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【東京五輪】「MF三好康児よりもFW林大地がベターだった。」と感じる8つの理由 | | |　

■　GLの初戦まで1か月ほど

東京五輪まであと1か月。大会が始まる前からこれだけ良くも悪くも世間一般の話題になっているのは2002年の日韓W杯の時以来である。男子サッカーはかなり厳しいグループに入ったので「まずはGL突破」が目標になるがオーバーエイジの3人を加えたメンバーは「過去最高」とも言われている。地元開催というアドバンテージがあることを考えるとメダル獲得を逃した場合、「挑戦は失敗だった。」と言われるだろう。

五輪代表は5月～6月の初めにかけてたくさんの試合を行ったが6月22日(火)に発表された最終登録メンバー・18名は大方の予想どおりの顔ぶれになった。メンバー発表の5日ほど前に「個人的に18名を予想」しているが18人のうち17人は的中した。外れたのは1人だけだったが「DF町田の落選とMF三好の選出」は予想できなかった。ただ、それ以外は予想通りなので「予想に関しては、比較的、容易だった。」と言える。

森保監督の性格を考えると「サプライズはほぼ無い。」と思っていたが敢えて言うとMF三好の選出はサプライズだった。このチームの中心としてたくさんの試合で10番を背負ってきたが同ポジションにMF堂安律とMF久保建の2人がいる。この2人は早くから海外でプレーしていることならびにフル代表でも中心になっていたことの2つの理由からなかなか五輪代表に召集できずにMF三好が起用されるケースが多かった。

■　18人目として選出されたのは・・・。

メンバー発表前の段階では「DF町田ではなくてDF瀬古が選出される可能性もそれなりにある。」とも思っていた。CBの最後の枠を争うのはDF町田とDF瀬古の2人だと思っていたがCBの最後の枠は無し。森保監督はアタッカーの枠を増やす決断をした。守備的なポジションの選手ではなくて攻撃的なポジションの選手を選んだことになるが『コロナの影響で交代枠が「3」から「5」に増えたこと』も関係していると思われる。

五輪の登録枠は「18」。スタメンで起用されるのは11人なので控えメンバーはわずか7人。そのうちの1人はキーパーなので「フィールドプレーヤーの控えは6人のみ」である。交代枠が「5」になるとスタメンから外れた選手であっても試合に出場できる可能性は高いが守備的なポジションの選手を代えるのはリスクが高い。「特に枠が少ない五輪では攻撃的な選手を多く選出する。」というのがセオリーになるかもしれない。

森保監督も相当に悩んだと思うが「18人目」としてCBのDF町田やDF瀬古を選ばなかったことで3バックをメインで採用する可能性はほぼ消滅した。怪我で直近のジャマイカ戦のときは代表から離脱したDF冨安がコンディションに不安を抱えていることも「18人目としてCBの選手が選出される可能性が高い理由の1つ」に挙げられたがCBの層を厚くしなかったということはイコールDF冨安は大丈夫ということだろう。

■　MF三好 or FW林大地 or FW田川

CBに関してはDF吉田、DF冨安に加えてDF板倉、MF中山雄、MF遠藤航、DF橋岡の4人もプレー可能。不動の右SBであるDF酒井宏もCBでプレーできる。改めて考えると「DF町田やDF瀬古がいなくてもCBでプレーできる選手はたくさんいる。」と言える。DF町田は左SB、DF瀬古はボランチでもプレーできるがMF遠藤航、MF中山雄、DF旗手と3人ものユーティリティーを抱えているのはこのチームの強みである。

選ばれた18人に期待したいが「最後の枠がMF三好で良かったのか？」は意見が分かれるところだと思う。18人が確定した今、メンバーを眺めて考えると「18人目はMF三好ではなくてFW林大地の方が良かったのでは？」と個人的には考える。その理由としては

　・MF三好のポジションにはMF堂安律とMF久保建がいる。
　・さらにMF三笘とMF相馬勇もいる。2列目の層は厚い。
　・MF三好は途中出場で大きなインパクトを残せるタイプではない。
　・1トップでプレーできる選手がFW上田とFW前田大の2人のみ。
　・FW上田 or FW前田大が大会途中で抜けるとフォワードの選択肢がなくなる。
　・点が必要な状況でゴールを期待して投入できる選手が少ない。
　・FW林大地はスタジアムの空気を変えられるパワーを持っている。
　・FW林大地はリードしている試合では「前線からのチェイシング」でも期待できる。

あたり。どちらかというとMF三好を選んだのは思い切った決断だと思うが同じように鳥栖でプロキャリアをスタートさせたFW田川という選択肢もあった。FW三好が18人の枠に入る確率はFW林大地はもちろんのこと、FW田川よりも低いと思っていたが「五輪代表での実績」を森保監督は考慮したのだろう。ずっとこのチームの攻撃の軸としてプレーしてきた選手を最後に選んだのは実に森保監督らしい選択である。