■ 23節が終了した。J2は23節が終了した。例年どおりで大混戦になっているが「優勝候補の筆頭」に挙げられた柏がここに来て5連勝。一気に順位を上げてきた。開幕4連勝を達成した後はなかなかエンジンがかからずに煮え切らないシーズンになっていたがようやく歯車が噛み合ってきた。上位対決だった20節の山形戦(A)で勝利できたのは大きかった。「柏の連勝がどこまで続くのか?」が目下の最大の注目点になるだろう。
J2は柏だけでなく連勝中のチームがたくさんある。横浜FCは4連勝中で、岡山と京都は3連勝中。大混戦になっているので3連勝や4連勝できると順位は一気に上がる。目の離せない展開になっているがたくさんのチームに「自動昇格のチャンスがあること」が大いに関係していると思うがいつになくJ2の上位クラブが夏の補強で積極的な動きを見せており、「新戦力が早くも活躍した。」というチームがたくさんある。
5連勝の柏はMF三原雅(神戸)がいきなりスタメン出場。出場停止のMFヒシャルジソンに代わってWボランチの一角でプレーしたが彼らしい気の利いたプレーを見せて勝利に大貢献した。後半25分に登場したFWジュニオール・サントスも短い時間でインパクトを残したので柏は夏の補強で獲得した選手が最初の試合で力を示した。「FWオルンガ頼み」になりがちだったのでFWジュニオール・サントスにかかる期待も大きい。
■ 五輪代表のFW小川航はいきなりゴール3位と依然として好位置をキープしている水戸は五輪代表のFW小川航(磐田)とMF福満(C大阪)を獲得。攻撃の中心になれる選手をダブル獲得してJ1昇格に向けていい補強ができたがさっそく途中出場したFW小川航がゴールゲット。「頼りになるCFがいない。」という点が今シーズンの水戸の数少ない悩みの種になっていたがポテンシャルの高いFW小川航は「J1初昇格へのラストピース」になる可能性がある。
首位の京都は3連勝中。2010年以来のJ1復帰が現実味を帯びてきたが元日本代表のMF藤本淳(G大阪)の獲得に成功した。先日の大宮戦(H)では途中出場でデビューを飾ったがテクニックがあってイマジネーションが豊富。今シーズンの京都にはいなかったタイプのクリエイティブな選手である。MF庄司、MF重廣、MF福岡慎、MF金久保などにかかる負担が大きかったので非常にいい補強が出来たと言える。
上位陣の中で、唯一、夏の移籍市場で苦しんでいるのが山形になる。7ゴールを挙げていたエースのFW阪野(→松本山雅)が流出となった。今シーズンはFWジェフェルソン・バイアーノとの併用という形だったがJ2レベルであればコンスタントに点が取れるストライカーを失った影響はやはり大きい。ボランチのMF秋山大(C大阪)を獲得しているが「FW阪野の穴をどう埋めるのか?」が目下の注目点になる。
■ MF中村俊とFW皆川を獲得4連勝中の横浜FCはFW皆川(広島)とMF中村俊(磐田)の獲得に成功した。FW皆川はいきなりスタメンフル出場を果たして、MF中村俊はベンチ外だったが、2人の加入によってFWイバ、MFレアンドロ・ドミンゲス、FW斉藤光などがいる攻撃陣の層はさらに厚くなった。直近の試合はFWイバが「プライベートな理由」で欠場しているが、クラブ愛の強いFWイバが残留するようだと「J2屈指の攻撃陣になる。」と言える。
降格1年目の長崎は元・コロンビア代表のFWイバルボ(鳥栖)を獲得。ここ1年ほどは怪我に苦しんでいるがスペシャルな選手を獲得。「1年でのJ1復帰」を目指すがいきなりFWイバルボがデビュー戦で決勝ゴールをゲット。今シーズンは出場機会が限られたのでコンディション面が不安視されているが千両役者ぶりを発揮した。ハイリスク・ハイリターンな補強と言えるFWイバルボが活躍してくれると昇格を狙える。
クラブOBの永井監督が就任した東京Vは同監督の初陣となった愛媛FC戦(H)では0対2から逆転勝利。「攻撃的」と言われる永井監督らしい派手な大逆転劇になった。ベテランのFWレアンドロが同点ゴールを決める活躍を見せたが2017年に群馬で活躍した元韓国代表のFWカン・スイルの獲得に成功した。高さがあってキープ力の高いCFなのでハマると面白い。6位の岡山との差は「5」なのでごくわずかである。
■ ストライカーを補強したチームが目立つ。やはりと言うべきか、夏の補強では即戦力のCFを獲得するチームが多くなる。「手っ取り早くチーム力をアップさせたいときはストライカーを獲得するのが鉄則」と言われるのである意味ではセオリー通りの補強になるが上り調子の山口はU-20日本代表のストライカーのFW宮代(川崎F)を獲得。デビュー戦はチャンスがありながら決められなかったがストライカーとしての高い資質を感じさせるプレーを見せた。
山口は15位になるが6位の岡山との差は「10」なのでまだプレーオフ出場のチャンスはある。6月以降のチームの状態の良さを考えると「初昇格を狙えるチームの1つ」と言えるので「FW宮代がどこまでやれるのか?」がキーになる。FWイバルボやFW皆川やFWカン・スイルなどと比べるとJリーグでの実績はない選手なので「活躍が保証されている」というわけではないが力があることは年代別代表で証明済みである。
下位グループに巻き込まれている栃木SCも韓国の年代別代表で活躍したFWキム・ヒョン(済州U)の獲得に成功しており、最下位のFC岐阜もMF塚川(松本山雅)とMF馬場(大分)を獲得済み。19位の鹿児島も年代別代表のMF平川怜(FC東京)を獲得しているので積極的な補強をしているチームもしくは面白い補強をしているチームが目立つ。早く期待の新戦力がフィットしたチームは後半戦を有利に戦えるだろう。
→ 2019/07/24 【J2】 22クラブの中で「夏の補強に成功したクラブ」はどこだろうか? (前編)
→ 2019/07/25 【J2】 22クラブの中で「夏の補強に成功したクラブ」はどこだろうか? (後編)
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