戦(A)で活躍したFWパトリックがスタメン出場となった。
■ ともに3連敗中。苦しむ両チーム。試合は立ち上がりから札幌ペースで進んでいく。調子が上がらないFWガブリエル・シャビエルがキレのある動きを見せてチャンスに絡んだ。前半20分にFWガブリエル・シャビエルが抜け出してシュートを決めたが残念ながらオフサイドの判定でゴールは認められなかった。劣勢の展開になったG大阪は前半28分にMF山見のパスからトップ下のMF石毛が抜け出してシュートを放ったがGK菅野がしっかりとセーブした。
0対0で迎えた後半開始からG大阪はMF石毛を下げて売り出し中の若手のMF中村仁を投入。U-19日本代表としてモーリス・レベロ・トーナメントに出場したレフティに期待が集まったがいい形でボールを受けるシーンは少なかった。先制ゴールの欲しい札幌は後半6分に右サイドからMF金子拓がクロスを入れると飛び込んできたMF駒井が頭で合わせて先制ゴールを奪った。MF駒井は今シーズン2ゴール目となった。
1点を追うG大阪は後半23分にMF奧野を下げてMF齊藤未を投入。後半39分にはMF山見を下げてMFウェリントン・シルバを投入したが最後までほとんどチャンスを作れなかった。シュート数は札幌が18本だったのに対してG大阪は3本のみ。ここ5試合で計20失点だった札幌の守備を崩すことはできなかった。1対0で勝利した札幌は4試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。敗れたG大阪は泥沼の4連敗となった。
■ さすがのGK菅野孝憲。復帰戦でクリーンシートを達成。ともに3連敗中。重苦しい空気が漂う中での試合になったがホームで札幌が完勝した。ここ5試合で計20失点と守備が崩壊していたが、やはり、GK菅野が戻ってきたのは大きかった。G大阪のシュートは3本のみだったのでGK菅野が活躍する場面は前半28分のMF石毛のシュートを止めたシーンくらいだったがバックパスを処理するときも落ち着いているのでチーム全体も落ち着く。「落ち着き」は大事である。
GK中野は200センチという日本にはこれまでほぼいなかったレベルの長身キーパーなので期待は大きいが、やはり、GK菅野との差は大きい。もちろん、ここ4試合で16失点だったのはGK中野だけの責任ではないがキーパーの選手が自信をもってプレーできないとチーム全体が浮足立ってしまう。サイズのあるキーパーは当然のことながら魅力があるが「総合力ではGK菅野の方がかなり上」と言うしかない。
決勝ゴールを奪ったのはMF駒井だったが168センチながらヘディングでネットを揺らした。ここ5試合の成績は7得点/20失点だったのでそれなりに点は取れているが「チャンスを作りながら仕留められない。」というのはミシャ体制になってからの札幌の継続的な問題である。中盤でプレーするMF駒井、MF青木亮、MF荒野、MF深井一、MF高嶺、MF宮澤裕などが頻繁にゴールに絡めるようになると迫力は増す。
■ 4連敗以上がここ1年ちょっとの間に3回目。敗れたG大阪は4連敗となった。4連敗以上というのはクラブ史上16回目となるがそのほとんどは1993年~1998年の初期の頃である。1999年~2020年までの22年間はただの1度も4連敗以上は無かったが2021年は年間で2回。「21世紀に入ってからの4連敗以上」は3回目となるが全てここ1年ちょっとの間に記録している。これは異常事態と言える。仮に5連敗となると「1998年以来」なので相当に久しぶりになる。
G大阪や神戸や浦和が巻き込まれるなど今シーズンのJ1は残留争いの顔触れが豪華なので例年以上に注目が集まっているが今のG大阪は明るい話題がほとんどない。FW鈴木武蔵とMF食野亮の2人が夏の新戦力候補に挙げられるが前目でプレーする選手にほとんどいい形でボールを供給できないことが大きな問題なので仮にFW鈴木武蔵やMF食野亮が加入したとしても根本的な問題の解決にはならないだろう。
先のとおり、試合を通して3本のシュートしか打てなかったが選手交代は1人ずつで3回だけ。1回目はハーフタイムでの選手交代なので「あと1回(2人まで)」の交代が可能だったが動かなかった。残っていたのはGK加藤大、DF福岡将、DF柳澤亘、FW南野遥の4人だったがこういう展開であってもストライカーのFW南野遥を投入しないのであればわざわざ高校生をトップチームに帯同させている意味は薄れてしまう。
▼ 動画の投稿日 (2022年6月17日)
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