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【横浜FC×札幌】ベテランのGK菅野孝憲。慣れ親しんだ三ツ沢で躍動。 | | |　

■　ついにJ1が再開！！！

約4か月間の中断期間を経てJ1がいよいよ再開した。2007年以来のJ1復帰を果たした横浜FCはホームのニッパツ三ツ沢球技場でコンサドーレ札幌と対戦した。開幕戦はアウェイで神戸と対戦して1対1の引き分け。まずまずのスタートを切った。当分の間、アウェイ戦が続く札幌は開幕戦は三協フロンテア柏スタジアムで柏と対戦して2対4で大敗した。一時は0対4のスコアになったが、その後、2ゴールを返した。

ホームの横浜FCは「3-4-2-1」。GK六反。DF星キョーワァン、田代真、小林友。MF佐藤謙、瀬古樹、マギーニョ、志知、松浦、斉藤光。FW一美。ボランチのMF佐藤謙はプロ10年目にして初のJ1出場を果たした。2011年に大卒で横浜FCに加入してからずっと横浜FCでプレーしている。FW三浦知はベンチ外。MF中村俊とMF松井大はベンチスタートになった。駒澤大出身のDF星キョーワァンはJリーグ初出場になる。

対するアウェイの札幌は「3-4-2-1」。GK菅野。DF進藤、宮澤裕、福森晃。MF荒野、深井一、白井康、菅大輝、鈴木武蔵、チャナティップ。FWジェイ。兵役の問題もあって中断期間中にGKク・ソンユンが退団したのでベテランのGK菅野がスタメンで起用された。36歳になったGK菅野は古巣対決となる。2003年～2007年まで横浜FCの正キーパーとして活躍した。タイ代表のGKカウィンがベンチ入りを果たした。

■　競り合いを制した札幌が初勝利

試合は開始早々の前半3分にMFチャナティップの横パスからMF鈴木武蔵がシュート。最初のシュートはブロックされたがリバウンドを自ら押し込んでアウェイの札幌が先制に成功する。先制した札幌だったがその後は押し込まれる展開になった。前半16分にボランチのMF佐藤謙の縦パスから抜け出したFW一美が落ち着いてキーパーをかわしてゴールゲット。横浜FCが早い段階で1対1の同点に追いついた。

追いついた横浜FCは前半27分にMF瀬古樹、前半38分と前半40分にMF斉藤光がシュートを放ったがGK菅野の好セーブもあって逆転ゴールを奪うことはできない。1対1でハーフタイムに突入する。迎えた後半は一転して札幌ペースとなる。後半8分にはカウンターからMFチャナティップの絶妙なスルーパスを受けたMF鈴木武蔵が決めて勝ち越しに成功する。MF鈴木武蔵はJ1では2試合で3ゴール目となった。

後半21分にもMFチャナティップが抜け出して決定機を作ったがシュートは打たずに横パスを選択。「流し込むだけ」というシュートだったがFWジェイの右足のシュートは枠を捉えることは出来なかった。横浜FCは後半41分にゴール前の絶好の位置でFKを獲得するとMF斉藤光が右足で狙ったが枠を捉えることは出来なかった。2対1で競り勝った札幌が初勝利を手にした。札幌は1勝1敗、横浜FCは1敗1分けとなった。

■　ベテランのGK菅野が好セーブを連発

1対1でハーフタイムを迎えたが前半の札幌は低調な出来だった。ルーズな守備からたくさんチャンスを作られた。MOM級の活躍だったGK菅野の頑張りもあって何とか1失点で済んだが逆転されていてもおかしくない展開だった。ハーフタイム中にペトロヴィッチ監督で喝を入れられたのか、後半は見違えるような試合を見せて後半8分にカウンターからMF鈴木武蔵がゴールを奪って2対1と勝ち越しに成功した。

MFチャナティップは早くも3アシスト目。この日の1点目もMFチャナティップのパスから生まれている。MF鈴木武蔵はルヴァン杯の初戦の鳥栖戦(H)を含めると公式戦は3試合で計4ゴールを奪っている。メンバー的にはほとんど変わっていないので昨シーズンと同じクオリティを維持していても何ら不思議はないが札幌の攻撃陣は今年も破壊力がある。地味ながら攻撃の起点になったFWジェイのプレーも良かった。

圧巻だったのは2点目になる。相手の左WBのMF志知もスピードのある選手で、3バックの中央でプレーするDF田代真もカバーリング能力が高い選手になるが相手をぶっちぎって見事なゴールを決めた。2018年は長崎、2019年は札幌で2桁ゴールを記録しているがコンスタントにJ1で点が取れる選手になった。日本代表としては7試合で1ゴールを挙げているが「代表定着」というのが今シーズンの大きな目標になる。

心配されるのはGKク・ソンユンが抜けた穴になる。J1屈指のキーパーだったので穴を埋めきるのは難しいが再開初戦ではベテランののGK菅野が素晴らしい活躍を見せた。慣れ親しんだ三ツ沢で躍動した。タイ代表のGKカウィンも国際経験が豊富なキーパーなのでかなりの実力者だと思うがGK菅野が1stチョイスになりそうだ。GK菅野は36歳になったが驚異の身体能力はいささかも衰えていないように感じられる。

■　横浜FCは敗れたものの・・・。

横浜FCは0勝1敗1分けとなった。ルヴァン杯の初戦もホームで広島に0対2で敗れているので公式戦は3試合で0勝2敗1分けとなったが内容的には非常に良かった。「新型コロナの影響でJ2降格が無くなった」というのは2度目のJ1昇格となる横浜FCにとってはとてつもなく大きな話になるが抜擢された若手が良さを発揮した。上位候補の1つに挙げられる札幌を相手にあれだけやれたのは自信になるだろう。

いきなり先制ゴールを許した横浜FCだったが前半16分に追いつくことが出来た。1節の神戸戦(A)では「決まっていたら2対0になった。」というキーパーとの1対1の決定機を外してしまったFW一美が汚名返上のチャンスをしっかりと生かした。相手の守備も軽かったが鮮やかなターンから抜け出した。簡単に入れ替わった後の落ち着きも見事だった。キーパーもかわしてから冷静にゴールに蹴りこむことが出来た。

J1初スタメンとなったMF斉藤光も持ち味を発揮した。プレイスキッカーとしても存在感を発揮した。J1初出場となった大卒ルーキーのDF星キョーワァンは落ち着いてプレーしたと言える。矢板中央高の頃から注目を集める存在だったが184センチとサイズに恵まれており、身体的な能力も非常に高い。FW三浦知やMF中村俊などベテランに注目が集まるが今シーズンの横浜FCは楽しみな若手をたくさん抱えている。

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