■ キリンチャレンジカップ20年ぶりの出場となるコパ・アメリカを控えている日本代表はひとめぼれスタジアム宮城でエルサルバドルと対戦した。FIFAランキングは日本が26位、エルサルバドルは71位。エルサルバドルは1970年のメキシコW杯と1982年のスペインW杯に出場しているがW杯で勝利した経験はない。もともとは「宮城スタジアム」という名前だったが2014年に「全国農業協同組合連合会宮城県本部」が命名権を取得している。
日本は「3-4-2-1」。GKシュミット・ダニエル(仙台)。DF冨安(シントトロイデン)、DF昌子(トゥールーズ)、DF畠中(横浜FM)。MF橋本拳(FC東京)、MF小林祐(ヘーレンフェーン)、MF伊東純(ゲンク)、MF原口(ハノーファー96)、MF堂安(フローニンゲン)、MF南野(ザルツブルク)。FW永井謙(FC東京)。右WBにMF伊東純、左WBにMF原口を起用。アタッカー系の選手を左右のWBで起用する攻撃的な布陣になった。
ベンチスタートになったのはGK権田(ポルティモネンセ)、GK大迫(広島)、DF酒井宏(マルセイユ)、DF室屋(FC東京)、DF中山雄(ズヴォレ)、DF長友(ガラタサライ)、DF山中(浦和)、MF守田(川崎F)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF中島翔(アルドゥハイル)、MF久保建(FC東京)、FW大迫(ブレーメン)の12名。GK川島(ストラスブール)、MF香川(ベシクタシュ)、FW岡崎慎(レスター)の3人はベンチ外となった。
■ 2対0で日本が勝利試合は日本ペースで進んでいく。立ち上がりは右WBのMF伊東純の仕掛けからチャンスを作っていく。すると前半19分にDF冨安の裏へのパスを受けたFW永井謙が切り返しから左足で決めて日本が先制に成功する。4年ぶりの代表召集となったFW永井謙は代表初ゴールとなった。さらに前半41分にもMF原口の折り返しからFW永井謙が合わせて追加点を奪った。前半は2対0と日本がリードして折り返した。
2対0で迎えた後半14分にここまで2ゴールのFW永井謙が肩を負傷して交代。FW大迫が緊急出場となった。同時にMF伊東純とDF畠中を下げてDF山中とDF室屋を投入。4バックにシステムを変更する。そして、後半22分にはMF南野とMF原口を下げてMF久保建とMF中島翔を投入。大声援が送られた18才のMF久保建は18才と5日。DF市川の17才と322日に次いで史上2番目の若さでの代表デビューとなった。
後半28分にはFW大迫のパスを受けたMF久保建がドリブルで相手2人をかわしてからシュートを放ったがキーパーにセーブされる。MF久保建は期待された「代表デビュー戦での初ゴール」はならなかったが随所に光るプレーを見せた。結局、後半はどちらもゴールを奪うことは出来ず。2対0で日本が勝利した。次の代表戦は6月17日(月)に行われるコパ・アメリカのGLの初戦のチリ戦。南米での真剣勝負が待っている。
■ 4年ぶりの代表入りとなったFW永井謙初めてベンチ入りを果たした18才のMF久保建に大きな注目が集まったが主役になったのはFW永井謙だった。当初はFW鈴木武蔵(札幌)が招集されていたが怪我のため辞退。Jリーグで好調なFW永井謙はハリルJAPAN時代以来で4年ぶりの代表招集となったが初ゴールを含む2ゴールの活躍。強烈なインパクトを残した。期待されながらも代表では活躍できていなかったFW永井謙が代表戦で躍動した。
1点目のゴールは彼らしかった。FW大迫とは全く違ったタイプのフォワードになるがこれまでの代表戦ではFW大迫の代わりにCFでプレーした選手が同じようなプレーを求められてうまく機能しなかった。FW杉本健やFW北川航やFW鎌田などは持ち味を出し切れず。FW鈴木武蔵も札幌で見せているようなプレーは見せられなかったがFW永井謙はスピードという分かりやすい武器を代表でもいかんなく発揮した。
「FW大迫とは全く違ったタイプのCFである。」という点が逆に良かったのかもしれない。30才になったが持ち味であるスピードは衰えていない。30才を超えると代表には召集されにくくなるが抜擢した森保監督の期待に応えた。「FW大迫のバックアッパー探し」というのは近年の日本代表の大きなテーマになっているが2ゴールの活躍で一気に有力候補に躍り出た。ようやくフル代表で活躍することができた。
■ 18才と5日での代表デビュー注目のMF久保建は後半22分に登場した。コーチから声がかかってベンチに戻って投入の準備をし始めたころから大きな声援が飛ぶほど異常な雰囲気の中でピッチに送り出されたが十分なプレーを見せたと言える。最大の見せ場は後半28分のドリブルからのシュートになる。得意のエリアでボールを受けて仕掛けて強烈なシュートを放った。18才になったばかりとは思えないほど堂々としたプレーを見せた。
日本代表の2列目の競争はいつの時代も激しいが最近は特に熾烈を極める。「新・ビッグ3」と言われるMF中島翔とMF南野とMF堂安の3人が定位置を確保しかけた時期もあったがMF原口がいて、MF伊東純がいて、MF香川が復帰してきて、今回はMF久保建も招集されている。有力選手がたくさんいるので生き残るのはなかなか大変だと思うがMF久保建は代表の主力になれるポテンシャルを持った選手である。
とりあえずとして「コパ・アメリカでどのくらいのプレーが出来るのか?」は興味深い。MF中島翔、MF三好、MF伊藤達、MF安部裕も選出されているのでどのくらいの出場機会が得られるのか?は分からないが本気の南米勢を相手に結果を出すことが出来ると大きなアピールになる。今回の2連戦では過剰なほど注目を集めたがそれだけのスター性とポテンシャルを持った選手であることは間違いない。
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