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【五輪：男子サッカー】史上最強はシドニー五輪代表か？東京五輪代表か？ | | |　

■　開幕まであと10日ほど

男子サッカーの東京五輪の開幕まであと10日ほどとなった。7月14日(月)の夜にホンジュラスと対戦して7月17日(土)にはスペインと対戦する。スペインとの試合が本番前の最後の試合になるがスペインは優勝候補に挙げられている。メダル獲得を目指す日本代表にとって格好の対戦相手と言える。7月22日(木)にGLの初戦の南アフリカ戦が控えているがホンジュラス戦ならびにスペイン戦は大事なテストマッチになる。

ACLに参加していたMF相馬勇、DF瀬古は合流済み。MF三笘とMF旗手ももうすぐ日本に戻ってくる。ポジション争いは熾烈を極めるが今回の五輪代表は「史上最強」とも言われている。オーバーエイジの3人はいずれもフル代表の主力選手であり、欧州で大きな存在感を発揮している選手になった。フル代表に近いメンバー構成になったが史上最強かどうか？を東京五輪代表と争うのは2000年のシドニー五輪代表になる。

もちろん、最終的な結果では銅メダルを獲得した1968年のメキシコ五輪、ベスト4進出を果たした2012年のロンドン五輪の方が上になるがメキシコ五輪のときはプロ選手が参加していないのでプロリーグのない国が有利だった。2012年のロンドン五輪での快進撃は記憶に新しいがアジア予選はかなり苦労しており、前評判はあまり高くなかった。初戦のスペイン戦で勝利して勢いに乗ることが出来たと言える。

■　シドニー五輪代表 vs 東京五輪代表

関塚JAPANは自分たちの力以上のものを大舞台で発揮することが出来たがシドニー五輪代表や東京五輪代表と比べると見劣りするのは否めないところ。やはり、史上最強の候補はシドニー五輪代表と東京五輪代表の2つである。シドニー五輪も21年前の話なので記憶に残っているのは30歳以上の人になる。シドニー五輪代表のことを知らない人の多くは、当然、「東京五輪代表の方が上」と結論付けるだろう。

リアルタイムで観ていない選手やチームに関してはよほど突出した成績や結果を残していない限りは不利である。若い世代が「東京五輪代表チームを史上最強と評するのはごく当たり前の感情」と言えるがシドニー五輪代表の活動を最初から最後まで体験している人の多くは「今回の東京五輪代表のメンバーも悪くないがさすがにシドニー五輪代表の方がかなり上である。」と評価すると考えられる。

今の選手や今のチームではなくて少し昔の選手や少し昔のチームを「史上最強」であったり、「史上最高」と評価すると『回顧主義だ。』であったり、『思い出補正が入っている。』、『おじさんだ。(or おばさんだ。)』と若い世代からは言われてしまうが個人的な意見を述べても「史上最高はシドニー五輪代表」だと思う。東京五輪の結果がどういうものになろうともシドニー五輪代表のチーム力は物凄いものがあった。

■　予選から異次元の強さを見せたシドニー五輪代表

シドニー五輪代表はアジア予選からとにかく圧倒的だった。1997年のワールドユースでベスト8に入ったFW柳沢やMF中村俊やDF宮本などが中心になったがさらに1999年のワールドユースで準優勝に輝いた黄金世代のMF小野伸、MF稲本、FW高原、MF本山、GK南などが合流。最終予選のときはそれまではフル代表に専念していたMF中田英も参加してアジア予選は12戦全勝。1つも勝ち点を取りこぼさなかった。

本番のシドニー五輪も南アフリカ・スロバキア・ブラジルを相手に2勝1敗でGL突破を果たした。準々決勝でアメリカにPKで敗れてベスト8止まりだったが「普通に戦うことが出来たらメダルを獲得できる可能性大」と当時のサッカーファンの多くは感じていた。1999年の秋に行われた韓国とのホーム&アウェイも2連勝。国立での初戦は4対1で圧勝した。守備はそこまで強力ではなかったが攻撃陣はタレントが豊富だった。

シドニー五輪の直後に行われたアジア杯はシドニー五輪代表メンバーの多くが参加したが圧倒的な強さでアジアを制覇した。五輪世代ではないMF名波、FW西澤、MF森島、GK川口なども活躍したがアジア杯のときのトルシエJAPANは「日本サッカー史上最高のチーム」と言われている。アジアを超越したチームだったがその時のメンバーがたくさん参加したシドニー五輪代表の総合力はとんでもなく高かったと今でも感じる。

なので「東京五輪代表チームが史上最強だ！！！」という意見には賛成できないが東京五輪代表が伝説と化しているチームと比較されるレベルでサポーターの期待を集めるようになったことは素晴らしい話である。東京五輪代表には「ホーム・コート・アドバンテージ」があるので有利な状況で大会に参加できるのは間違いないがメダルを獲得するようだと「シドニー五輪代表より上」という人はさらに多くなるだろう。

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