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2022年5月 6日 (金)

なんてこった。事態は益々悪化しつつある

2022年4月30日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 ここ数日、政敵がアメリカでしていることに対し、保守派は、ひどく興奮し、オーウェルの『1984年』を引き合いに出しているが、今回に限り実にもっともだ。国土安全保障省は、密かにDisinformation Governance Board「偽情報管理委員会」を立ち上げたが、既に設置した後で、この組織の計画を国民に知らせたのだ。

 もっともなことだが、批判する人々が「真実省」と呼ぶ偽情報管理委員会は、ロシアからの偽情報や、アメリカ-メキシコ国境についての紛らわしい情報と戦うため設置されたとされている。だが、委員会設立の主な狙いがロシアなのは確実だろう。

 ジェン・サキ大統領報道官が、お得意の「ホワイトハウスに関し、私に質問するあなたは実に頭がおかしな、ばか者だ」態度で、この奇妙な新偽情報管理組織が具体的に、どんな職務を行うのか、権限はどんなものかと懸念する質問を、こう切り捨てた

 

 「委員会の目的は、国内の様々な共同体に偽情報や誤報が蔓延するのを防止するように思えます」とサキは言った。「そういう取り組みに誰が反対するのか私にはわかりません。」

 「そういう取り組みに誰が反対するのか」という疑問の答えは、もちろん「まともな頭脳がある全員」だ。政府機関は公正な全知の神でなく、絶対的現実の客観的調停者として国民に奉仕する権限を託せるわけではないので、政府機関が自身を、国民のため、偽情報から情報を選別するよう委託される当局に任命する筋合いなどない。結局この組織は、あらゆる独裁政権がするのと同様、真実とは全く無関係に、何であれ連中の権益に役立つよう、情報と誤報と偽情報を区別して終わるだけだ。

 自国政府が自身を何が偽情報だと扱うか決める当局に任命するより、ロシア偽情報を本気で恐れる人などいるのだろうか?

 この重要な点は、偽情報管理委員会を率いるよう指名された人物の全く催眠状態な滑稽さのため、混乱の中いささか見えにくくなっている。フルブライト特別研究員職の一員としてウクライナ政府広報顧問としてキーウで働いた入念に育成された沼の怪物 ニーナ・ヤンコビッツは、悪意に満ちたロシアゲートプロパガンダや、下記の愚劣なもので、評論家やソーシャルメディア・ユーザーから広く非難されている。

https://twitter.com/wiczipedia/status/1362153807879303171?s=20&t=Sv3Vo374vBefPoDzV2IosA

 この人物が当惑するほど漫画チックなため、最近は、国土安全保障省が、とんでもない真実省だという事実より、遙かに多くの論評が、国土安全保障省の真実省が気の狂ったリベラル派に運営されている事実を論じている。

 私の意見では、これは本当に木を見て森を見ずだ。もし「偽情報管理委員会」が、皆様が一緒にビールを飲んでもかまわないと思う寒気のする男に運営されていたら、本当によりましだろうか? 特に、この組織のイデオロギー的傾向が選挙の間で、行ったり来たりするが、誰が権力の座にあろうと常にアメリカ帝国の言説支配に奉仕して行動すると知っていたら? 私はそう思わない。

 目前の本当に重要な問題は、この新組織が、ほぼ確実に政府検閲とシリコンバレー検閲間の常に狭まる溝を埋める役割を果たす事実だ。国土安全保障省の偽情報管理委員会創設は、ホワイトハウスが、ソーシャルメディア・プラットホームに、それが決定したアカウントが、検閲に値するCovid誤報を広めていたと通知していたという、あきれた事実の去年の暴露より、遙かに衝撃的で恐ろしい進展で、かつては普通と考えられていたことから政府の直接検閲へと向かう劇的飛躍だ。

 人々が政府とメディアとシリコンバレーの組織が協力して、誤報を検閲し、ウイルスに関する公式言説を巡って支持を結集するのは良いことだと認めるや否や、支配体制は、即座に、それを戦争や外国政府に、そうする承認だと見なすかを、我々は、おそらくもっと話すべきだ。

 実に実に素早く。命を脅かす世界的流行を抑制したいと望んだから人々が受け入れたウイルスに関する大規模言説支配キャンペーンから、ロシアとウクライナに関する大規模言説支配キャンペーンに移行したのだ。間髪を入れず。全員に対する世界の出来事に対する解釈の公然の操作が今行われているのだ。容易に我々全員核による大量殺戮で殺しかねない、いまいましい戦争に関する政治的異論に対する益々恥知らずな検閲を今我々は目にしており、バイデン政権の莫大な330億ドルのウクライナ・パッケージの一部は「独立メディア」への資金供給(つまり戦争プロパガンダ)に使われるのだ。

 

 我々はおそらく、これについてもっと話すべきだ。我々の政府が公式には、その一部ではない遠隔地の戦争に関する検閲とプロパガンダを第二次世界大戦レベルにするのを、あらゆる主流欧米組織が当然の事実として受け入れたことが、どれほど正気でないか、我々は、おそらく、もっと話すべきだ。

 ロシアがウクライナを侵略するとすぐ、それは、いかなる公的議論もなしで始まった。既に準備がされていて、皆が既にそうなることに同意していたかのように。継続的な一極世界支配を確保すべく、アメリカが何らかの奇妙な情報戦争に勝利するのを支援するため、我々が洗脳され検閲されるのを望むかどうかについて、大衆に発言権はなかった。ただ、そうなったのだ。

 なぜこうなるべきかという理由は大衆に説明されず、そうなるべきかどうかについての公開討論もなかった。人々が、それが自分たちに起きてているのを知らない時だけ、プロパガンダが機能するのだから、これは計画的だった。

 情報は人々の手中に残すには余りに重要だという選択が、我々のためにされたのだ。我々は、真実を基盤とする社会ではなく、プロパガンダを基盤とする社会になると確定されたのだ。議論は全く行われず、討論は許されなかった。

 

 現実は最悪だが、事態は、遙かに悪くなる方向に向かっている。連中は既に、政府内に、シリコンバレーを取り仕切る「偽情報」規則を準備しており、アメリカとウクライナの代理戦争はごとエスカレートしソロモン諸島台湾両方を巡り、中国に対する攻撃は増している。もし皆様が帝国言説支配が今強烈だと思われるなら、世界覇権を確保するアメリカ帝国の戦いが本当に動きだすまでお待ち願いたい。

 皆様はこれに同意されるのだろうか? いかがだろう? 帰結的意味が、個人として、社会としての我々の生活に直接影響を与えるので、これは皆様が立場を決めなければならないことだ。アメリカがロシアに対する情報戦争で勝利するのを支援するため、我々はいくら犠牲になってもいとわないのだろうか?

 真実に基づく社会にするという、あらゆる希望を我々が放棄して、地球規模の帝国のため、プロパガンダ戦争での勝利に献身すべきかどうかの問題は、おそらく我々が今まで種としてしなければならなかったことの中で最も重大な決断だ。それが我々が選択を与えられなかった理由だ。それは、ただ我々に押しつけられたのだ。

 誰であれ言説を支配する人が世界を支配する。我々の承認を得ずに、我々の情報支配を我々の手から奪い、我々にとって、予見可能な将来を、プロパガンダを基盤とする文明社会にすると決定して、彼らは我々から神聖なものを盗んだのだ。彼らが奪う権利がないものを。

 世界の現状に関する何も、ことを仕切る連中が良い仕事をしているとは言っていない。我々の現状に関する何も、彼らが支配力を奪い去られ、人々に与えるようにするのではなく、より多くの支配力を与えられるべきことを示唆していない。我々は、まさに間違った方向に進んでいる。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/04/30/oh-god-its-going-to-get-so-much-worse/

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 昨夜、ニュート・ギングリッチが、ホワイトハウスはマフィアのようなものに乗っ取られているというニュースをみた。退廃の末期症状。

 ウクライナでは一体なぜユダヤ人が、ネオナチと結託するのか不思議で購入した、レニ・ブレンナー著『ファシズム時代のシオニズム』を読了する所で、ラブロフ外相発言を見た。この本を読んでいなければ「暴言」と片付けていただろう。この本を書くにあたって参照しただろう原典を列記した「51 DOCUMANTS ZIONIST COLLABORATION WITH THE NAZIS Edited by Lenin Brenner」という本もある。

 IWJ岩上氏による昨日のエコノミスト田代秀敏氏インタビュー、しっかり拝聴した。バイデン政権は破産寸前企業で、社員が続々逃げ出しているという指摘に納得。サキ報道官がテレビ・キャスターになって、泥船から逃げるのも当然。
 最近はテレビ大本営広報呆導番組を全くと言って良いほど見ないので、岩上氏が指摘した二つの局の堕落ぶり全く知らなかった。アゾフ大隊をよいしょしたTBSの有名ジャーナリストの話題にびっくり。もはやテレビは見てはいけないゴミ箱に化したようだ。

 日刊IWJガイド

露ラブロフ外相の伊テレビのインタビューでの「最も熱心な反ユダヤ主義者はたいていユダヤ人」発言で、イスラエルとロシアの対立が激化! イスラエルのラピド外相の「ユダヤ人に対する最低レベルの人種差別」との批判に露外務省が「歴史上にはユダヤ人とナチスの協力という多くの嘆かわしい実例が記録されている」と反論!! ロシア側に引用されたテルアビブ大学教授が『ハアレツ』で「別の文脈で私の発言を悪用」と抗議!!

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